天然人間舎

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鵟(のすり) 2007/11/28

それは星さえも見えない、まったく暗い夜のことだった。 あたりは当に漆黒で、防音壁でもあるかのように密閉されていた。 ぼくの利き腕は鳥のようなけものの足を二本、ぎゅっと押さえつけるように握っていた。 そこそこの重さがあると見えて、いつ暴れだしてもかまわないようバランスを保つために、少し腕は高く持ち上げていた。 そのけものの顔をちらりとみると、ちっちゃな野鼠のような顔つきに、ちょこんと鋭いかぎ状のくちばしが見えていた。 鵟のようだった 鵟はそのまんまるく爛爛としたちっちゃな目

    • 群青詩人気触れ 陸

      森羅 万象 作品集 MANZOH SHINRA ´2005-2008 天然人間舎 我心詠(わかこころた)

      ¥100
      • 群青詩人気触れ 伍

        森羅 万象 作品集 MANZOH SHINRA ´1999-2002 天然人間舎 魚の目(なんだかかたい)

        ¥1,500
        • 群青詩人気触れ 泗

          森羅 万象 作品集 MANZOH SHINRA ´1997-98 天然人間舎 螺旋(ぐるぐるめまい)

          ¥1,000

        鵟(のすり) 2007/11/28