麻生いずみ

三文小説ごっこ。ちょっとエッチな物語・場面だったり、そうじゃなかったり。文章は短めです。

麻生いずみ

三文小説ごっこ。ちょっとエッチな物語・場面だったり、そうじゃなかったり。文章は短めです。

マガジン

  • ひとり遊び

    ちょっとエッチなひとり遊びの場面を描いた自作妄想文を集めました。

  • 学園もの(笑)

    学校を舞台にしている自作妄想文を集めました

  • SM風味

    SM小説ではないけど、ちょっとそれっぽい妄想を。なんちゃってSM。

  • 母と娘

    母と娘が登場する自作妄想文を集めたものです。他のマガジンと重複して登録しているものもあります。

  • エッチな少年

    少年の妄想や、少年が出て来る自作の話を集めます。

最近の記事

駅前の写真店に、セルフヌードのプリントを受け取りにいく

 学校帰り、美紀は駅前の写真店の前にいる。ガラスの扉に映る自分の制服姿をチェックする。先客の親子連れが出てくるところだ。美紀は扉を開き、支えておく。 「ありがとうございます」  若い母親が笑顔を向けてくれる。 「ばいばーい」  手を繋いだ幼い女の子が手を振る。 「ばいばい」  美紀も笑顔でこたえる。 「いらっしゃいませ」  安売りのフィルムや使いきりカメラが並ぶカウンターの前に立つ。いつも店番をしているエプロンをした三十代くらいの女性だ。明るい笑顔になっているのはさっきの親

    • 放課後の生徒会室でおセンチになる

       外が急に暗くなった。恐ろしげな暗い色の雲が低く広がって、空全体を覆っているのが窓から見える。  放課後の生徒会室にいるのは生徒会長の青山理沙と、副会長の田中大輔の二人だけだ。青山は、来週の生徒総会で提示する資料をパワーポイントのスライドにまとめているところだった。一学期の期末試験が終わるとすぐに総会で、生徒会執行部役員にとっては過酷なスケジュールだった。前年度の会計報告が主な議題だが、文化部と運動部の活動費を巡る対立もあり、執行部としても頭が痛い。生徒の自主性を尊重する校風

      • サイレントの8ミリ映像で母が脱ぐ

         写真店で受け取ってきたDVDをプレーヤーにセットし、再生ボタンを押す。テレビよりも幅が狭い比率の画面が現れる。四隅が丸くなったモノクロの映像だ。キズや汚れがあり、古い映像の雰囲気がある。雰囲気ではない、実際に古い。半世紀以上昔のものだ。  電車で一駅の距離にある実家の、父の書斎だった部屋に保管されていた古い8ミリフィルムを、DVDにしてもらった。物置にあった8ミリ映写機はランプが切れていて使えなかった。両親ともに亡くなって空き家のようになっている家を整理しなければならないの

        • アルバイトで奴隷市のステージに立つ

           インターホンで名乗り、エントランスのオートロックを解除してもらう。エレベーターで十二階へ。  静かな廊下を歩き、教えられた番号の部屋の前に立つ。インターホンのボタンを押す。 「はい」 「青木です」  扉が開く。四十歳代に見える地味なスーツ姿の女性が現れる。私の全身を確かめるように見たあと、 「どうぞ」  と招き入れる。年齢は私と同じくらいかもしれない。想像していたのと違い、品のいいおばさんという雰囲気だ。 「説明はお聞きになっていますよね?」 「はい」 「私のことはミキと呼

        マガジン

        • ひとり遊び
          6本
        • 学園もの(笑)
          11本
        • SM風味
          9本
        • 母と娘
          7本
        • エッチな少年
          5本
        • 連作:明日は撮影
          6本

        記事

          母校のアトリエで裸婦モデルになる 

           真澄は高校卒業後、浪人して一年間予備校に通い、美大の彫刻科に合格した。希望していた学科に入れてほっとし、一緒に入学したまわりの人たちの個性に触れ、新たな環境に慣れるまでは新鮮な驚きの連続で、充実した日々をおくっていた。大学生になって初めての夏が近づいていた。    ある日、真澄は一通の手紙を受け取った。封筒には見覚えのある学校のロゴが印刷されていた。母校である女子高校の美術教師、藤井先生からの手紙だった。  先生には春に電話で大学合格の報告をして、とても喜んでもらっていた。

