体全体面積の2パーセントを効率よく使うと介護予防になる
よくよく、考えてみてください。
人間が直立歩行を始めてから大地と接しているのは、足裏だけなんです!
その大きさ、体全体面積のたった2パーセント!しかも両足合わせて2パーセント。
その小さな面積で、全体重を支えているばかりか、時にはジャンプをしたり衝撃に耐え、ジョギングでは長時間の疲労にも耐え、毎日、健気に体重の何倍もの負荷に、持ちこたえてくれているのです。
足裏はバランス感覚の要
何度も記事にしていますが、足裏にはメカノレセプターという、姿勢を制御するセンサーが体の中で1番、数多くあります。
たった2パーセントの面積に、集中しているのですから「足」がどれほど大切な体の部位なのかお分かりになると思います。
この2パーセントの足裏を効率よく使えると姿勢が安定し、転倒することが少なくなります。そう、正に介護予防!
足裏の感覚を戻す
足裏の感覚を覚醒させるために、ながらケアをしてみましょう!
難しいことはありません。
使うのはゴルフボール。足裏でコロコロと転がしてみてください。
以前、「介護予防教室」の講師をした時に、参加者の皆さんとやってみました。
足裏がどれだけバランス感覚に貢献しているかを確認するために、前後で前屈をしてもらいました。
体のチェックをした後は、足裏コロコロ開始です。
ただコロコロと転がすよりも、足裏の感覚を拾ってみてください。
このあたり痛いかも・・・。ここは気持ち良いな・・・・。
右足と左足でボールの感覚に差があるな・・・。
じっくりと自分の感覚を観察してみます。不思議なことに、意識を足に向けると感覚はどんどん覚醒してきます。
足裏コロコロの後に、前屈をして体のチェックをしてみてください。
結果は、いかがでしたか!? コロコロの前後で差があったはずです。
姿勢の安定は、転倒以外の介護予防にもつながる
姿勢の安定による効果は、転倒予防以外にもあります。
安定した姿勢は、踏ん張る必要がないので無理な緊張が抜けます。
その結果、嚥下機能の向上や自律神経の安定につながります。
足裏の機能はとても優秀です。効率よく、うまく使えると体全体に良い影響があります。逆に使いこなせないと、体に無理な力や緊張が出るので、あらゆる不調の原因になります。
体全体から見ると、たったの2パーセントですが、その可能性はとても大きいです。
まずは、隙間時間の足裏コロコロをしてみてください。