未来エッセイ2011非受賞作品
未来エッセイ駄目だったからここにも出しちゃお〜。
目に見えぬそこもまた宇宙なり
□「食や農業の未来」:
二十二世紀ともなれば、今よりも科学が発達している事でしょう。
その発達は今の我々が考え至れるところを越え、高度な科学力のおかげで今まで目に見えなかったものが見えるようになってます。
それにより幽霊や妖怪やら付喪神やらの存在が明らかに――おっと、ここは食と農業の未来を語る場所。今回はそのスポットを食に当ててみます。
誰しも一度は聞いた事があるでしょう。お米には一粒一粒に神様が宿っていると。
おめでとうございます。今よりも未来では、優れた科学力により、そんな神様の実在が証明されました! それに加えて、そんな神々と対話が可能になります。素晴らしい!
このお米に宿る神様(便宜上、ここでは御米神――オコメノカミとしておきます)から得られる福果は計り知れません!
御米神と会話が可能になれば、もう独りきりで食卓を囲むなんて事はおきません! 白米を一膳用意すればそれだけで賑やかな食卓になります!
加えて、〝最近ちょっと食べすぎじゃないのかね〟――そんな御米神の御託宣によりダイエット効果も期待出来ます。ただの白飯一膳がタニタ顔負けのダイエット食品に早変わりです!
それに胃袋に収めたからと云って安心してはいけません! 腹の中から〝ややっ――怪しい影!〟とか言って、胃がんの早期発見にも一役買ってくれるかもしれません!
――神様をこんなにやたらに、こき使っても良いのでしょうか。
□「あったらいいな」・「できたらいいな」:
22世紀は異文化交流が次の次元へと移ります。
異文化――それは〃異〃星人です。
22世紀は異星間交流元〃世紀〃になります!
なんなら、稲作と云うものは我々地球人よりも宇宙人の方が向いているのではないでしょうか。
苗植えも腰を痛めないでしょうしね。あんなに腰元つるんとしているのですから、恐らく脊髄は進化の過程で捨てました。
〝コシガ オレル シゴト ハ ワレワレ ニ マカセテ――〟。宇宙人の癖に慣用句をモジったダジャレがウマいです。
文明が進んで地球に田園が無くなっても大丈夫!
何故ならば、月に水がある事が発覚したからです! されど人力での月面着陸はまだ難度が高いです。ならばUFOで宇宙人さんに連れて行って貰いましょう! こういうのは持ちつ持たれつです!
月が駄目でも我が銀河には天の川があります。用水にしちゃいましょう! 織姫と彦星を駆り出しちゃいましょう! 年に一回なんて言わず、二毛作三毛作行っちゃいましょう!
さぞかし、ミルキーな味わいのお米が穫れる事でしょうね!
異星間の新米が収穫出来た暁には、晴れて出荷! お米の名前は〝ホシヒカリ〟なんてどうでしょうっ!
そして別れの際には、満月をバックにコンバインで飛行してみたりして。スピルバーグも驚きのあまり米派に鞍替えするでしょう。
そして友好のサインとして、お箸とお箸の先で、触れ合――あ、これでは〝拾い箸〟になってしまいますね。
お願いシマチューホームズ行ったことない! うそ! ホントはあるかも! 断定しかねる!!