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ゲーム「NieR Replicant ver.1.22474487139...」を語る(ネタバレ注意)



~はじめに~

本日ご紹介するのは、「NieR Replicant ver.1.22474487139...」。2010年に発売された第一作「NieR Replicant」のバージョンアップ作品である。2021年4月22日に発売されたこの作品について、周回毎の感想を述べようと思う。



1周目クリア感想

①ストーリーに関して

1周目だけの感想としては、良い意味で王道RPGといった感じだ。スクエアエニックスRPGを多くプレイしている方なら何の抵抗もなく進められるストーリーと言えるだろう。ただし、1周目をクリアした段階では、まだまだ回収されていない伏線も多く見られ、これらは2周目、3周目とクリアしていくことで明らかになっていくのであろう。


②戦闘に関して

武器として、大剣、槍、剣?を選択可能。筆者は前半は剣、後半は槍を多用していた。戦闘自体の難易度は高く無く、RPGを遊んできた方なら特段レベル上げなどしなくとも、ストーリー中の敵は問題なく倒せるレベル。武器攻撃と魔法を組み合わせて戦うスタイルは慣れていないと難しいかもしれない。このスタイルは「ウィッチャー3」と近いように筆者は感じた。武器の扱い方や体術面はPS2で発売されていた「鋼の錬金術師 翔べない天使」などと近く、魔法感覚は「FINAL FANTASY XIII」などのATBバトルシステムに近い物を感じた。総じて、歴代のスクエニの名作RPGの良いところが組み合わさった、秀逸なバトルシステムだったと言える。


③サブストーリー、やりこみについて

今回はクリアを優先してプレイしたためあまりサブの部分はやり込めていないが、「クエスト」がサブ要素の1つとしてあげられる。クエストは町の住民などから受ける依頼などで、クリアすることでお金やアイテムを入手することができる。ストーリーに関わるメインクエストと別に、本編とは関係ない多数のサブクエストが用意されており、難しい物から簡単な物まで多種多様である。このシステムは、別記事で紹介している「スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-」とほぼ同じである。クエスト報酬は様々だが、筆者がクリアしたクエスト報酬を見た感じ、その報酬は多い方で、お金面だけで言うと、いくつかクエストをクリアするだけで本編クリアには全く支障が無い程度のお金を稼ぐことができた。それぞれのクエストにそれぞれのストーリーがあっておもしろいため、時間に余裕がある方はぜひサブクエストもクリアしていただきたい。


④その他の要素

・本作ではメインキャラはもちろん、村人全てがフルボイスとなっており、素晴らしいクオリティだと感じた。

を使って作物や花を育てることができるが、成長が遅く(成長を速くするアイテムを使っても)、普通にメインストーリーを進めているだけではあまり楽しめなかった。

・フィールド移動や街間の移動は、はじめは走っての移動で大変だが、サブクエストをクリアしたり、ストーリーを進めると、猪に乗ったりや水路を船で移動することができ、ゲーム後半で移動が大変にならないように工夫されていた(スターオーシャン セカンドストーリーなどのバーニィに近い感覚だ)。

~最後に~
1周目をクリアした段階で、新たに「カイネ編」をプレイすることが可能になったり、本バージョンアップ版の特典である「ニーアオートマタ」のコスチューム・BGMなどが設定できるようになった。おそらく2周目では、1周目では明らかになっていなかった部分が明らかになると思われ、楽しみだ。1周目で、メインストーリー中に数回選択肢が表れ、1周目は王道と思われる選択肢を選んだが、他の選択肢を選んだ場合どうなるのか、新たに表れる選択肢があるかなども楽しみなところである。


2周目クリア感想

①1周目との変更点

まず物語は、カイネの石化を解く場面から再開する。従って、青年期からの再開となり、少年期の頃のクエストなどはクリアできなくなるため注意が必要。そして、1周目ではなかった、カイネの過去の記憶(なぜ魔物憑きとなったのか)を見ることができる。最も大きな変更点は、これまで敵だったマモノ達の言葉を字幕で読むことができるようになる点だ。これまでマモノはただの倒すべき敵であったが、1周目の最後でマモノとは過去に滅びかけた人間達が生き残るために取った手段「ゲシュタルト計画」によって生まれた人間の魂のなれの果て「ゲシュタルト」であり、主人公達こそがゲシュタルト体の器として作られた「レプリカント」であることが明らかになっていた。その背景と共に、魔物達の会話を聞くと、何が正しいのか、どちらが正義なのかを問われることとなる。主人公はひたすらマモノは悪であり殺すべきだとしているが、マモノの中には、争いを好まず害をなさない者や、人間との共存を望む者もおり、それらの悲痛な声を聞きながら、プレイヤーは魔物を殺していくこことなる。


