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フルマラソン2時間20分切るまでの取組み~②秋の練習編
前記事では夏の練習を取り上げました。
この記事では秋の練習編として、主にトラックレース期前後の取組みを中心に振り返ります。
【2022年10月】
・移行期。秋のトラックレースを見据えた速いペース帯(無酸素系(解糖系))のエネルギー代謝能力強化、及びLT値(※)改善のトレーニングを実施。前者はキロ2'50〜55前後のインターバル、後者はキロ3'00~10前後のペース走(閾値走)など。これらは時にレースで代替。
(※) 乳酸性作業閾値(Lactate Threshold)の略。乳酸が血液中に急増し始めるポイントのこと。血中乳酸値2.0mmol/L程度の運動強度を指す。
・一方で、10月は練習見合い含め4レースに出場予定であったことや、11月早々に東日本実業団駅伝を控えていたことから、意図的にオフを増やすなどして疲労の蓄積対策にも留意した。
・上旬にローカル記録会5000m、その翌日にハーフマラソンに出場。14'43、67'51でフィニッシュ。セット練として臨んだハーフマラソンは67分台で、◆マイルストーン②は未達成。但し、終始キロ3'10前後ペースで余裕をもって走ることが出来、LT値改善に直結する練習として効果的だったと感じる。
・中旬に酒田つや姫10kmに出場。所属チームの東日本実業団駅伝メンバー選考レースということで1週間調整して臨み、30'04でフィニッシュ。ラップは前半14'41-後半15'23で、前半は速いペース帯(無酸素系(解糖系))のエネルギー代謝能力強化、後半はOBLA(※)改善、全体を通してミトコンドリア強化(乳酸処理速度向上)に繋がる内容になったと感じる。◆マイルストーン③もほぼ達成された。
(※) 乳酸蓄積開始点(Onset of Blood Lactate Accumulation)の略。LT値を超えて更に乳酸が急増するポイントで、血中乳酸値4mmol/L程度の運動強度を指す。
・月間走行距離460km
【2022年11月】
・試合期。上旬に東日本実業団駅伝に出場。3区(16.5km)を51'07でフィニッシュ。平均3'05前後ペースで走りきることが出来、ハーフ64分台程度で走れる位の地力がついたことを確認できた。
・勝負レース(ターゲットレース)の日体大記録会10000mに向け、調整前最後のポイント練として3000+2000+1000のレペティションを実施。タイムは8'34-5'54-2'49。当初3000+1000(設定8'20-2'45)を予定も、状態を考慮しメニュー変更したもの。レペティションとしては物足りない結果となったが、走りの感覚自体は良かった。
・下旬に日体大記録会5000m、その翌日の10000mに出場。14'07、29'17でフィニッシュ。5000mは久々の14分1桁台も、目標(14'05)に僅か及ばず。10000mも同様に目標(28'55)達成はならなかった。
・再調整し翌月上旬の日体大記録会10000mに出場。29'14でフィニッシュ。前週のレースの疲労が残る中、最低限の内容でまとめた形となった。
・月間走行距離430km
【小括】
・閾値走やレースを通じたLT値改善のトレーニングを実施。その中でOBLA改善やミトコンドリア強化(乳酸処理速度向上)などの生理学的な副次効果も意識して一連の練習に取り組んだ。
・トラックレース対策として、インターバルやレースを通じた速いペース帯(キロ2'50~55)のトレーニングを実施。無酸素系(解糖系)の代謝能力強化はもとより、こちらも各種副次効果を意識して取り組んだ。
・最終的に2000×3などのロングインターバルや、レペティションを通じた全体的な能力融和、及び調整による状態アップを図り、ターゲットレースに臨んだ。
続きは別記事にて。