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Share Concierge Interview【特別編】頼りあいで島の未来を明るく! 「シェアのわ 小豆島」 座談会
全国で1,500名以上がそれぞれの地域に共助コミュニティを広げ、課題解決に取り組むAsMama認定・地域サポーター「シェア・コンシェルジュ」。
今月は特別編!香川県の離島で ”シェアの輪” を広げるシェア・コンシェルジュ4人の座談会をお届けします!
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メンバー紹介
坂部 知(とも)
愛知・蒲郡にてシェア・コンシェルジュ認定、2022年に移住。「シェアのわ」発起人。
内田 泰斗(泰斗)
2012年に千葉から移住。児童福祉施設指導員、少年サッカーコーチ。
内田 絢子(うっちー)
自主保育と児童福祉施設の勤務を経て、『小豆島 自然保育 glf(グラフィ)』を始める。
須藤 奈美(なみ)
小豆島出身の夫と結婚、5歳と2歳の子どもを育てるフルタイムワーカー。
「シェアのわ 小豆島」
小豆島で、子どもからお年寄りまでお互いに頼りあえる仕組みづくりを目指す。
ー みなさん、坂部さんの紹介で「シェア・コンシェルジュ」になられたそうですね。この活動のどういうところに魅力を感じられたんでしょうか?
うっちー:「子育てシェア(*1)」はちょっとした預かりも気軽にできて、いい仕組みですよね。アプリのマップに「シェア・コンシェルジュ」がもっと増えたらいいなと思って。夫が先に研修を受けました。
なみ:「子育てシェア」のイベント機能がすごいな、と。保険付きで使えるのに、シェア・コンシェルジュ認定料は安い!研修もしっかりされているので安心なイメージで、他の人にも紹介しやすいです。あと「ロキャピ(*2)」もめっちゃ推してます!高松まで行って買い物することも多い島なので、”貸し借りで共有できる” は絶対ニーズあると思う!
*1)子育てシェア
知り合い同士で送迎・託児の頼り合いができる共助サービス(アプリ)。登録料・手数料無料で、1時間500~700円の”お互いさま”謝礼のみで利用可能。全利用者に保険が適用される(1~18歳)。
*2)ロキャピ
手渡しで毎日は使わない私物を貸し借りできるローカルシェアリングアプリ。貸し借りを通じた地域の人と人との交流を生み出し、お財布にも環境にも優しい新しいライフスタイルを提唱。
ー みなさん、移住や結婚で小豆島にこられたわけですが、島の魅力はどんなところでしょうか?
とも:なんといっても自然が豊か。物が少ないのも逆にいいですね。
うっちー:海も山もあって、食べ物がおいしい。人が親切。お接待(*3)の文化があるというか。移住者を中心におもしろい人があつまっているのも魅力です。
*3)お接待(御接待、おせったい)
なみ:子育てはしやすいと思います。密にならないので、コロナ禍でも外に出られたのはすごく良かった。意外とお店もあるので暮らすのに不便はないけど、人の温かさもちゃんとあって。おすそわけで大きな鯛がまるまる来ちゃうとかって、他の地域ではなかなかないのかなと。
ー う、羨ましい…!逆に、実際に住んでみて感じる課題はありますか?
とも:車でしか移動できないことですかね。お子さまのお預かりでも、送り迎えの移動距離や時間を考えると、どちらがどこまで連れていくか悩んだり。
なみ:都会から移住されてきた方は、免許自体を持っていなかったりしますしね。公共交通機関はバスが1時間に1本。シーズンによっては観光客でいっぱいなことも。
とも:ノンステップバスも本数が少ないので、ベビーカーには厳しいですよね。
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うっちー:ファミサポみたいな行政サービスもないので、たとえば旦那さんが船乗りで長期で帰って来れず、小さい子2人をひとりでみているお母さんとか大変!自分も子育てをしているとなかなかサポートに時間を割けないこともあるので、現役子育て世代ではない方で預かれる人を増やせるといいなあ。
とも:感覚の違いもありますよね。自分の子どもは自分でみるもんだ、みたいな文化はまだ根強いかも。
なみ:7カ月の子どもを保育園に預けに行ったら「かわいそうだね」って言われてしまいました(苦笑)会社の福利厚生であるベビーシッターも、島は対象外で。
ー ご近所付き合いはあるけれど、子どもの預け合いとなるとハードルが高いんでしょうか。
なみ:移住者同士はそうかもしれませんね。昔から住んでいる親同士は小学校からの同級生とか、親戚の家で一緒に遊ばせるとかが多いけど、我々だと一緒に公園行ったりはしても、家を行き来するまでの関係性にまで、なかなかなれないですよね。
ー 未就園児さんの交流機会はありますか?児童館みたいな。
泰斗:あいいく会(小豆島町が主催する子ども・高齢者の見守りグループ)とか?
うっちー:図書館にチラシ置いてますね。こども園のところに支援センターがあったりとか、充実してるかも。
なみ:小豆島町はけっこう力入れてますよね。私のところもあるにはあるんですが、WebやSNSでの情報発信がされていないので、いつどこで何があるのか、よくわからなくて。広報誌にも案内はあるけど「いつもの開催」みたいな内輪感があって。そういうイベントに行って、既存のママグループの中でポツンとなるのもイヤじゃないですか。公園でも同じで、結局自分の子どもとだけ遊んで帰るみたいな。
ー 嫁いできた人や移住者同士のコミュニティはいかがですか?
