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治せないインソール
インソールを作成する人の知識と経験で出来上がるものが異なるとよく言われる
今回はインソール製作者(義肢装具士の国家資格を持つインソール製作者が作らなければ保険負担のインソールは作れない)の技術力足の機能と動きの知識にはばらつきがあるそうで動く足を分析できるい人が少ないと聞く
日本の足に関する医療知識・実績は欧米の100年の遅れがあるとよく話される
東京の「足の診療所」の院長先生が診療所開設時にテレビのトーク番組でも話されていた
100年遅れている日本の足の医療にアメリカで学んだ最新の技術と知識で皆さんの足を治しますと言われた言葉が耳から離れない
あれから5年、現在は遅れはどれ位取り戻せているのだろうか?
昨年末のBSのテレビ番組で診療風景を番組で紹介されていた
「膝が痛いと訴える患者さんの膝に注射を打って痛みがなくなった」と放送していた
はてさてこれが最新医療なんだろうかとわが目を疑った
以前イギリスの病院の先生と膝関節痛の改善に運動療法は欠かせないと教わったことがある
理由は、ヒアルロン酸を関節に注射しても治らないし痛み止めを注射しても痛みをごまかすだけで治せないと学んだ
しかし現在もまだわが国ではヒアルロン酸が主流と聞く
まだ100年遅れたままなんだろうか?
母趾の痛みとインソール
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外反母趾の痛みで手術をしないで治せる病院を探してTVでも外反母趾治療でも有名な整形外科の先生を訪ねた(手術をすると長期間入院になるそうでまだ休めないので定年になるまでは手術は受けたくないとのお考え)
足の状態を説明し診察を受けた
症状は。『母趾近くの足の甲に痺れと母趾関節と周辺に激痛が走る、夜は寝ている時も激しく痛むときがある』
足専門の先生の所見と診断
2023年1月上旬
自分の感じる痛みの箇所とどんな時に痛みが出るのかの説明をした
『角度と見合わない痛みの症状と足の甲のあたりに痺れがあるので棘がある特殊な感じと思われるのでインソール療法を行いましょう』と言われインソールを作って使い始めた
よくわからないが角度に見合わない症状とは何なんだろうと思いながら説明を聞いたところ25度に満たない母趾の外反母趾の診断に当てはまらずこの角度では痛みが出るはずがないということらしい
まずはインソールで治そうと思い
2023年1月下旬
専門医の紹介する義肢装具士のいる靴屋さんでインソールを作り靴とインソールを買って使い始めた
はじめは頃は母趾の痛みも軽くなってきたので安心しかけていた
2023年2月上旬
次第に甲に痺れ、足の横側に痺れ、踵の後ろ側に痺れが広がってきた
靴をずっと履いているのでおかしいと思ったが
まずは病院と思い病院に行って状況を説明
そこで脊椎MRI、腰部、胸と腰のMRI検査を受け全脊椎のレントゲン検査も異常なし
動脈硬化の検査も異常なし
ただ骨盤全体が外反母趾の動きを代償する動きになっているんでしょうねぇ
この説には納得がゆかないが専門家が言うのだからそうなんだろうなぁと思ったが、それをどうすれば良くなるのかについては一言も触れない
「しかし腰の付け根や膝には関節症の疑いがあるが治療を必要とするほどではないとい」といわれた
結局なにもわからない
これと言って改善の方法の内容ですっきりしないまま終わった
何もわからないままこのままでいるのもつらい
インソールに原因があるのでは?
よく考えると医療保険適応のインソールを靴の専門家の指導で購入した靴に入れて使い始めて次第に痺れがだんだん上に上がってくるこの辺りを解決しないと取り返しがつかなくなるのではないかと心配になり靴屋さんに再び相談に行った
再び靴屋さんへ
靴を履いていると痺れが出ると相談したがこれはここにモートンの症状が出ているので炎症が収まれば大丈夫と言ってインソールには触れず靴の横幅を少し広げてくれた
広くなると痺れが出ないと・・・・・???
