韓国軍軍事研究会

個人的に朝鮮半島情勢、特に韓国軍について研究しています。 手始めに韓国国防白書2022について少しずつ翻訳していきたいと考えてます。

韓国軍軍事研究会

個人的に朝鮮半島情勢、特に韓国軍について研究しています。 手始めに韓国国防白書2022について少しずつ翻訳していきたいと考えてます。

最近の記事

【記事紹介:半島分析の参考】朝鮮半島の安全保障は抑止だけでは成り立たない ハンギョレ新聞社説 ムン・ジョンイン 延世大学名誉教授

        米国内で朝鮮半島危機論が台頭している。「ラジオ・;フリー・アジア」によると、今年1月、米国内で北朝鮮関連の検索語で最も多かったのは「北朝鮮との戦争」あるいは「北朝鮮は戦争を準備しているのか」だった。ウクライナとガザに続き、次は台湾ではなく朝鮮半島という予想が相次いでいる。それだけコリアリスクは大きくなり、韓国証券市場も下落傾向を示した。  韓国政府の態度は断固としている。韓米同盟と韓米日軍事協力を通じて十分な対北朝鮮抑止力を備えており、北朝鮮の核・ミサイル

    • 【全文和訳】韓国 国防白書2022 第1章 安全保障環境 ③

      ロシア     ロシアは旧ソ連崩壊後、政治・経済的変革で著しい国際的な地位低下を経験したが、2000年代の原油価格好況期を経て、経済的に自信を回復し、過去の地位を取り戻すため、努力している。     陸軍は、次世代戦闘プラットフォームの新規導入に代わって、旧型武器体系の性能改善を通じた近代化に注力している。戦車と自走砲は射程と射撃精度を向上させた改良型装備へ置き換えて配備しており、特に戦術核搭載が可能な短距離弾道ミサイルである「イスカンダル-M」を実戦配備している。    

      • 【全文和訳】韓国 国防白書2022 第1章 安全保障環境 ②

        米国    米国は2022年の「国家安全保障戦略(NSS)」、「国防戦略(NDS)」を通じ、中国を最も重大な戦略的競争相手であり、米国の中長期的な課題として設定し、中国に対する抑止力の維持及び強化を推進することを強調した。 また、欧州地域におけるロシアの軍事的脅威に対応し、NATO同盟国と共にロシアに対する抑止力の強化を図りながら、中・露に対する長期的な牽制路線を追求している。     軍事的には、合同全領域作戦(JADO:Joint All Domain Operatio

        • 【全文和訳】韓国 国防白書2022 1章 安全保障環境 ①

          世界安全保障情勢     米中間の戦略的競争の激化、ロシアのウクライナ侵攻など安保環境の変化により、国際社会の安保の不確実性が高まっている。領有権紛争、国家間の懸案事項などの葛藤要因による地域別の安保脅威が続いており、感染症、気候変動、サイバー、テロなど超国家的な安保脅威に対応するための国際社会の共同の努力が切実な状況である。 1.国際社会の安全保障の不確実性の増大     米中間の戦略的競争の激化、ロシアのウクライナ侵攻など強大国間の力の競争で国際社会の安全保障の不確実性

          【全文和訳】韓国 国防白書2022 前書き

          発簡の辞 今日、韓国軍はこれまでの70数年と変わらず、当面の脅威から国家を守るという使命を継続的に遂行する中で、急変する安保環境に効果的に対処するために飛躍的な革新を成し遂げなければならない重大な転換点を迎えています。 既存の伝統的な脅威に非伝統的脅威が加わり、絶え間ない「競争(Competition)」と共にグレーゾーン紛争が常態化するなど、安保環境は複雑になり、厳しさを増しています。米、中、韓の戦略的競争の激化、ロシアのウクライナ侵攻などで国際秩序の流動性が大きくなり、

          【全文和訳】韓国 国防白書2022 前書き

          【全文和訳】韓国の尹錫悦政府の2022年国防白書発表

          はじめに●「 国防白書2022」の大まかな流れを概観できそうな記事を韓国軍事問題研究院が掲載していましたので、それを和訳しました。 これを見れば、「国防白書2022」を概観できます。尹錫悦政権の国防政策の方向性が概ね理解できると思います。 原文のURLは題名の引用部分に掲載しました。 翻訳は私がしているので誤訳があれば教えていただければ幸いです。 韓国の尹錫悦政府の2022年国防白書発表(2022-02-22)발행일 去る2月16日、韓国の尹錫悦政権は『2022年国防白書』

          【全文和訳】韓国の尹錫悦政府の2022年国防白書発表

          はじめに

          ● はじめに     韓国軍軍事研究会です。     個人的に韓国軍や朝鮮半島について研究しているので、そのアウトプットの場として活用しようと考えて始めました。     名前に困っていた際に、思い付いた名前なので、このような名前になりましたが、私一人しかいませんので、同じように研究をされている方がいらっしゃれば仲良くさせていただきたいです。   ● 問題認識     全般的な問題認識としては、防衛省、自衛隊に存在する米軍至上主義的な空気です。    もちろん、米軍は日本の同