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あしなが奨学生になって、変わったこと②

あしなが学生募金では、寄付月間に合わせて「#一緒に募金しませんか?」キャンペーンを実施中です。

学校や会社、仲間内で募金してみませんか?コロナによって街頭での募金活動ができなくなってしまいました。しかしながら、奨学金を必要としている家庭ではコロナの影響でより一層厳しい状況にあります。私たちは街頭に立てない分様々な形でこの問題を皆様に届け、一人でも多くの親を亡くした子どもや親が障がいを持っている家庭の子どもたちが進学できるように応援しています。みなさんもぜひ、学校や会社、仲間内で募金をしてみませんか?

あしなが奨学生になって、変わったこと


奨学金を借りたことによって大きく人生が動いたこと

 私は高校一年生の時から現在に至る大学四年生まで7年間、あしなが育英会の奨学金を借りて高校・大学に入学して通ってきた。この記事では7年間借りることによってどのようなことが自分の身の回りで起きたかをいくつか話していきたいと思う。

 まず、奨学金を借りたという事で無理だと思われていた高校・大学に進学することができたという事が自分の中で大きな出来事だ。私の家庭は8歳の時に父が亡くなり母親は病気がちで仕事も満足にできず、その上母と弟は耳に障害を抱えているという決して経済的にも身体的にも恵まれているとは言えない家庭で生まれ育ってきた。

反抗期、思春期の頃は「なんで自分だけこんな不幸な家庭に生まれてしまったのか」「もっと幸せな家庭で生まれたかった」など考えたことも少なくない。家にお金がないことから進学すらも難しいと母に言われ仕方がないことだから割り切って就職しようと考えていても、どうしてもこの理不尽な運命を呪っていた時もあった。

 そんな暗黒期ともいえる中学3年生の時にあしなが育英会から奨学金の案内が届いた。これは親を病気、災害、事故、自死などによって失った子供達を支援する奨学金で、母もこれがあれば進学できると言ってくれて、無理だと思われていた高校、そして大学にもこうして進学することができた。

 この奨学金がなかったら今頃自分は何をしていたのだろう、働いているのだろうかと考えることがたまにある。確かに家庭を支えるという点では進学せずに働いて家にお金を入れることが正しいのかもしれない。

 それでも、進学したいという私の思いをくみ取ってなけなしのお金を集めて進学を許してくれた私の母と、奨学金を貸して下さったあしなが育英会には感謝してもしきれない。私の夢を応援してくれている母、奨学金を出してくださっているあしながさんの応援の声に応えられるように精いっぱい自分にできることをやりきって恩返しをしていきたい。

 奨学金を借りて大きく変化したことはもう一つある。それは人間関係だ。あしなが育英会では奨学金を借りている学生を対象としたサマーキャンプを毎年行っていて、私も毎年そのキャンプに参加してきた。学校などの自分の身の回りでは遺児は自分以外おらず、ずっと孤独を感じてきた。しかし、このキャンプでは参加している全員が親を亡くしたという経験を持っている学生たちで初めて心の内を話し合える「仲間」を見つけることができた。普段話すことができない過去の話やつらい話もどんな話でも話すことができ、そして他の子も親身になって聞いてくれて今まで心の中でつっかえていた蟠りが取れた気がした。他の子の話も聞いていて「辛いのは自分だけではないのだな」「自分よりももっと大変な経験をしてきた人たちもいるのか」と多くの事を感じることができた。そして、キャンプの中の一つ一つの出会いが私の心を良い方向に変化させたと今ではそう感じる。

 そのキャンプで出会った人たちとはこうして時間が経っても定期的に連絡を取り合ったり実際に会ってご飯に行ったり遊びに行ったりして今も繋がりは続いている。新型コロナの事もあり今は非常に大変な時期だが「仲間」の存在が今の自分を支えている。

 奨学金をきっかけとしてたくさんの経験や出会いをしてきた。どれも自分の人生を大きく変えたものだと今ならいえる。その出会いがなかったら・・・と考える事もある。今の自分を支えてくれている、応援してくれている多くの人や今までの出会いに感謝の心を忘れずに、今度は自分が誰かを支えてあげられるように自分にできることをやっていきたい。

キャンペーンのお問い合わせは以下から


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