          母校のアトリエで裸婦モデルになる 

          隣に引っ越してきた女の子が入浴することについて

           隣に新築の家が建ち、夏休みに入ってすぐに引っ越してきた家族は夫婦と女の子一人。女の子は中学二年生らしい。ひとつ年上だけどすごく可愛い少女だった。残念なのは彼女は私立の中学に通っていて、俺の中学に転校生として来ることはないということ。通学時間帯も違うから、毎朝バス停で会ったりすることもないだろう。引っ越しの挨拶は親同士で進んだから、彼女とは会釈しただけでまだ声も聞いていない。  ベランダに出れば会話できる距離だと思うけど、会話のきっかけもない。つまり、ただ、隣に可愛い女の子が

          隣に引っ越してきた女の子が入浴することについて

          文芸部の素敵な先輩と図書室で抱き合う

           文芸部の河田先輩。ひとつ歳上なだけなのに、私よりもずっと大人びていて素敵だ。背は高くないけどいつも姿勢がいいので凛とした雰囲気がある。顔つきは地味でメイクも先生に注意されるほど濃くはないけど、綺麗な人、というのが私の思いだ。そして文学や小説にも詳しい。私が興味をもっている幻想小説などについても、顧問の先生よりも詳しいところもあって、頼りになる憧れの先輩、私の女子校生活にとっての特別な存在と言っていい。  その河田先輩から告白された。  いえ、告白じゃない。かもしれない。

          文芸部の素敵な先輩と図書室で抱き合う

          深夜、家の外で全裸を晒す

           親や妹が寝静まった深夜、キッチンの扉からそっと外に出る。秋の夜は肌寒いが、麻衣子は上下とも中学のジャージに裸足、サンダル履きだ。  隣の家との境にあるブロック塀に沿って、狭い通路を家の裏の方に進むと、少しだけ広い空間がある。エアコンの室外機などが置いてあるところで、外の道からもお隣からも見えにくい。しかもこの時間だ。  もってきたビニール袋から、ロープとガムテープを出して室外機の上に並べる。周囲をよく見て、少し考えて、ジャージの上下を脱ぐ。下着はつけていないから全裸だ。

          深夜、家の外で全裸を晒す

          副顧問の先生、体育祭でレオタードを着る

          「今年はやめるって言ってませんでしたか?納得いきません」 「ごめんなさい。職員会議で通らなかったの……」 「そんな」 「今年でやめるから」 「誤魔化さないでください。今年のことをお話ししているんです」  体操部の女子エースの二人、三年生の小宮陽子と生田明穂が怖い顔で私の前に立っている。体育祭の事だ。  私の勤務する第三中学では、体育祭の開会式のあと全員で学校オリジナルの準備運動をすることになっている。その際に皆の前に出て体操指導の演技をするリーダーを毎年体操部員がつとめてき

          副顧問の先生、体育祭でレオタードを着る

          十四歳のふたり、ヌード撮影前に逃げる

           相手の子、みくちゃんとは今日が初対面だけど、私たち二人は仲良しの同級生という設定らしい。みくちゃんも私も十四歳だけど、私の方が学年は上だった。第一印象で嫌な感じじゃないから、きっとうまくいく。仲良くなれそうだ。さっそく二人でカメラマンに「熊」というあだ名をつけた。太った丸顔にヒゲのおじさんだ。私たちは「みく」「まり」と呼びあうことにした。私の芸名は麻里子だ。  今回は二人の写真集を三回のロケで作ることになっている。今日の撮影は廃校になった中学校の古い木造校舎の中で行われる

