「地雷」「NGワード」……こういったものでTRPGセッション中に気まずい、あるいは破滅的な雰囲気に陥ることは「稀によくある」ことで、実際、こういった経験からTRPGを止めてしまう人も少なからずいます。悪意によるものならそんな奴との同卓は金輪際御免被ると啖呵を切るのも一興ですが、全くの事故ならやるせなさが募るばかりです。それが故に、そのような事態を避け得るような手段、ツールが色々求められるのは自然な成り行きだろうなあと思います。 海外では、そのようなツールとしてメジャーなも
Kutuluは、クトゥルフ神話をモチーフとした推理と恐怖を味わうための独特かつ簡潔なゲームシステムです。このシステムは、クトゥルフ神話体系の原作者H.P.ラブクラフトがその小説の舞台とした1920年代~1930年代のアメリカ(あるいはヨーロッパ)を上手く再現している一方、その頃より社会がはるかに複雑で、かつ「銃器」について所持や使用が極めて厳しく制限される現代日本を舞台にしてそのまま運用するのはかなり厳しいものがあります。 このKutulu二次創作サプリメントは、Kutu
ブルーは、本来、その命の形質すべてが、本質的に魔術的であり、異常な様相を持つ。その、最も明白な様相は、ブルーのほとんどが雄であることである。これまでの研究によると、ブルーの雌はわずかに10~15%であり、共通の変異として半陰陽(5%)がある。 セッドは、嫉妬深い女神と言われており、だから崇拝者は雄のみを求めるとされているが、真実ははるかにおぞましい。セッドは、神々の戦の間、冷酷な嵐の神によって犯され、彼女は、苦痛と怒りの内に、全世界への復讐を願った。この目論見を成就させる
“双犬”ヴァザタンは、丈の高い草叢に潜み、足を組んで座る祈祷師の脇まで進んで静かに跪いた。見えるのは微笑む祈祷師の白濁した両眼のみであり、彼は無意識のうちに、首にぶら下がる革紐の骨の護符を握りしめた。猟犬は、どちらも茶毛の大きな猛犬で戦えるように仕込まれているが、ヴァザタンの違和感を敏感に感じ取った。まだ若い方の一頭は控えめに鼻を鳴らしたが、ヴァザタンの鋭い身振りに静かになった。 「角の曲がった鹿に不安げに乗った七人に、もう一人、卑しい赤の腐った妖術師野郎だ。皆、嵐の真っただ
これは、クトゥルフ神話RPG(以下、CoC)のシナリオ「カタシロ」(作:ディズム氏)のリプレイ(実際のセッションのやり取りを文字で起こしたもの)です。今回、オンラインのテキストセッションで遊んだもののログを利用しています。 舞台化等、色々、話題の多い作品であり興味がありましたが、実際に遊べる機会に接したので、自分なりにどう参加するを考えてみました。継続探索者がお勧めとあったので、CoCのキャンペーン「ウィンチェスター黙示録」に参加したPCを使用することにしました。参加前の
時は2199年、地球は経済的混乱と社会的衰退との絶望的な戦いの最中にある。都市国家の複合体が社会と政治を支配し、天然資源は枯渇しつつある。文明は、50年にわたる暗黒時代をかろうじて生き延びたが、それはただ「荒廃(Blight)」として知られている。30年近くもの間、人工的に合成されたウィルスが世界中の農業生産を破壊し、社会はパニックに陥り、何十億もの人口が餓死するに至った。その混沌とした状況が安定したきたのは、主に世界環境機構(Global Ecology Organiza
1.神話と歴史 ハイキムとミキューは獣の部族の創始者である。彼等には大勢の子供がいたが、最後に生まれたのが哺乳類の母である。彼女もまた、肉食獣の神であるフラーラを含む、多くの子供を産んだ。彼女の最も偉大な息子は、狼の父であるテルモーである。彼の一党は、テルモリそしてウルフランナーとして知られている。 神の時代のテルモーについて伝わる物語はほとんどない。テルモリもバラザールの犬人族も、それぞれの神がお互いに出会った日のことを思い出す。この日の戦いの結果は誰も知らないが、この
ナイサロールの神秘的な教え啓 発 啓発の哲学は、様々なグローランサのカルト、学舎、個人によって信奉されている。ラーショラン、ナイサロール、グバージ、そして時としてアーカットといった様々に認識される神格と関連するとされているが、啓発は厳密に言うなら信仰ではない。啓発には、入信者、侍祭、司祭といった位階はない。礼拝の儀式も無く、信者が利用できる精霊やルーン魔法も存在しない。啓発について、学者達は、その哲学の基本的な考えに同意しているわけではないし、その哲学を奉じる者の慣習や特別
