♡2 R4 3月 お気に入りエンタメ紹介

今回紹介するのは、2006年1月の放送開始の長寿番組
NHKプロフェッショナル 仕事の流儀
2022年3月8日(火)午後10:30-午後11:14
「命を縣けて、命を巡らす~わな猟師・片桐邦雄~」

静岡、天竜川が流れる山間に「伝説のわな猟師」と呼ばれる男、片桐邦雄、70歳の半生を、知る番組でした。

私が初めて、片桐さんを、知ったのは、
アマゾンプライムビデオの、カリギュラというバラエティ番組でした。

今田耕司と、東野幸治が、MCで、テレビではコンプライアンスの関係で放送できない企画を配信する実験的な番組でした。

各MCも、企画に参加する放送回もあり、
やりすぎコージーからの今田東野ファンで、同じ方向性を見ていると思っていた二人が、
少しずつ、でも、確実にそれぞれの道を歩んでいるのを、感じ寂しくなった。
そんな番組だった。

今田耕司は、芸人丸出しの企画に参加し、
とても笑わせてもらった。
芸人魂を感じた。
今もさんまのお笑い向上委員会や、
今ちゃんの実話などで、笑いに徹する姿勢に、感服いたします。

東野幸治は、狩りをする企画に参加し、
芸人らしからぬ。
ドキュメンタリー番組のような仕上りだった。
初回は猟銃で鹿狩り。
大変好評で、視聴者の僕も、
息を呑んで画面に見入ってしまった。
その次回作が、わな猟での、
イノシシ狩りだった。
そこで登場したのが、片桐邦雄さんでした。

普段バラエティ番組の司会をして、
タレントとのトークは間違いない東野幸治だが、当時65歳の、片桐さんとの、トークや、
お互いの仕草を見て、一般の方との、
距離感も、上手で、それでいて、テレビ的な笑い要素もいれていて、
血なまぐさい猟、解体、実食を、
最後まで楽しく見れたのが、東野幸治の、
底知れない才能を感じた。

それから、東野さんは、山登りをしたり、ワイドショーの司会をしたり、マルチに活躍し続けている。

やりすぎ都市伝説でしか、
今田耕司との掛け合いが、見れないのは、
少し寂しい

話は戻って、プロフェッショナルへ
片桐さんにスポットライトを、
当てており、何故、銃ではなく、わな猟を、するのか、
きっかけは何だったのかが、納得できた。

片桐さんは、8人兄弟の末っ子として、
生まれ、6歳の頃に学をつけさせたいとの、両親の思いから、養子にだされたそうだ。
しかし、毎晩泣いていたそうで、とても、
辛い思い出で、心に、傷が残ったそうだ。

他の兄弟の反対や養子先の家庭の事情で、
5年後に、実家に帰ったそうだが、
心に、傷が残ったままだったそうだ。
そんな心を癒やしてくれたのが、
天竜川だった。

天竜川で、とった川魚を、
家族に持ち帰ると、とても家族に喜ばれ
心の支えになったそうで、
また大きい魚をたくさんとろうと思い、
仕掛けづくりに試行錯誤の日々
また家族に褒めてもらいたい、
必要とされたい、
そんな気持ちが少年を突き動かしていた。

中学を卒業すると、
料亭で修行し、26歳で独立し、
地元の新鮮な川魚が、
食べれると人気店になった。

しかし、
昭和40年代 ダムや排水の関係で、
天竜川で川魚がとれなくなったそうだ。

片桐さんが望みを託したのが、
この地域で古くから行われていた
イノシシ猟だ。
新たな地元の名物にと、銃の資格を取り、
猟にでた。

地元の猟に、
参加すると目を覆いたくなるような、
光景だった。
猟師は、銃で鹿や猪を撃つのが、
楽しみに、
山中を犬が3時間駆けずり回って、
猪を追い詰め、銃で仕留める。

片桐さんは、銃をおいた。
銃をやめ、わな猟を研究したが、
他の猟師から、厄介者扱いされ、
わなを壊されたり、嫌がらせをされた。
だが諦めない。
7年目の、秋に初めて生け捕りに成功した。

豊潤な香りをはなち、とろけるような甘みを食す、家族の笑顔を見て、
子供の頃、川魚をとり、
喜ばれて、嬉しかったあの気持ちが蘇った。

子供の頃、自分の存在を、
支えてくれた自然に感謝している

僕の勝手なイメージだが、
猟師でも、漁師でも、自分の獲物の大きさや自慢話をしている古いタイプの
人間ではなく、
自然を尊ぶ、想いを感じた。

スーパーで気軽に買えるお肉だが、
わな猟、生け捕り、解体を、
画面越しで見ることが、
なによりもの食育なのだと思った。

何故生け捕りを、するのか
それは、自然から頂いた命を、
最大限活かすためだ。

銃で、仕留めた場合、
その場で首を掻っ切って、
血抜きをするが、
山中から、解体場まで運ぶまでに、
小一時間かかり、
鮮度が落ちるそうだ。

片桐さんは、
生け捕りにし、目隠しをし、
解体場まで肩に担いで運び、
水をかけ、リラックスさせ、
興奮をとき、心臓を一突きし、
絶命するやいなや、
解体する。

リラックスした状態で血抜きしているので、
銃で、猟をしたジビエとは、
味、甘み、旨味が違うそうだ。
静岡で料理屋さんもしているそうなので、
ぜひ堪能してみたい。

鰹で有名な高知だが、
鰹は、一本釣りされそのまま冷凍し、
地元や全国に流通するそうだ。
冷凍とはいえ、美味しいと思っていたが、
愛媛県愛南町の漁港に、
びやびやかつおがある。

釣り上げた船で血抜きをしていたり、
その日中に水揚げした、カツオにのみ、
びやびやがつおと、名前が付くそうだ。
地元でしか食べられないご馳走だ。


2回ほど、食べに行ったが、
冷凍物は、ニンニクや生姜と一緒にして食べるが、びやびやがつおは、その必要がなく、
とても美味でした。

魚で、そう感じるのだから、
生け捕りにした、猪を、1度味わってみたいと、心底思った。

自然や命を尊ぶ、
幼少期の心の傷
家族に褒められたい子供の気持ち、
わな猟への偏見、
挫折も7年間努力を怠らない姿勢
一人前の猟師になっても、驕りのない人柄

プロフェッショナル
片桐さん、
素敵すぎる

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