余珀日記④
余珀について記録に残そうと日記を綴っていたのだけれど、記せないうちに時は経ち、世界はどんどん変わり、今やいつ開店できるのかすっかり分からなくなってしまった。けれど、備品の発注や試作、まだまだ準備することはたくさんある。2月頭からほとんど引きこもって作業しているため、外出自粛の今も毎日に特に大きな変化はない。引き続き粛々と準備する、そんな日々だ。
さて、どこまで書いたのだっけ。前回の日記は2月下旬の内容のようだ。今に追いつくまで遡って書いてみることにする。
設計士さんが来てくれた数日後、アンパンマンの代わりに新しい助っ人、ヤスさんが来てくれた。あいにくのお天気だったので室内でできる作業をいくつかお手伝いいただく。まずはテーブルの天板のやすりがけから。ヤスさん、夫、私の3人それぞれ紙やすりを手に持ち、天板に向き合う。同じ作業なのに個性が出る。ヤスさんは圧倒的に丁寧だった。
次はアイアン塗料を塗るための養生。養生で痛い目にあっている我々はヤスさんの手元に注目。ここでも丁寧さが遺憾なく発揮されていた。養生が8割。本当に勉強になる。ヤスさんは柔らかい笑顔を残して帰っていった。
やすりをかけた天板にはニスを塗る。乾いたらもう一度ニス。その後目の細かい紙やすりをまた当てる。これを当てると当てないとでは感触が全然違うのだ。最後にニスをさらに塗って完成。いい色になった。触り心地もいい。無意識に何度もなでてしまう。
私がニスに夢中の間、夫はアイアン塗料と格闘していた。すべての窓を開け放し、つなぎを着てゴーグル、粉塵マスク、手袋、完全防備で塗料を塗る。大変な作業だと身構えていたが塗ってみると案外あっけなく、思ったよりきれいに仕上がった。
ここまで書いたけどまだ2月の内容だ。余珀日記、気長に取り組みます。
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