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【ASIBA授業レポート】 第7週 「なぜ自分がやるのか」
「ASIBA」(Architecture Studio for Impact Based Action)は、東京大学・早稲田大学建築学科生有志(代表:東京大学大学院建築学専攻修士1年 二瓶雄太)が企画・運営している、建築系学生を対象にした2ヶ月間の都市建築領域に特化したインキュベーション・プログラムです。
今回も日建設計のインキュベーション施設PYNTを会場として使わせていただきました。休日にもかかわらず私たちのために会場の用意をしてくださった日建設計の吉備友里恵様、横山明日香様、本当にありがとうございます!
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本日のゲスト
今回のゲストとして、4周目の中間講評でもお呼びした東京大学先端科学技術センターの吉村有司先生にお越しいただきました。吉村先生はビッグデータを活用したまちづくりに関する研究やプロジェクトを第一線で行われており、大変お忙しい合間を縫って来ていただいています。各チームによるピッチの講評と、吉村先生のプロジェクトに関するレクチャー(後述)をしていただきました。
なぜ自分がやるのか
ASIBAのプログラムは今回で7週目を迎え、各プロジェクトは合併やピボットといった紆余曲折を繰り返しながらも、その解像度は初回とは見違えるほどに高まってきています。そんな中、私たちASIBAが最後に強調するのは「なぜ自分がやるのか」という問い。十人十色のどのチームにも、彼ら自身にしかない想いと、ここまで来るに至ったかけがえのない彼らの「ストーリー」が通底しているはずです。そうした「ストーリー」が、プロジェクトに深みを与え、来週の最終講評でオーディエンスの心を最後に動かすのです。
最終講評に向けたピッチの練習
今回も発表チームを2グループに分けて、フィードバックセッションを設けました。内容面にとどまらず、カンファレンスを見越した内容の「伝え方」に焦点をあてて、プレゼンの総合的な完成度について忌憚ない意見が飛び交いました。
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吉村有司先生からのレクチャー
授業の後半では、建築家でありかつ研究者である吉村有司先生からレクチャーをしていただきました。コンピューターサイエンスで博士号を取られた吉村先生は、研究対象をまちづくりやコミュニティに移してから、ビッグデータを活用した多くの先駆的な取り組みを行っていらっしゃいます。Googleのストリートビューからまちの緑視率を抽出して緑視率の高い部分をマッピングすることで、都市の中の緑地を歩いて回れるルートマップを自動で提示するサービスに代表されるように、先生のプロジェクトは常に都市における「生活者」の視点で語られます。単なる技術信仰に陥らない、こうした姿勢が事業の成功のために必須であることは間違いないでしょう。
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また授業の最後には、日建設計の横山さんのご厚意で、PYNTに展示している日建設計の様々なプロジェクトを一挙に紹介していただきました。CADデータを等スケールで投影することで図面の中を歩いて体験できる施設や、建物のエネルギー消費を見える化して利用者に行動変容を促すアプリなど、どれも刺激的な展示ばかりで、「都市課題を集め、未来に実装する共創の場」というPYNTのコンセプトを体現しているように感じられました。
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ASIBA GROUNDBREAKING 2023のご案内
11/25日(土)、各チームによるプロジェクトの最終講評会が清水建設イノベーション拠点「温故創新の森 NOVARE」にて行われます。合わせて、NOVAREの内部見学ツアーや、ゲストの方々によるパネルディスカッションなどのイベントも行われる予定です。皆さんのご参加をお待ちしています!
お申し込みは下記のpeatixよりどうぞ。
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