髪の毛は黒ってスタンダード、鎖国みたいだし、もうやめてもいいよね
日本は、桜がもう散ったころかな?
シンガポールで、私もようやく新しいお友達ができました。
昨日、由香が私との出会いと再会の話をインスタに書いてくれたけど、まさに私たちが出会った(そして落ちてしまったわけだけど)ある出版社の入社試験の二次面接に、同じときにきっと彼女もいたはず。
そして、彼女はその出版社に受かって、私たちは別な出版社に入社したわけだけど、縁って不思議なものだよね。
由香が前回、「ロボットにはなれない」って書いてくれたこと、私も最近すごく気になっていることだった。
昨日、ちょうどフォトグラファーの永瀬沙世さんのインスタで、これを見かけたの。
パンテーンのキャンペーンで、今渋谷駅に大きくビジュアルが貼ってあるみたい。
永瀬さんの写真は、私はとても憧れていて、本当に女の子の感性が隅々にまで表現された写真で、雑誌で見ても、もうどの1カット1カットも「全部好き!!」って思っちゃうの。
その永瀬さんがこのキャンペーンの撮影をしたというのも、すごく印象的なことで、モデルの女の子たちの素の表情がすごくナチュラルで可愛かった。
そして、パンテーンがこの広告で髪の毛について考えさせようとしていることも、すごく面白いなと思ったよ。
私は小学校から大学院まで、ずっと国公立の学校に通ってきているから、日本の教育のスタンダードなところをわりと体験していると思う。
でも、学校が嫌いだと思っていた時期は少ないんだけれど、中学は本当に嫌だった。もうすべてが嫌だった。
それは、思春期の子たちがひとつの空間に集められて、お互い自意識過剰で、人の目ばかり気にしているようなことも、原因ではあったと思うけれど、
そういう子どもたちを扱いやすくするために、定規で測ったみたいにみんなをスタンダードに揃えようとする、学校や先生のやり方もすごく嫌だった。
ここ数年、話題になっていた地毛証明書というのは、私が中高生の頃は聞いたことはなかったけれど、行きつくところまで来たという感じがする。
「髪の毛は黒いのが当たり前。もし生まれつき黒でない場合は、届け出を前もって出しておく」
黒ならOK。ほかの色ならアウトって、思考停止もいいところだよね。
茶色でも、金髪でも、ピンクでも、自分の意志で染めてみるのは、ひとつの経験だと思うし、
「やっぱり黒髪の方が自分には似合う」でも、「染めたら髪の毛が傷んじゃった」でも、「金髪、意外といいな」でも、そこから得られることはあると思うんだ。
それに、この話題で一番違和感を感じるのは、グローバル化のこの時代に、いろんなエスニシティの背景がある子が増えているはずなのに、「日本人は黒がスタンダード」って思い続けている部分。
今、私がいるシンガポールは、いろんな人種、民族がいる国です。
いろんな人がいるのが当たり前って、いいなと思ってる。
インド系の女性のサリーは、本当に素敵な柄だし、ムスリムの女性のスカーフ姿もすごく可愛い。
もちろん、民族衣装を着ていない若い世代の人たちもたくさんいて、みんな人それぞれです。化粧品のお店に行っても、ファンデーションのカラーも幅広く用意されている。
一方で、スタンダードを押し付けて、画一化させて、それぞれの子が思考停止になっちゃうような状態って、本当につまらないし、
それこそ、AIに取って代わられない人材に育たないと思うんだよね。
私たちは出版社という、「ちょっと変わった人」でも、受け入れてくれるようなところに就職できて、本当にラッキーだったと思う。
それでも、由香が前回書いていたみたいなハンコリレーみたいなことが起こるわけじゃない?
私たちは過渡期にいるのかもしれないけど、そういう昭和的な価値観から脱して、もっと自由に創造力を生かして働いていきたいね。
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