②エンディング

2周目のエンディングはBエンディング(1周目はAエンディング)とされ、セーブデータに記録される。1周目では主人公と妹ヨナが並んでいる風景だったが、Bエンディングでは、最後に倒した魔王とその妹ヨナが並んでいる風景へと変わった。そして、死んだと思われていたエミールも、頭だけとなって生きていることも示されていた。


③3周目に向けて

3周目では、武器を全て集めることでCエンディングへの選択肢が出るようになることが、Bエンディングの後明示された。2周目でクエストはほぼクリアしたため、クエスト報酬の武器はコンプしており、武器屋の武器を全て購入すればコンプできると思われる。


④その他

2周目ではエクストラダンジョンである「15 Nightmares」が解放され、強敵と戦うことができる。レベルは30あれば十分だろう。武器強化に必要な「鷲の卵」などレアアイテムを入手することができるため、ぜひチャレンジするべきだ。クリアすると、コスチュームなども入手することができる。


~最後に~
2周目は、レベルや武器が強いこともあり、戦闘はサクサクであった。個人的には2周目は難易度を上げてプレイするのもいいのではと思う。3周目以降はダレてくるところもあるため、ノーマルでプレイしようと思う。


3周目クリア感想

◯1周目・2周目との変更点

今回は、途中は大きな変更点はなく、ポポル・デポルの会話が数回新たに聴けるようになる程度だった。最後に、マモノが暴走したカイネとの戦闘となり、勝利すると、カイネにとどめを刺すか、自分の存在と引き替えに助けるか選択を迫られた。今回はとどめを刺した結果、Cエンディングとなった。もう一方の選択をすることでDエンディングとなる。

~最後に~
Cエンディングの条件である武器収集100%は、武器屋で武器を買うとすぐ達成できたため、3周目はスピードクリアとなった。4周目もおそらくすぐクリアできるだろう。エンディングは、DとEが残っており、後2周ほどすることになるだろう。1つのゲームで何回も楽しめて、満足感は高いゲームと言える。


4・5周目クリア感想

◯4周目(Dエンディング)

3周目の最後の選択肢で、自分の全てと引き替えにカイネを助けることを選択。その結果、全てのセーブデータが失われ、周りの人からも自分の存在した記憶が消える代わりにカイネが生き返った。生き返ったカイネは何か忘れているような気はしながらも思い出せず、カイネに助けられたと思っているヨナと日常に戻っていく。


◯5周目(Eエンディング)

Dエンディングでセーブデータが全て消えたため、New Gameを選択。物語を進めていくと、崖の村でのボスとの闘いで倒れたカイネを、主人公が呼び起こすシーンに。1周目では少年期の主人公に呼び起こされて生きていくことを決意するのだが、今回はそのまま意識が飲まれ、Dエンディング後の世界へ。今見ていたことは夢だと思っているが涙を流している。カイネを操作して魔物を倒していると、神話の森で何かが起こっている模様。行ってみると最深部の樹からロボットが出現し村人は全滅していた。樹の穴には行っていくと、そこは膨大な記憶が保存されているサーバーだった。サーバーはレプリカント体を管理し、カイネのことも知っていた。カイネを試し、殺そうとするが、カイネは駆け付けたエミールや黒の書の力を借りて敵を倒し、主人公の記憶を思い出すことに成功。同時に、消えたセーブデータも復活。主人公は生き返り、カイネ達は再び一緒に生きていくことを決意する。

このエンドはリメイク版で新たに追加された(設定としてはあったがゲーム内ではなかった)新たなエンディングとのこと。セーブデータも戻り、ハッピーエンドとなるが、個人的にはDエンドまでで完結した方が、鬱ゲーとしては締まりが良かった気もする。


~最後に~

最後までプレイした感想として、1つのゲームとしては非常に満足度の高いゲームと言えた。ストーリーや戦闘システム、ビジュアルなど多くの面で近年まれに見る良作ゲームだったと思う。わがままを言えば、主人公以外(Eエンドではカイネを操作できるが)もプレイアブル化されていれば多様性が増しもっと良かったようにも思う。

今後は、まだクリアしていないクエストやトロフィーを取ってみたいと思う。アプリゲームが主流となりつつある中で、コンシューマー型ゲームを発売し続けて下さっているゲーム開発に携わる方々に感謝申し上げたい。



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