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寡婦日記⑦

研究科を終えた。毎日いろいろなことが起こる。大変な時こそ学びや気づきは大きい。そして大変な時はずっとは続かない。自然を見ていればわかる。必ず朝は来る。

料理教室に通った一年は嵐のようだった。夫を亡くした。死にたいと思うレベルの悲しみをはじめて味わった。夫婦で始めたお店を一人で営むことになった。いろいろなものが壊れた。破壊と再生の一年。いまだ再生の途中である。

「何もない人なんていない」。米澤先生はよくそうおっしゃる。私だけが特別なわけではない。いつも笑顔のあの人もきっと何かを抱えて生きている。抱えた分だけ人は強く優しくなれる。先生方や仲間の姿にそんなことを思う。

どんなことがあっても「私は大丈夫」と決める。何かに悩んでも「やる」と決める。あとは前に進むだけ。あな健に通って人生を解釈する力を高めることができた。失えるだけ失ったが経験と知識が結びついて得られた確信は誰にも奪えない。人には這い上がる力がある。私は私を信じている。

できるのではないかと思ったことをいくつ「できる」に変えられるか。可能性を可能に変えていくことが生きる証だ。いただいた学びと喜びを胸に挑戦を続けたい。

※通っている料理教室に提出した感想文。心の記録として転載する。

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正垣文
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