「抜け感」とは何ぞや
由香のやりたいことを読んだら、私までワクワクできたよ。
シェアしてくれてありがとう。
誰かの前向きな気持ちは、周りも前向きにしてくれるね。
夢中になってワクワクしながらやれることって、絶対にパワーがあるよね。
私はここ1~2週間、どんな服を着るか、どう着こなすか、日常と服の関係とかをずっと考えてた。
だから、今日は久しぶりに、大好きなファッションのことについて書いてみるね。
ファッション誌をずっと作ってきて、「抜け感」ってキーワードをさんざん使っているじゃない、私たちは。
「足元に抜け感を出すために、フラットシューズに」とか、
「首元に抜け感を出すために、ボタンをひとつ多めに空けて」とか。
ファッション誌を読めば、1冊の中で何回出てくるかわからないこの言葉だけど(いつ誰がどんな文脈で使い始めたのかも知らないけれど)、あらためて考えると、本当にその正体をつかみづらいものなんだと思うの。
そして、着こなしの中で一番大事なものなんじゃないかな、と私は思っている。
なんでこんなことをあらためて考えているのかと言ったら、たぶん暑い国に住んでいるから(笑)
暑いところだと、着こなしってラフな雰囲気のほうが似合うと思うんだよね。きれいに着飾って、きれいに髪を巻いても、汗や湿気ですぐ崩れちゃうし(笑)
それで、「抜け感」というものを、ファッションにあまり興味のない人や、最近興味を持ったばかりの若い子にもわかる言葉で説明したいと思って考えてみた。
学校の制服があるでしょ? 高校生とか。
高校1年生で、入学式まもない子は、ピカピカの制服を着ているけれどあか抜けない。
制服って、きちんと採寸してもらって、オーダーメイドで作るわけだし、長く着られるように素材もきちんとしたものを使って作られている、単価の高い一張羅。
でも、そんなおろしたての立派な服を着ているのに、新入生はあか抜けないわけ。
それで、もう何年も同じ服を着続けてボロッとしている高校3年生のほうが洗練されて見える。
それはなぜかといったら、上級生のおしゃれな子は、スカートの丈も絶妙な長さに調節していたり、シャツの袖を少し折り返していたり、襟もきちんと上までボタンを閉めないで、ネクタイを少しゆるくつけていたりとかする。
それに、新品のときよりも、少し着古してくたっとしてきているブレザーやスカートもおしゃれに見えたりして。
私はそういうのが抜け感だと思うの。
(学校の先生は、新入生みたいな着こなしを続けさせたいんだと思うけどw)
私服でも同様のことが言えるはず。
ユニクロみたいな超ベーシックで、手に入れやすいプライスのものでも、
おしゃれに着こなせる人はやっぱり抜け感の作り方が上手だし、ベーシックだからこそ、すごい差がついてしまうよね(制服みたいに)。
あーーー!
これってやっぱり、すごい大事なことだと思うんだ、おしゃれにおいて。
でも気づいていない人は、全然知らないの。
自分には服を選ぶセンスがない……みたいに思っている人は多いと思うんだけど、そうじゃなくて着こなし方の問題だよ、ってもっと伝えたい!
私自身もファッション誌の仕事をする中で、スタイリストさんが、モデルに服を着せるときに、念入りに袖の折り返し方を調節していたり、ウエストの位置をきちんと合わせていたりするのを見て、ようやく気づけたことだった。
雑誌や本でも、こういうことを説明する企画を何回かやったんだけど、
わかりやすくメソッド的に伝えられないかな……。
これは、最近のやりたいことの、ひとつです。
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