Misa Dobashi|島暮らしのライター
長崎県壱岐島での日々の暮らしを綴ります
自分の意見をいうとき、ニュアンスが強くなりすぎないように「〜と思います」「〜と考えています」という癖があった。その癖に気がついたのは、私が書いた記事を編集者さんに編集してもらった時のことだった。 何に対して遠慮をしていたの?当時編集さんからもらったフィードバックは、下記のようなものだ。 「〜と思います」など、書き手が遠慮して逃げがちな印象を受けます。「〜です」などと言い切れないか、見直してみましょう。 これまで記事を書いている時、自分には遠慮しているつもりは決してなかっ
朝起きて、ゆっくりとぬるま湯を飲む。ぴかぴかに磨いたお気に入りのマグカップにいれて、温度を下げながらいただこう。起き抜けの体に染みわたるお湯は、ちょっとだけ甘い。ぼーっとしていた頭や体の輪郭が、だんたんと浮かび上がっていく感覚が心地いい。 顔を洗って髪をとかして、歯を磨いて。昨晩爪を切っておいてよかった。指先がきれいだと、自然とやる気も上がってくる。 日中はばっちり仕事モードへ。人は感情の束でできているから、嬉しい、楽しい以外にも、仕事をしていると辛い、嫌だという気分にも
島で暮らしていると、「都会」とは流れる時間や考え方が異なる部分が見えてくる。特に自分が考えさせられたのは、島内では自分のできることを仕事に、生業にしている人の姿がよりくっきりと浮かんでいたことだ。 大きな組織には、仕組みがある私自身、大手新聞社の一記者、そして一サラリーマンとして働いた経験は、今でも糧になっている。誰もが記事を書ける仕組みがあってこそ、毎日大量の記事を配信できることを知った。 社内外には、例えばこんな仕組みがあった。 ■定期的に企業や行政の記事を書くため
人生で初!イカメタルに挑戦した週末。若干の船酔いと格闘しながら、船のうえでとても心躍るひとときだった。 人生初のイカメタル今回遊漁船に乗船していたのは、地元の方3人と、ここ1年以内で壱岐島に来たメンバーが4人ほど。船のうえでイカをつりながら、ゆる〜く会話する時間にはなんとも言えない良さがあった。 イカメタルとは、こんな釣りのこと。 イカメタルは船から鉛スッテ、浮きスッテや小型エギを使って剣先イカやヤリイカ、スルメイカなどを狙うルアー釣り。スッテとは、疑似餌の一種のこお。
ちょっとした軽い打ち合わせから、サービスのリニューアルに関する重要な議論まで、会議には色々な種類がある。進行をチェックして「これなら良さそうだね!」という時は気持ちも明るくなるが、ネガティブな内容をシェアする際は気分が乗らないし、どんどん時間が長引く会議というのもなかなか辛い。 そんな数ある会議のなかで、今日はトキめいた言葉に出会えたミーティングでの出来事を紹介したい。 とあるインターン生についてWEBサイトのコンテンツ制作でご一緒している企業さんと、2週間に1度の定例ミ
よく通っている近所のコワーキングスペースで、知り合いの方から2キロほどの梅をいただいた。 甘酸っぱい香りに満たされていただいた梅はほんのり黄色がかっていて、細かな産毛がなんだか愛らしい。袋の中にしばらく顔を埋めたくなるくらい、甘酸っぱくて、ふくよかで、頭のなかがすっきり香り…!しあわせ…! 5月の中旬、例年よりはやく梅雨入りした九州地方。ちょうど梅の実が熟す頃に雨が降ることから「梅雨」と名前が付けられたそうだが、たしかに壱岐島でも、あちらこちらで梅や枇杷が実っている様子を
ささいなことに腹を立てず、ちょっとした言葉に傷つかないでいたい。とは思っていても、実際はふとしたやりとりや上司からの指摘でイライラしてしまう場合もある。 イライラの沸点を探る人によって笑いのポイントが異なるように、イライラのポイントも多様だ。私は以前「なんだか自分、前より怒りっぽくなっている?」と感じたことをきっかけに、自分がイライラしやすい状況やポイント、そして沸点を探ってみることにした。 私の場合は… ・突発的な仕事がどんどん入ってきてしまう時 ・上長の指示がコロコ
苦手な言葉の一つに、「ビジネスの上流」というワードがある。 ビジネスプロセスに、上も下もないビジネスの上流とは、戦略を企画・立案したり、業務改善を行ったりという「頭を使う」一連の仕事を示す。対して下流とは、システム構築そのものであったり、決められたテーマで記事を書いたりといった、「実際に手を動かす部分」を意味する。 例えば… 上流=全体の方向性を考える、コンセプト開発や企画、ディレクションなど 下流=調査や執筆、資料作成やSNSのコンテンツ作成など 規模の大小を問わず
