母の裁縫箱
手仕事が大好きだった母の影響で、私も小学生のころから「編み物」「縫物」大好きで。外で遊ぶよりうちでチクチクやっていた方が好き!という、なんとも内気な女の子でした。
そんな私が、大好きだったのが「母のお裁縫箱」
これ、どうやって使うんだろう?!
と、興味をそそる道具がいっぱい入っていて、私には宝箱のように思えたものです。
(かけはり/クケ台/和ばさみ)(※写真はお借りしています。)
和洋裁で使う道具で、これらの道具を作って小さな私に浴衣を縫ってくれました。
そんな道具の中で、もっとも神聖なのが「裁ちばさみ」
まさに、それは「道具の中の神!」でありまして、
道具は自由に貸してくれた母ですが、このはさみだけは別格。
「絶対に布以外のものは切らないように!」とそれはそれはきつい制限がつく特別なもの。
しかし、そういわれると、なんだか切ってみたくなるのが人のサガ。
-新聞紙をちょきちょき! 前髪だってこれで切っちゃう!
(小学生のころです、本人も名誉のため!)
とまぁ、好き勝手に使ったあとは、必ず
「また、勝手に使ったでしょ!」と、きついお叱りを受けたものです。
そして今、私の「道具の中の神!」はこれ
そう、知る人ぞ知る(?ほんとかなぁ)ギンガーのはさみ。
布以外は絶対に切ってはいけないご禁制もの、それはそれは大事に使っています。
(これを手にしたとき、母の気持ちが痛いほど分かりました)
作ることと同じように、大好きな道具。そしてそれが入っているお裁縫箱。
わたしにとっては、いつまでも玉手箱です。