2024.02.05 – 論文発表:アミロイドβはアクチン細胞骨格を破壊することにより脳微小血管内皮細胞の創傷治癒を妨げる
徳楽研究室では2020年より地元の大川原脳神経外科病院からの受託研究員を受け入れ、共同研究を進めてきました。今回、前田拓真先生(埼玉医科大学国際医療センター 脳神経外科)は、創傷治癒アッセイを使用して、ヒト脳微小血管内皮細胞の運動性をリアルタイムで観察しました。その結果、Aβ 凝集によりアクチンの細胞骨格が破壊され、細胞の運動性が低下することが明らかになりました。脳アミロイドアンギオパチー(CAA)は、アミロイドβ(Aβ)が脳血管に沈着し、血管壁が脆弱化して脳出血を引き起こす疾患です。一般的に、アルツハイマー病を悪化させる因子として広く知られています。これらの発見は、AβがCAAにおける血管壁の脆弱性や出血を引き起こすメカニズムを解明するための重要な知見になると考えられます。論文は以下URLから読むことができます(倉賀野)。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S001448272400048X?via%3Dihub