島へ引っ越して、2ヶ月が経った。まだまだわからないことが多いが、地域の情報を知る際に何よりも役立っているのが、ご近所さんとのやりとりだ。お隣さんから週に一度まわってくる回覧板には、地域や近隣の小学校の情報が掲載されている。実は回覧板を実際に手に取って内容を読むのは、今回が初めての体験だった。 情報の共有なら、インターネットでよくない?以前の私は、地域の情報を共有するのであればインターネットで良いのでは?と思っていた。行政や自治体のHPだってあるし、最近はSNSもある。物理的
「書く」という行為には、色々な側面や効果がある。物事を整理したい時や感情を表現したい時、何か記憶に留めておきたい時など、「書く」ことの恩恵はとても大きい。 目の前の仕事を、まずは見える化する1週間が始まる月曜日。「さあ朝からもりもりがんばるぞ!」とPCを開くと、返信が必要なメールやメッセージが多く残っていたり、突発的な依頼がきていたりすることもある。 それ以外にも、週末になんとなく考えていた「あの仕事にそろそろ着手しよう」みたいな業務も考えだすと、頭が次第にこんがらがって
よく晴れた午前中のこと。お散歩ついでに、近くの海まで歩いてみた。壱岐島で暮らし始めてから、もうすぐ2ヶ月が経つ。「天気がとても変わりやすい」「日によって、海の色や見え方が驚くほど違う」など、少しづつ島ならではの感覚がわかるようになってきた。 その日の海は、真っ青な空の色と同じくらい、とにかく透き通っていて美しかった。 浜でみつけた”とあるゴミ” 浜に降りていくと、あることに気づいた。昨晩海が荒れたせいだろうか、ぽつぽつとゴミのかたまりが目立つ。 どんなゴミが落ちている
慣れというのは怖いもので、仕事や業務がある程度できるようになると、そつなく物事を進められるようになる。もちろんそれは必要な技術や能力を身につけた証拠でもあるから、自信をもってよい。 ただ時に、慣れに「待った!」をかける必要がある。 雨の降る忙しい日の出来事今でも鮮明に覚えている、会社員時代の思い出がある。その日は朝からずっと曇り空で、道路やバスもいつもより混んでいた。 私は午前に1つ、午後に2つの取材のアポが入っていた。最後の取材は15時から。翌週中に仕上げる予定の記事
フリーランスライターの土橋です。2019年〜2020年の間はバングラデシュと日本を行き来する生活を過ごし、2021年春から壱岐島で暮らしています。 独立から2年ほど経ちまして、これまでの執筆記事をまとめました。これから力を入れたいお仕事なども最後に記載していますので、よければお気軽にご連絡、ご相談いただけますと嬉しいです! コラム執筆食や旅を通じて考えたことを、コラムとして執筆しています。旅先で出会ったものや言葉は、まわりの世界をみる目や世界との接し方をも変えてくれます。
湿度が高く、じめじめした日々が続いていたここ数日。久しぶりに気持ちの良い晴れ間が見えたので、旦那さんと一緒に自宅からの近くの清石浜(くよしはま)に行ってきた。 美しい!!本当に美しい!!(拍手) 浜のうっすらとした白と、浅瀬のコバルトブルーと、遠くの海の深い青。5分ほど眺めているだけでも、とっても幸せな気持ちになる。 島では海だけでなく、木々や葉の豊かな緑も元気に芽吹いている。 こうして仕事の合間に自然と触れ合えるのは、本当に豊かだな〜と。フリーランスとして働いている
最近、文化人類学の観点から「働く」を考える音声配信にはまっている。そのなかで、アフリカの狩猟採集民の生き方を参照しながら、現代の私たちの働き方を捉え直すエピソードが非常に興味深かった。 狩猟・採集から近代的な生活へ コクヨワークスタイル研究所と黒鳥社が配信する「働くことの文化人類学」は、文化人類学者の松村圭一郎さん(岡山大学)と様々なゲストによるトークが楽しめる音声配信だ。 第2話では、アフリカのカラハリ砂漠をフィールドに研究を手がける丸山淳子さんが登場する。彼女は南部ア
日々働いていると、実に色々な気付きや発見がある。好きな仕事に思い切り夢中になれる時はワクワクするし、それが誰かの役に立っていたり、誰かを励ませたりできたときは尚更だ。 しかしもちろん、楽なことや楽しいことばかりではない。おそらく皆さんも「むむむ?」と思う仕事や相手に遭遇した経験は、きっとおもちのことだろう。そんな時に忘れたくないのは、仕事で大切にしたい価値観や自分自身を守れるのは、自分しかいないということだ。 柔軟に対応したい!でも… 今の私は、個人事業主のライターとし