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茶の湯の師匠の肩が温まっていたお話。そして色々考えたよん。
30歳から茶の湯を教わるようになって、今年で10年ほど経つ。初めは、仕事で必要だからという理由もあって始めた。勤務先画廊にお茶室がある。そこで茶を点てる必要がある。だから正直、自力でお点前が出来るようになったらやめようと最初は思っていた。
けれど、どうやら間違いだったようだ。お点前は、茶の湯のほんの一部。導入部のようなもの。もちろん、とても大切なものである。でも、それだけじゃない。
茶道具だけでも、陶芸、書、漆芸、金工、などなど様々である。他にもお花やお香や料理、建築設計など色々な芸術が響き合う総合芸術。
それが茶の湯なのかな、と段々思うようになってきた。
その中でも大事なのは会話なのではないか、と最近考えた。何を話すか、話せるか。人によって理由は様々であるが、茶の湯を習うのは、茶事というフルコースのおもてなしをすることにある。そう教わった。心を尽くしてテーマを決め、設えを考え、料理を考え、一日掛けて、実践するのだ。大体所要時間は、4.5時間かかる。
何故そこまでするのかというと、誠意を込めたおもてなしをしてお客さんに喜んでもらいたいからだと思う。ちなみにお濃茶を練って頂いている時間は無言というのが、ルールの一つとしてある。
そして、続く薄茶ではざっくばらんに会話する、というのもルール。けど、これが意外と難しい。会話というのは、知識があれば良いわけではない。なんというか、その人の人間力が大切なのではないか。一期一会の精神で、会話を楽しむ。相手からいいね、と感じてもらうには、どんな風に今日までを生きてきたか、を語れると良いのではないだろうか。そのためにも、いろいろな経験をしよう、少しでも魅力ある人になれるよう努めようという所に着地した。なんかストイックというか理想を書いてしまったが、それもまたよき。電車が駅に着いたので、今日はこの辺りで。
追記
私の先生もまた、教えるだけでなく、先生たちが通うお稽古場に行っている。昨日は花月で初炭だったのよ、楽しかったー♪と、今日の稽古前仰っていた。そして私は、本日、初炭のお稽古。昨日が影響しているのか、朝からすでにもう先生の肩は温まっていた。大谷かダルビッシュか❗️というくらいに、情熱を乗せた豪速球が来る、来る。
素晴らしい師に会えて幸せです。
これからも、何卒よろしくお願いします。