なみ:実は去年からLINEのオープンチャットを作っていて、いま18人ぐらいメンバーがいます。オフ会でお花見や潮干狩りなど島らしいアクティビティを親子で楽しんでます。
泰斗:情報を自ら取りに行ける方じゃないと、なかなかコミュニティに入れないかもなぁ。ウチは移住者ばかりの子育てサークルに入れたので、そのつながりは助かりましたね。
なみ:SNSも地元の方はあまりしていない印象ですよね。
ー 子どもが大きくなると、どうですか?
なみ:いま、中学生の3割ぐらいは高松の高校に進学しています。2歳の娘の同級生が40人なんですけど、このままいくと、小・中・高とすごく限られたメンバーの中で育っていくことになるので、ひとつ間違えると学校に行きづらくなったりするリスクもあると心配していて。そういう子の受け皿として、フリースクールの設営を目指してます。
泰斗:ウチの長男はサッカーに燃えていて、この4月から高松のクラブチームに通い出しました。地元の中学校だと試合できる人数が足りなくて…
ー 進学や就職で出て行った子どもたちは、戻って来るんですか?
うっちー:大人になってから戻ってくる人はいるけど、若い人は少ないですね。
なみ:子育て世帯か、50〜60代のご夫婦とかが多いですね。仕事がないという声はよく聞きます。
なみ:職種は豊富なんですが、小豆島の2町は平均年収が香川県の中でワーストなんです。年収260万ちょっとで、子どもを3人、4人と育てられるかというと難しい。
とも:移住してきたけど収入面が厳しくて出て行かれる方、まあまあいらっしゃいますよね。
泰斗:最近の若いUターン組の30代の友人たちは、自分たちで複業的に新たに仕事を作り出したりしていますね。
ー 島の課題解決のために、シェア・コンシェルジュとして取り組めそうなことはありますか?
泰斗:移住者と地元の人たちを「シェアのわ」でもっと繋げたいです!
とも:「シェアのわ」で毎月ごはん会をやろうと思っています。まずは一番困っているであろう移住者さんたちに「子育てシェア」を知ってもらう。そこから関わってくれる人を増やしたり、高齢者を巻き込んでいくのがいいのかなと。
なみ:一番の課題は、地元の方のスマホやアプリの不慣れさかも。「アプリ登録してください」というのがなかなか難しいです。
泰斗:スマホ体験講座とか行政もやってるみたいなんで、「みんなで子育てシェアアプリを使ってみよう会」とか、いけそうな気がします!
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ー 頼り合いを広げるためにどんなアプローチを考えてますか?
なみ:議会議員に意見を届けたり、自分自身も男女共同参画推進委員や地元の嫁の会「よめーず」に入ってつながりができているので、活動の中に組み込んでいきたいです。
泰斗:毎年両町に入ってくる地域おこし協力隊の方を巻き込めるといいかも。あとは「シェアのわ」の活動で、今年度は行政の助成を取りに行こうかと思っています!
ー 他の地域で、シェア・コンシェルジュに認定された地域おこし協力隊の方もいますよ。子育て層以外でも、共助に共感の高い人を巻き込んでいけるといいですよね。
ほかにやってみたいことはありますか?
泰斗:そうですね〜、アプリで高齢者の見守り代行みたいなの出来たら、需要ありそうな気がします。
ー 見守りとはちょっと違いますが、奈良県三宅町ではシニア向けの「お買い物サポート」の実施が好評でした。AsMamaが自治体と協働している地域では、より多世代が使いやすいよう「マイコミュ」という別アプリで共助促進の取り組みが始まっているんですよ。
泰斗:お買い物サポート!妻が「近所のおばあちゃん大変そうだから、ついでに買い物してきた~」ってことがあって。めっちゃ喜ばれてました!
うっちー:ニーズは確かにありそうですよね。
とも:めちゃめちゃあると思います!
ー 小さい子どもだけでなく、小中高の習い事の送迎なんかにも「子育てシェア」は使えますしね。多様な事例をどんどん発信していったら、やってみようかなって思う人も増えるかも!
とも:そう考えると「子育てシェア」って、いろんな使い方ができそうですね!
泰斗:長男がほぼ毎日最終のフェリーで島に帰って来るので、そこに乗っている送迎が必要な人の負担を解消できるかも!
ー 最後に、これからの夢や意気込みを聞かせてください。
とも:今は島の中だけですが、ゆくゆくは観光にきた方の預かり支援とかもしたいなと思ってます!
うっちー:地道につながりを広げて地元に溶け込む努力をしていくのが大切だなと思っているので、年齢かかわらず、こんな活動してますよ〜と積極的にアプローチしていきたいですね。
なみ:行政とのつながりを強くもっていきたいです。田舎の行政のいいところで柔軟性はあるので、仲良くなって声を聞いてもらえる関係性を築きたいですね。目標としては、「シェアのわ」の活動を町の広報に載せてもらう!町から認められた活動にしたいなと思います。
泰斗:行政が移住者や関係人口を増やそうとする謳い文句で「小豆島ではAsMamaのアプリが使えますよ〜!」と言ってもらえるようにしたいです!
AsMamaの社員の方々と、今後も定期的に情報交換していきたいです。
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