芦屋港のいま#2 こんな間近で!普段は入れない・見られない港の仕事
芦屋港では、令和8年度のボートの係留施設・魚釣施設の開業に向けて、福岡県による工事が進められています。立ち入りが禁止されている区域のため、普段はその様子を見ることができませんが、2024年12月5日に工事の見学会が行われたので、参加してきました。これは、福津市にある福岡県立水産高等学校の生徒さん向けに行われた築造工事の見学会で、海洋事業や建設業へ興味を持ってもらうという目的のもと、福岡県海洋開発協会が主催したものです。この記事では、その様子を写真やイラストを交えてわかりやすくお伝えします。
1. どんな工事?
芦屋港内には、ボートを係留できる桟橋が並び、その北側の波除堤で釣りを楽しめるという施設ができる予定です。今回見学したのは、魚釣施設の土台を作っていく工事です。
2. 波除堤はどのような構造?
まずは、波除堤の構造を見てみましょう。海上に見える部分はほんの一部で、その下には土台となる基礎捨石・底版とコンクリートブロックが積み重なっています。波に対して安定するために強固な土台がカギとなるのです!海底から水面までの断面図で見ると、下のイラストのような構造になっています。
コンクリートブロックには直立消波ブロックという種類を採用しており、ブロック間に空洞ができる構造になっています。強い波が来ても、その勢いを吸収し、港湾内を穏やかな状態に保つような仕組みになっています。
また、コンクリートブロックには、海藻を繁茂させるための、吹付工やパネルを設置し、魚の餌となる生物を増殖させる取り組みが行われています。
3. 見学後記
今回の見学では、重機を使った海上での工事を間近で見ることができました。重機を使ってコンクリートブロックを船上から設置部分に運び、下の土台とずれていないか細かく確認しながら設置作業を行っていました。
今後の工事としては、水中のコンクリートブロックを全て重ね終わったら、上部コンクリートをかぶせ、最後に人が安全に歩いたり釣りをしたりできるように、はしごや転落防止柵などを設置します。そして、魚釣施設の波除堤を設置し終えたら、係留施設の桟橋等の工事を行います。