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シンガポールでSTAY@HOME 2月17日(金)通算1047日目 グリーン(DORSCON)5日目

シンガポールでは病気のリスクを示す指標であるDORSCONが鳥インフルエンザ等と同じ緑に変更され、公共交通機関ではマスクの着用義務が撤廃されました。以前の生活に戻ってきていることを日々実感していますが、WHOは収束宣言をしていません。当地での様子を引き続き記していますので、お付き合いいただけますと幸いです。
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2月17日(金)通算1047日目 グリーン(DORSCON)5日目

 昨晩、冷凍庫から取り出したひき肉のパッケージを見て、思わず「あ」と声が出た。表面には「minced beef(牛ひき肉)」ではなく「minced mutton(羊のひき肉)」と、書いてあったのだ。同じような色の肉のため、間違えて買ってしまっていたようだ。冷凍庫を確認すると、先ほどの物と合わせて合計600gのマトンひき肉が発見された。しかし、私は子羊のラムでも基本的に苦手で、マトンとなると本当に食べられない。実は、以前も同じミスをしてしまったことがある。その際はカレーにしてパクチーをどっさりと入れたが、マトンの匂いが気になり、結局あまり噛まずに飲み込んだ。幸い、冷凍庫には本来使いたかった牛ひき肉があったので、それで調理を済ませることができたが、食後にスーパーへ行くことにした。

 店員に事情を説明してみたところ、購入したのが数日前ということでやはり別の商品との交換は無理らしい。一応、個人的にもらってもらえないか尋ねてみたが、羊も牛も食べないとのことだった。この辺りの仏教徒は牛も食べないと聞いた覚えがあるので、恐らく宗教的な理由なのだろう。その店員は「マレー系の人なら食べるんじゃない?」と話していたが、逆説的に本人も含めて「中華系は食べない」という意味にも取れた。

 困ったと思いながら、馴染みのパン屋に行き、食パンを買うついでに店員とその場に居た客に尋ねてみた。迷惑だろうという想像はあったが、捨てることになるよりはマシだと思ったのだ。しかし「香りが苦手」といったコメントばかりで、誰も食べるという人がいなかった。後は「インド系なら食べると思う」というのもあった。こういった返事になったのは、飲食店やスーパー以外の知らない人間から食品をもらうことに抵抗を覚えた可能性もある。ただ表情から察するに、そもそも食べない、という反応に見えた。ちなみに店内に居たのは従業員と客、どちらも中華系ばかりだった。

 ますます困ったと思いながら歩いていると、とあるコンビニの店員が目に入った。自信はないものの、マレー系に見える。それでも断れる可能性の方が高いと思いながら、事情を説明したところ、なんともらってくださった。ひき肉が真空パックに入っていたのも、良かったのかもしれない。

 これからは、もっと注意深くパッケージを確認するのは当然として、マトンを食べない人が多かったのは意外だった。飲食店でマトンやラムを扱う店は多く、正直食べない人間の方が少数派だと思っていたからだ。昨晩の経験から考えると、食べる方が多数派ということは無さそうだが、それでもスーパーで扱っているのは多国籍国家ならではなのだろう。

 当地での暮らしも長くなってきたが、未だに知らないことは多いようだ。またアクシデントとは言え、コロナの流行が始まって以降、知らない人と昨日程多く話したのは初めてで、新鮮な気持ちの余韻に浸っている。


去年(2022年2月17日)の記事はこちら↓

一昨年(2021年2月17日)の記事はこちら↓

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最後までお読みくださり、ありがとうございました。



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