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非破壊検査の未来を創る!|株式会社スルガ検査|企業インタビュー

Today’s President

株式会社スルガ検査 代表取締役 沖津博斗さん

株式会社スルガ検査は2013年に沖津さんによって設立されました。非破壊検査・超音波検査を専門とし、過去10,000件以上という豊富な実績を誇り、難易度の高い検査にも柔軟に対応しています。2021年には業界初のオリジナル検査管理システムを開発し、DXにも力を入れています。

↓株式会社スルガ検査のHP

インタビュー

Q1. 会社設立の経緯について教えてください。

皆さんと同じくらいの頃から、独立したいという思いはありました。私は15歳から建築現場で働き始めましたが、リーマンショックの影響もあって6年間一度も給料が上がりませんでした。自分なりに努力して結果を出しても、それが報われない状況を経験して、「このままでいいのかな」と疑問に思うようになりました。それが独立を決意するきっかけになりました。創業当初は苦労しましたが、 たくさんの人に助けられて、ここまでやってくることができました。

Q2. 会社を経営する中でどんな苦労がありましたか。

一番苦労したのは人間関係です。仕事を頼んでもなかなか言うことを聞いてくれない人もいて、本当にどうすればいいのか悩んだ時期がありました。5年前まで私は現場で検査の仕事をしており、マネジメントのことは考えず、とにかく売上を上げることばかり意識していました。しかし、社員の不満の原因は経営にあると感じ、現場を離れて経営に専念することを決意しました。経営に専念すると決めてからは、マネジメントやお金の勉強を始め、大先輩の経営者に会いに行ってお話を伺いました。その経験を通じて、自分自身の反省点にも気づき、人に対する考え方も大きく変わりました。そして「人としての道徳心を大切にする」というルールを会社全体で共有するようにしました。このルールが会社を変える大きなきっかけとなり、今では道徳心を持った素晴らしいメンバーが揃っています。当時は大変でしたが、振り返ってみると、あの苦労があったからこそ今のスルガ検査があるのだと感じています。

Q3. スルガ検査の技術的な強みについて教えてください。

私たちの強みは非破壊検査全般に対応できる技術力です。超音波、レントゲン、磁粉探傷試験、浸透探傷試験、渦電流試験など、多岐にわたる検査を行っています。また、日本溶接協会による非破壊検査事業者等の認定(全国111 社)や東京都の都知事認定(全国23社)を受けており、技術力の高さを証明しています。平均年齢32歳と若い社員が多く、全国・世界からの依頼にも対応しています。

Q4. 検査管理システムの導入についてお聞かせください。

紙ベースの業務を効率化するため、オリジナルの検査管理システムを開発しました。この取り組みによって、検査結果のデータをタブレットで管理できるようになり、業務の効率化と残業時間の削減を実現しました。システムを導入してから業務のスピードが大幅に向上し、従業員の負担を軽減することができました。
DXで一番難しく、重要なのは、現場に浸透させることだと思います。スルガ検査には10代から60代まで幅広い年齢層の従業員がいますが、全員に新しいシステムを使ってもらうのは大変でした。社員にシステムを浸透させるために、「紙を使わない」という方針を立て、確実にそれを実践していきました。年代が高い人や技術力の高い人ほどDXに抵抗を感じやすいですが、そういう人がツールを使いこなすと、「こんなに便利なんだ!」とすごく喜んでくれます。システムを導入してみて、「DXってすごい!」と改めて実感しています。


検査管理システムを使う様子

Q5. 経営者に最も重要な要素とは何でしょうか。

経営者に一番大事なのは、軸を持つことだと思います。軸がないと、決断がぶれてしまい、会社の方向性も曖昧になります。人として、経営者として、ぶれない軸を持つことがすごく大事だと思います。この軸があるからこそ、自分のやりたいことや会社のビジョンが明確になり、進むべき道が見えてきます。会社の方針がはっきりしていると、それが社員の行動指針となり、会社全体の成長にもつながります。また、軸を持つことで、自分自身にも自信が生まれ、目標に向かう原動力となります。

Q6. 10年後の会社の姿について教えてください。

私たちの業務は、依頼を受けたお客様の現場に人間が出向き、機械を使って検査を行う形が中心です。しかし、これをロボットによる自動検査に変えることで、人件費の削減や24時間稼働が可能になります。現在、まさにその自動検査ができるロボットの開発に取り組んでおり、ソリューション事業部を本格的に稼働させ、この技術を軸に世界へ挑戦したいと考えています。海外でも自動検査ロボットの需要は急速に拡大しているため、10年後には海外進出を当たり前のように実現している姿を目指しています。
また、将来的にはソリューション事業部に加えて、調査診断事業部やシステム事業部など新たな事業部を立ち上げ、事業を多角化していきます。最終的にはホールディングス化を目指し、単に子会社を増やすのではなく、社員一人ひとりがシナジーを生み出せる体制を作りたいと考えています。現場で積み重ねてきた経験や努力が、スルガ検査のDNAとして将来に受け継がれ、それが新しい事業や会社の成長につながる。そうした未来を想像すると、本当にワクワクします。

Q7. 若者へのメッセージをお聞かせください。

まず、皆さんには良い会社で働いてほしいと思います。なぜなら、会社一つで人生は大きく変わるからです。良い方向に進むこともあれば、逆に道が狂ってしまうこともあります。だからこそ、やりたいことが一致する経営者のもとで、楽しくワクワクしながら仕事をしてほしいです。若い人の意見を聞き、エネルギーを尊重してくれる環境を選ぶことで、人生はより良いものになるはずです。そして、そのような環境に入ったら、運を掴みに行く姿勢も大事だと思います。
私たちも、これからの日本を若者と一緒に変えていきたいと考えています。だからこそ、皆さんの知恵やエネルギーを貸していただけたら嬉しいです。一緒に楽しく未来を作っていきましょう!

オフィスツアー

スルガ検査のオフィスは、開放的な空間が印象的でした。取材中も社員の皆さんが明るく対応してくださり、オフィス全体に明るく穏やかな空気が流れていました。働く環境が整っているからこそ、社員同士の信頼や連携が深まり、日々の仕事にも良い影響を与えているのだろうと感じました。

今回、社員の皆さんに「経営者に求めること」「新規事業を立ち上げる際に意識したいこと」「スルガ検査の好きなところ」などについて率直な意見を伺う機会をいただきました。突然の質問にもかかわらず、皆さんは親身になって耳を傾け、丁寧に答えてくださいました。
経営者という立場からは見えづらい現場の声を直接聞くことで、多くの気づきや学びを得ることができました。今回伺ったお話は、将来、自分が経営者という立場に立った時に必ず役立つと感じています。
社員の皆さん、本当にありがとうございました!

執筆者の感想

沖津さんのお話を伺う中で、将来へのワクワク感が伝わり、私自身もとても楽しい時間を過ごすことができました。沖津さんが未来へのビジョンを楽しそうに語る姿は特に印象的で、その姿が会社全体に活気と前向きな雰囲気を生み出しているのだと感じました。私も将来、そんな存在になりたいと強く思いました。また、沖津さんは創業時からの課題意識を大切にしながら、社員一人ひとりを尊重し、目標に向かって努力できる環境を作られていました。これも社員のやる気を上げる要因だと思います。経営者として軸を持ち続けることの大切さを改めて実感しました。

株式会社スルガ検査のさらなるご活躍を心より応援しております!

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