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【雑記】(続)スポーツメーカーのサプライによるマーケティングのパラダイムシフト(サッカー視点)

続、とは書いたものの、今度はスポーツメーカーではなくスポンサーについての雑記になります。
前記事はこちら。

ここ数年、表立って目につくようになったのが、スポンサーがチームのチャリティや企画に乗り、柔軟に対応しているところ。
通常スポンサーをユニフォームに掲出する場合、その場所をスポンサーは当然買っており、掲出サイズも合意されているかと思います。もちろん試合数も。

Third kitなどで、ユニホーム・チームエンブレム・スポンサーロゴカラーを全て同色で揃える、という流行は2018くらいからありましたが、(それを実現できたのは、日本では栃木FCのサマーユニホームくらいでしょうか…チームの企画立案・メーカーとの生産交渉・なによりスポンサーとの交渉、結構タフなアクションだと思量します)以下は、それより大胆なものを抜き出しました。

自分が毎日世界のユニフォームをウォッチするようになって日が浅いというのもあり、もっと事例はあるかもしれませんが…(という消極的前置きをしつつ)

この時は、エミレーツ航空が胸スポンサー、QNBが袖スポンサーだったと記憶していますが、ノートルダム寺院の火災の際、全部ノートルダムチャリティーロゴに場所を譲っています。
この件は、PSGの動きの速さも含めて、震えました。
既存のスポンサーロゴを引く、という行動で、スポンサー自体も社会貢献のイメージを結果的に残せる、なるほど!と膝を打った企画でした。

これは割と直近、コロナでSTAY HOMEが世界的に叫ばれる中、胸スポンサーのWIESENHOFが、いつも屋号である"WIESENHOF"の文字が入っている部分を"#STAY HOME"に置き換えた事例です。
企業にとってロゴはいじくりまわしていいものではないのは周知の事実ですが、チームからの起案であれば企業の柔軟さ、企業からの起案であれば今後のスポンサーチームの"使い方"に一石を投じる企画だと思いました。

次は我が愛するザンクトパウリ、胸スポンサーを小さく上に!(若干おしゃれじゃないか)
この胸スポンサーのcongstar、ユニホームがUNDER ARMOURからST.PAULI自社ブランドDIIYにサプライヤーが変わり、新ユニホーム予約をする際になんと、ロゴのcongstar文字を好きな文字にして注文できる企画もやっていて、結構度肝を抜かれました。↓このcongstar部分が好きな文字にカスタムできる

最近あった位置移動系だと、イングランドラグビー代表

O2は通常胸の位置のスポンサーですが、これは当時のユニホームを再現するために、袖に移動しています。

これも最近、面白いなと思ったのがclub America。club Americaはいつもデザインが独特で面白いけれど、このユニホームはスポンサーロゴもデザインの一つに巻き込んだ、秀逸なデザインだと思います。
それこそがサッカージャージ、ではあるとは思いますが、スポンサーロゴが全体のデザインとは関係なく存在するのは、一つの衣服のデザイン完成度としては疑問符がつくところです。ですが、このユニフォームは疑問符を吹き飛ばす完成度だと思いました。
だからこそ、ロゴのプロテクトエリアは守りつつも、柄の一部に溶けこみ、視認性なにそれ美味しいの?状態をスポンサー企業が許したことも、結構ショッキングな動きでした。

こうゆう動きを見ていると、ロゴマークが表に出るという直接的な行動による広告効果について"見返り"の限界を企業も感じているのだろうか、なとど最近は考えたりします。
日本ではとっっっっっっても難しいことだと思いますが、こんな遊びがあったら楽しいですよね。

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