1.Webサイトで購入する利点は?https://www.chaosium.com/ 「クトゥルフ神話TRPG」及び「新クトゥルフ神話TRPG」の大本の版元、Chaosium社は、Webサイト上で自社製品の販売を行っています。当然ながら、全て英語版なのですが、「クトゥルフ神話TRPG」及び「新クトゥルフ神話TRPG」について、まだ翻訳されていないシナリオや設定集を購入することができます。全ての製品について、PDFで購入することができます。物理書籍で購入できる製品(その場
〇 要旨: Picrewは顔の表情や服等のパーツの組合せにより、半オリジナルのイラストを作成することができる「メーカー」と呼ばれるものを多数集めるポータルサービスであり、そのメーカーで作成したイラストはSNSのアイコン等に利用できる。特に、TRPGセッションのPC、NPCのキャライラストに活用できるため、オンラインセッションの普及の大きな要因の一つとなっている。メーカーを利用し、作成したイラストはDLが無料なので、非常に利用者が多いと推測されるが、サービスの規約とは別にメ
アーカット最後の塔(Arkat's Last Tower): 第1期から残る古代の砦。現在は、ルナーの守備隊とエティーリズの宣教団が詰めている。カートリン峠の西の関門である。 悪神の高原(Demon Plateau): 1,000m以上の標高があり、その西端にラルツァカークの居城、憤怒の城砦がある。混沌の怪物の巣窟である。 イルランド(Illlands): アーカット最後の塔の北側に広がる北の荒野。ルナーの交易遠征の経路がその東端を通っている。 運試しの砦(Ha
プレートウォーカー(ライカンスロープ) 遭遇場所:地獄森 啓発されたフマクトの剣であり、彼の武装は全て鉄製である。彼は立ち上がると4mもある巨躯であるが、あくまで巨人ではなく、成長しすぎた人間であるとされている。彼は、出会う人間に対し友好的に振舞い、仲間になろうとするが、非人間、特にブルーやその他のろくでもない存在には嫌悪の情を示す。以前は、彼は熊人間(人間と熊のシェイプチェンジャー)であったこともあり、友好的な人間たちとともにあったかつての日々を思い出すのかもしれない。
邪鬼 遭遇場所:穢れの谷 邪鬼は、悪鬼が悪魔の台地に顕現している間、従者として現れる。そして、しばしば、悪鬼が姿を消した後もこの世に留まり続ける。この実体を持つ精霊は、通常、殺すことはできないが、その肉体を破壊し、ゴープや他の混沌の群体から肉体を再構成するまで、一週間ほど、その精霊を駆逐することができる。このため、悪魔の台地は、時として、邪鬼の群れに悩まされることがある。 この怪物は、その強い混沌の特性のため、諸相は様々である。同じ邪鬼であっても、召喚の間に破壊されて強制
“縮み首の”アダル 〇遭遇場所:蜘蛛の森 “縮み首の”アダルは、悍ましいブルーであり、サナターの寺院からさえ放逐された。サナターのカルトは、他の混沌の存在すら関わり合いを避けるほど忌まわしい集団なのだが、そのカルトからさえ放逐されていることは、アダルがどれほど忌避すべき存在であるかを示している。 アダルが、日常、行っていることは待ち伏せによる襲撃である。彼は、集団の中の司祭、ルーンロード、魔道士、あるいは祈祷師を無力化するか、逆に、それ以外の人間を彼らの助けは及ばない状況
共通の知識:テルモリは、混沌の汚染に起因する人狼の一族である。第一期の時代に、グバージがこの呪いをかけた。狼人達は、自分達が狩場にしているドラストール、ケンティルランド、ビリニの森林地帯は、全ての彼らの領域であると主張している。森に隣接している居留地では、家畜はおろか人間さえ捕食されることがある。彼らは、狼の兄弟としか話さない。野蛮で獰猛であり、ナンタリ台地で、彼らに恐怖せず旅できる者はいない。彼らは、日中は人であり、人として振舞う。しかし、夜になると獣に変じ、狡猾かつ狂暴、
共通の知識:巨大な蜘蛛の一種が、蜘蛛の森一帯に住み着いている。その文化については、彼らが致命的な危険性を持つ狩人であるということを除き、何も分かっていない。 隠された知識:蜘蛛の民は、ドラストールの蜘蛛の森にのみ生息する古代の知的種族である。彼らの文化は、複雑な社会的行動パターン、化学物質と匂いで構成された精巧な言語で形作られた、人間の常識や知識では馴染みのない異質なものである。蜘蛛の糸と固着性の唾液を使用した彼らの巣は、驚くほど柔軟で耐久性があり、彼らの蜘蛛の巣が織りなす