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本日も“デザイン屋さん”、営業終了です。
仕事と日常のあいだに引く一線
デザイナーとして暮らしていると、仕事とプライベートの境界があやふやになりがちです。なかには一日中“デザイン脳”で過ごし、街角の看板の文字組みや、食事先のメニューレイアウトにも目を光らせる人もいます。そうした姿勢は純粋にカッコいいと思いますし、心から尊敬しています。
ただ、僕自身は少し違ったスタンスを取っているタイプです。僕の場合、デザインはあたかも「日中営業するお店」のようなもの。開店時間があれば閉店時間もある。店じまいしたら、その日の仕事はきっちり終わり。そうやって日々の区切りをつけることで、自分なりの働き方を守っています。
「デザイン屋さん」としての心構え
フリーランスで活動する僕は、自分を「デザイン屋さん」と考えています。営業時間中は看板を掲げ、依頼してくれたクライアントに全力で応え、デザインを仕上げる。そして定時になればシャッターを下ろし、その日はそこで終わり。こうした“閉店”の習慣が、オンとオフの切り替えを助け、心身のバランスを取る助けになっています。
休むべきときにはしっかり休む。その方が次の日、また新たなアイデアを持って仕事に挑めます。自分自身のペースを守り続けることで、デザインという仕事を長く好きでいられると感じています。
休息も創造の一部
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「休むのも仕事のうち」という言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。デザインはアイデアやクリエイティビティを必要とする職種ですから、疲れた心や体では良い発想は浮かびにくいものです。
閉店後はデザインから意識的に離れることで、逆に新鮮な発想を得やすくなる。「仕事じゃない時間」から得られるインスピレーションも、実はとても大切なエネルギー源になっています。
自分に合ったスタイルを貫く
もちろん、24時間デザインモードで生きるクリエイターを否定するつもりはありません。その姿勢は純粋に尊敬に値しますし、憧れすら抱きます。でも、全員が同じリズムで働く必要はないはず。「自分に合った働き方」を見つけることこそが、仕事を楽しむコツだと思うのです。
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好きなデザインを長く続けるために、僕はあえて「閉店時間」を設けています。今日も無事に店じまい。明日はまた元気に店を開けられるよう、今はしっかりと休むことにします。結局のところ、そうして得た余裕が、明日の新しい表現につながると信じています。
この記事は過去の自分のX(Twitter)のポストとブログを元に、note掲載用に再編集しています。