          十四歳のふたり、ヌード撮影前に逃げる

          母の終活とスケッチブックの裸婦

           梅雨の合間を縫って晴れたある日、由美子は久しぶりに実家を訪ねた。一人暮らしの母が体力の衰えを訴え、そろそろ古いものの整理を始めたいという。何日かかるか予想もつかないが、まず様子を見てみようと思ったのだ。 自宅から車で一時間ほどの距離だから、それほど苦にはならない。  午前中早くに着いたが、お茶を飲みながら近況を語り合い、一緒に昼食を作って食べたりして、何もしないうちに午後になった。整理したいものはたくさんあるようだった。古い着物や洋服、アクセサリー、本や手紙類、古い写真、

          母の終活とスケッチブックの裸婦

          卒業アルバムのお馬鹿な秘密

           娘の学校の卒業アルバム用の写真撮影が来週だという。まだ一学期だけど、こんなに早かったかしら。一人ずつのポートレートを並べる方式らしい。私の時は先生も一緒の集合写真だった。 「お母さんの高校の卒アル、あるんでしょう?見せてよ」 「なんで?」 「なんでって、別に深い理由はないけど。どんなだったのかなって」 「昔のだからね。笑っちゃうわよきっと。ちょっと待ってて」  卒業アルバムを開くのは久しぶりだ。公立の共学の普通科で、秀才も不良も少ない平凡な学校だった。  寝室の棚からアル

          卒業アルバムのお馬鹿な秘密

          日曜日の午後、裸でカメラを構える

           家族が皆外出した日曜日の午後、パジャマのまま遅い朝食をとった美紀は自室に戻り、引き出しからカメラを出して机の上に静かに置いた。  高校の同じクラスの友人がダビングしてくれたビリー・ジョエルのカセットテープをラジカセにセットして再生ボタンを押し込む。音量は小さく。曲に合わせてメーターの針がぴくぴくと振れるのが可愛いと思う。  カメラの裏蓋を開いて、24枚撮りのカラーネガフィルムをセットする。肌色がきれいに出るという宣伝をしているフィルムだ。蓋を閉じて、巻き上げレバーを引いて

          日曜日の午後、裸でカメラを構える

          カメラの前で、 娘と裸で抱き合って、泣く。

           撮影が始まった。着ていたコートを脱いでスタッフに渡す。同様にコートを脱いだ娘と、手を繋ぐ。かなり離れた位置にカメラがあり、カメラマンとディレクターが見える。合図が来て、手を繋いだまま二人でゆっくり歩き出す。サンダルの他には何も身につけていない裸だ。私たちは母と娘のヌード映像のモデルとしてここに来た。  このシーンでは、何か話しながら歩いて来て欲しいとの指示があった。音声はとらないのでなんでもいいと。 「始まったね。寒くない?」  と娘に声をかける。 「ちょっと寒いけど大丈

          カメラの前で、 娘と裸で抱き合って、泣く。

          アパートの窓・謎のお姉さんの裸

           久しぶりに帰省したヒトシは、家の近所を歩いてみることにした。これまでは帰省しても家族と食事しながら「そろそろ結婚しないのか」と責められ、古い友人たちと会って酔っ払い、東京に戻るということの繰り返しだったから、一人でゆったり散歩するなどということはなかったのだ。  実家のある町にはあまり大きな変化はなかった。少し離れた国道沿いに大きな商業施設ができていたが、そこは昔の生活圏ではなかった。  見覚えのある角を曲がって、細い道に入った。記憶よりも狭い道だった。  ここに来てみた

          アパートの窓・謎のお姉さんの裸

          同級生のヌード写真がある、という噂

           浩二の教室からいちばん近い男子トイレの個室の扉、その内側にテープで貼ってあった小さな紙。名刺くらいの大きさのメモ用紙に、黒のサインペンで「3C吉永久美子のヌード写真売ります」とあり、その下に小さく、別の筆跡の鉛筆で「いくら?」と書いてあった。  イタズラだろうと思った。連絡先もなく売りますも無いだろう。いわゆる便所の落書きというやつだ。ただ、ただ具体的に知っている名前が書いてあると胸がざわつく。それが同じクラスの吉永久美子の名前だから、ということもあった。不思議なことに小さ

          同級生のヌード写真がある、という噂