どうも靴のなかで足があたって痺れが出るので少し広げてくれたようだがこれでは足は靴の中で動く
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こんなことをいつまで繰り返してもどうにもならないので少しでも良くしなきゃと来店
今の私の悩み
『今の悩みは靴を履くと痺れが出て上へと痺れが広がってゆく事が悩みなんです』
インソールが気になって市販のインソールもいくつか使ってみたがものによってはつま先は少し楽になった気がするが踵のしびれと痛みは変わらない(よくならない)
私のインソールを診てくださいと相談に来店
持参されたインソール
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足のテスト
現時点の足のテスト行ってみた
長趾屈筋の緊張を取り足底筋の緊張を少し緩め踵の動きをスムーズにしてみた
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少し変わった気がするがよくわからないという
サンプルインソールを使ってみた
アスケルのサンプルインソールを履いて来店された靴にインソールを入れてみた
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『えぇ、何がどうしたの? 痛くないです、どういうこと?』
この靴でも痛くないんだぁ
痺れも少しは気になるが痛みはないというので原因はインソールと一旦決めておいて解説は後程にすることとしてバランスの確認と改善を行うことにした
身体の芯のバランスを確認
重心の位置を確認して腰のゆがみ体のねじれを治した(所要時間4分程度)
身体全体が少し右に傾いていたのが治りました
左の骨盤が12ミリ下がっていたのは治りました
腰痛が出る体の動きを整えて腰が軽くなり姿勢が良くなりましたこれで大分立ち易くなった(ここまで所要時間8分)
楽に歩けるようになった
バランスを整えて歩いてみた
歩いてみると楽に歩けるようになった
何が起きたかわからないまま楽になって「狐につままれたようです」と感想をいただきました
インソール作成
この整って痛みの出ない動きをする足をコピーしてインソールの型を取った(片足30秒程度の時間)
出来たインソールを実際に靴に入れて歩いてみた
重要なのは足がバランスよく体重を受け取り無理なく歩けるようになった足の型をそのままコピーをして余計なもの(パッドや中足骨サポートパッドなど)は使わず足の本来の機能を活性化するものを作る
アスケルのインソールは足を本来の状態に戻してその形をそっくりコピーをして作ります
痛みの出る狂った足をそのままコピーしても足をよい状態に維持することが困難なために自然の動きに戻るような足をもとに作ります
歩いてみた
実際に出来上がったインソールを痺れの出る靴に入れて歩いてみた
・痺れなし
・痛みなし
・足が軽くなった
・腰が楽になった
これってどういうこと、何だったんですか?
痛みなく歩きやすくなって良かったです
座ストレッチを続けてくださいね
検 証
痺れの出るインソール
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インソールの作り方は様々なようだが今回のケースは
足のかかとの外側が厚く内側が薄めに作っているタイプの「外側楔状インソール」と呼ばれるタイプのものでこれは踵を外側から押し上げるような動きになるために踵が内側に傾く
30年前にはひざ痛にはこれが良いとかインソールはこれだと言われていたことのある古いコンセプトのもののように思われる
これでは踵が内側に傾いている足には合わないといわれている
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この写真を見るだけで足を知らない人でもこの踵の外側を押し上げるともっと踵が内側に倒れてしまうことは想像いただけると思う
踵が持ち上げられると体のバランスをとるようにつま先に多くの力がかかりつま先特に母趾の関節あたりに力がかかり踵外側と小趾側に押し上げる力がかかって不安定な状態での歩行によって痺れが出始める
痛みを生み出すインソール
上の説明にあるような踵の人で踵の動きが回内する人の足には望ましくないインソールだと私は思います
インソールの相談はいつでもお問い合わせください
学んだこと
今回の足の痛みから学んだこと
お帰りになる前に相談者から伺った話の中に今回学んだことを伺った
医学用語もところどころにでていたので医療関係者と思っていたが病院勤務の医療関係者と言われた
この度は、様々な痛みに関して考えられる検査をしてくれたがどこにもこれが原因と思われる点が見つからなかった
結局、「インソール療法」という方法を取ったが、残念なのはインソールは国家資格を持つ装具士のいる靴屋さんに丸投げで出来たインソールの確認もチェックもない
インソールを使い始めていたら痺れが出てきたといってもインソールのチェックがない
靴を相談しても、モートン病のせいにして治れば痺れが出なくなるというだけで、靴の幅を広める作業をするだけ
本人の足に合っているかどうかは専門家といえども実際にはわからないのだろう
それにしても痛みのある足に改善効果がある靴を進めておきながら「モートンですね!、これが治れば痺れは治ります」と無責任なアドバイスをする
靴は患者(利用者)の日常生活を加味しないお仕着せの仕様のものを与える
この靴では仕事がし難いとか考えてはくれない
『治したければ不平も言わずこれを使え!』とばかりの対応
には患っている自分の情けなさを感じてしまった
インソールに関する資料
ネットで調べるとたくさんのところでオーダーメイドインソールが作られている2007年12月にアスケルの開店準備の時には3件しかなかったが今では数えられないくらいあるようだ
しかし学術的にも医学的にもインソール(足底板)が足の趾を動かす筋肉や踵を支える機能を活性化するために必要なこととに関しては書かれたものがない
それでネットで足底板について調べてみたら面白い論文が見つかった
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やはり足はマイナーなのか・・・・・
しかし研究結果は
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であれば、なぜ外側楔状足底板が今でも医療サービスで提供されているのか不思議だぁ
また国立リハビリテーションセンターの研究としての報告書のコピーがあったので次に紹介しますが
これもなんとなくはっきりしない結論になっている
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国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所の先生方々の研究報告より転載
判断が困難なの体重が乗った歩行時の影響変化が明確でないために推測の域を抜け出すことができない