患者さん視点からみたICU Nさんその1
こんにちは。IN//SEKIの中尾です。
今回はICU入院経験のあるNさんのインタビューです。辛いご経験を思い出しながら率直な思いを語ってくださったNさんのお話は、治療環境をよりよくしていくためのヒントが沢山ありました。またご自身の経験や知識を活かし、新しい活動をされていることに、勇気をもらいました。この場を借りて感謝を伝えさせていただきます。本当にありがとうございました。
・Nさん ICU入院:2日 一般病棟:7日
ICUに入室されて最初に感じた印象について教えてください____
肺がんの手術後に個室のICUに入室しました。 麻酔がかかった状態ですが、意識はしっかりしていたので、とても辛かったのを覚えています。
痛みもあるし、点滴につながれて身動きもできないし、窓もなく、白い壁と天井だけが見えてやたら眩しく感じましたね。正直なところ・・・気が狂うのではないかなと思いました。弱っている状態の患者さんが穏やかにすごせる空間ではないですよね。
看護師さんはコールをすれば来てくれますが、忙しそうなので頻繁にコールしていけない気もしますし、
家族とも自由に会えず、外界から遮断されているのでとても孤独を感じました。
眩しかったというのは、照明でしょうか?_____________
そうですね。意識が戻って目をあけると、急に光が目に入るので、最初の瞬間は眩しく感じました。
慣れてくればそんなに眩しく感じませんでしたが、もしかしたら意識から戻る時などは、間接照明のような光のほうが心地よいかもしれません。
病室に音楽や自然音などが聞こえていたらどう思いますか?_______
病室は静かなので、医療機器の音が聞こえていましたが、痛みに耐えることに一生懸命で気にならなかったです。心地よい音楽や自然の音がきこえていたら、痛みの中でも 気が紛れるのではないかと思います。ぜひ欲しいですね。
他に感じたことで印象的なことはありますか?_____________
身動きができないのでせめて時間が知りたかったですね。看護師さんを毎回呼ぶのも遠慮してしまいます。
あとは、スタッフが通り過ぎるのが入口の窓から見えると、安心したのを覚えています。
その2に続く
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Nさんの率直な言葉から、当時の辛さを物語っていると感じました。意識が戻る瞬間は優しい光にするという示唆は、今すぐにでも実現できそうなアイデアだなと思いました。
次の会では、医療者とのコミュニケーションについて伺いました。
IN//SEKI 中尾
アスクレピオスは医療環境の未来について、一緒に考え、カタチにしていくラボでもあります。
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