Share Concierge Interview「世代を超えた交流で地域全体に新たな活力を」箱根町・温泉旅館みたけ 池谷裕次さん
一人ひとりの経験や得意をいかして、空いている時間でできる地域活動の認定資格、AsMama認定「シェア・コンシェルジュ」。性別や世代も様々に、全国2,000名以上の仲間たちがそれぞれの地域で自分のやりたいこと・叶えたいことを実現しながら、子育てや暮らしを頼りあえる共助コミュニティづくりに取り組んでいます。
今回は、箱根町が推進する子育て支援「箱根町子育てシェアタウン」で協働しているメンバーをご紹介します!
温泉旅館みたけ
池谷 裕次さん(令和6年1月シェア・コンシェルジュ認定)
箱根町について今思うこと
箱根町は私が育った大切な場所です。深い歴史と豊かな自然に恵まれた特別な町ですが、近年の人口減少を目の当たりにするのは心が痛むことです。
地域の行事を支えているのは主に年配の方々ですが、若い世代の中にも地域のために尽力している人たちがいます。彼らの存在は、箱根の未来に希望を与えてくれます。しかし、特に子育て世帯にとっては暮らしづらい面が多いのが現状です。習い事の選択肢が少なく、御殿場や小田原まで子どもを送迎しなければならないなど、子育ての負担は大きいです。
旅館業を営んでいても、若い従業員が地域に根付くのは難しい状況です。仕事以外での人間関係を広げたり、新しい体験をしたりする機会が限られており、長期的に住み続けたいと思えるような魅力が不足しています。
それでも、健民祭のような地域の運動会や行事が根強く残っているのは心強いことです。この地域を愛し、今も支え続けている方々の存在は、とても貴重だと感じています。
つながりや共助への期待
元小学校教員として、私は子どもたちと地域の人々が互いに影響し合うことの重要性を感じています。世代を超えた交流を中心に据えることで、子どもたちはもちろん、地域全体にも良い影響を与えることができると考えています。
子どもたちには不思議な力があって、彼らの素直な好奇心や笑顔は、大人たちの心を開き、地域のつながりを深めるきっかけとなることがあります。同時に、地域の大人たちの経験や知恵は、子どもたちの成長に欠かせません。この相互作用の中で、みんなが新たな発見をし、成長を感じることができるのです。
私が運営する旅館では、この考えに基づいて、地域の皆さんとの交流を大切にしています。特に力を入れているのが、世代を超えて参加できるイベントです。例えば、「はこねっこ みまもるーむ」という活動では、地域のみんなで子育てを支援しています。
こういった場を通じて、子どもたちと大人たちがお互いに関わり合うことで、自然と「支え合う」という気持ちが育っていきます。同時に、参加者全員が互いから刺激を受け、地域への愛着を深めていくのです。
世代を超えた交流を中心に据えた活動は、地域全体に新たな活力をもたらす可能性があります。この相互作用が、箱根町の未来を支える要素の一つになるのではないかと考えています。
今後やってみたいこと
私の願いは、箱根町全体を「みんなの学び合いの場」にすることです。子どもたちの成長を見守りながら、同時に大人たちも学び、成長できる。そんな場をもっと増やしていきたいと考えています。
具体的には、地域の特性を活かした体験型のワークショップを考えています。例えば、箱根の自然を活用したアウトドア活動を計画中です。地域の人々が交流できる「焚き火」の会や、子どもから大人まで楽しめる「ボードゲーム体験会」、そして町の魅力を再発見する「まち歩き」なども企画しています。これらの活動を通じて、箱根ならではの経験を共有し、世代を超えた交流を促進できればと思います。
こうした活動を通じて、子どもたちも大人たちも多様な経験を積み、互いに学び合える環境ができたらいいですね。同時に、若い世代が箱根町に魅力を感じ、長く住み続けたいと思えるような地域づくりも進めていく必要があります。
さらに、地域の方々と一緒に箱根の魅力を再発見し、新たな形で発信していく取り組みも大切だと考えています。世代を超えて力を合わせることで、箱根町をより魅力的で活気のある場所にしていけたらと思います。
これらの活動を継続し、発展させていくには、地域の皆さんの協力が不可欠です。特に、若い世代の方々の参加を心待ちにしています。一人でも多くの方が「自分も何かできるかも」と思ってくださること。それが、私の考える箱根町の未来への第一歩です。皆さん、一緒に箱根町の新しい一面を作っていきませんか。
自分の得意なことが、人と人をつなぐ。頼りあえる地域をつくる。
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