ゲーム「ラジアータストーリーズ(RADIATA STORIES)」を語る
~はじめに~
今回ご紹介するのは、ヴァルキリープロファイル・スターオーシャンに並ぶトライエースが産んだ名作ゲーム「ラジアータストーリーズ」である。2005年にPS2で発売されたこのゲームは、現在までリメイク等の作成は発表されていないため、現在の環境ではプレイしにくいのだが、紹介しないのは惜しい名作なのでご紹介していきたいと思う。
~あらすじ~
人間と妖精が共存する世界。人間の王国『ラジアータ』。騎士を目指す少年ジャックと、騎士となることを義務付けられた少女リドリーはそこで出会う。王国騎士団となった彼らを待ち受けるのは人間と妖精の戦争。破滅へと向かう世界。少年と少女はまだ、自らの運命を知らない…
(スクエアエニックス公式サイトより引用 | SQUARE ENIX)
~ラジアータストーリーズの魅力~
①数え切れない数の仲間達!
このゲームでは、メインで登場する主人公・ジャック、ヒロイン・リドリー、団長・ガンツの他に総勢150以上のキャラクターを仲間にすることができる。その多くはストーリーに一切絡むことのないキャラクターなのだが、それぞれに特徴的なスキルや技が設定されている。強いキャラほど仲間にする条件がキツイ傾向にあり、最強クラスのキャラとなると、他のキャラをコンプリートしないと仲間にできない者もいる。数え切れない選択肢の中から自分だけのパーティーを作り、物語を進めていくのはこのゲームの醍醐味である。
②究極の選択!人間を助けるか、妖精を助けるか。
ゲーム中盤、主人公・ジャックは、人間と共に妖精を倒すか、妖精側に付き人間と戦うかという究極の選択を迫られる。この選択により、これまで仲間だった人間達、もしくは妖精たちと殺し合わなければならなくなり、ジャックは葛藤を抱えながらも自分の選んだ道を突き進み、衝撃のラストへと繋がっていくのである。どちらを選んでもオールハッピーエンドは訪れないこの選択故に、俗に「鬱ゲー」と言われており、初めてプレイする多くのプレイヤーが頭を抱えることになるだろう。どちらを選ぶかによってその後のシナリオが全く異なってくるため、ぜひ両方プレイしていただきたい。ちなみに、人間編を選ぶか妖精編を選ぶかによって仲間にできるキャラクターも大きく制限されるため、慎重に選択する必要がある。
③タイムスケジュールシステム
このゲームでは、ゲーム内時間が設定されており、各キャラクターが時間に沿って毎日を過ごしている。今でこそそんなに珍しくないこのシステムだが、当時は割と珍しく新鮮に感じたことを覚えている。ストーリーを進めるために特定の時間に行動を起こす必要があったり、夜にしか表れないキャラクターは夜行動しないと仲間にすることはできなかったりと、時間を気にしながらプレイする必要がある。
④トライエース恒例!ネタ要素・クリア後のお楽しみ
ラジアータストーリーズは、鬱ゲーと呼ばれるほどラストは救いのない暗い物語となっているのだが、物語前半は全くそのようなことを感じさせないようにギャグ満載のストーリーになっている(だからこそ後半の展開が衝撃的となる)。また、ネタ要素として私がお気に入りだったのが、特定のタイミングである相手実をゲットすることで、主人公の容姿がスターオーシャン3の主人公・フェイトの姿になり、以降戦闘中だろうがイベント中だろうがフェイトの姿で物語が進むという悪ふざけ以外の何物でも無いネタである。そしてクリア後は、トライエース恒例のボリューム満点のエクストラダンジョンが待っており、難解な謎解きや本編ガン無視のネタ、トライエース他作品の登場キャラクターを仲間にしたりなど、本編顔負けのやりこみ要素を用意してくれている。本編だけで満足されずぜひクリア後のお楽しみもお楽しみ頂きたい。
~終わりに~
非常に完成度・満足度が高かったラジアータストーリーズであるが、後半の鬱展開が賛否両論を呼び、好きな人はすごく好きだが多くの人に受ける作品とはならなかった。そのためもあってか現在までにリメイクの製作は決まっておらず、中々環境的にプレイできないと思われるが、名作なのは間違いないためもしできる方がいればぜひプレイしてみていただきたい。一応マンガ化もされているため、どうしても気になる方は下記リンクより読んで見ると良いかもしれない(ゲームとはまた違ったよさがある)。