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同人活動に疲れてしまった話(1)

はじめまして。
芦川(あしかわ)と申します。

はじめての記事のため、自己紹介からはじめますと、
私は、とあるジャンルで二次創作の「字書き」をしています。
*この「字書き」という表現自体、賛否両論あるとは思いますが、ここでは二次創作で小説・SSを書くタイプの人間、とだけ認識いただければと思います。

今回は、私が同人活動に疲れ、へとへとになってしまうまでの話について、ジャンルについてはぼかしつつ、できる限り書いていきたいと思います。

ちなみに、ですが。
この記事を書くに至るまでに、私も何度もこういった記事を読ませていただきました。

そのたびに、「へぇ~、こんなことがあるジャンルがあるんだ、大変そう」「私の周りは平和でよかった!」などと思っていました。
対岸の火事。
自分には関係ない世界での出来事だと思っていたんですよね。

それでも最終的には同じように、界隈にも、同人活動にも疲れ果ててしまったわけで。

今では、私はこう思っています。

もしかしたら、長年、何の問題なく同人活動を続けられている人間なんて、星の数ほどいる二次創作者のうちほんの一握りなのでは? と。


最初のきっかけ

最初に、私が二次創作をはじめるようになったきっかけについて触れておきたいと思います。

それは、仲のよかったフォロワーさんが同人イベントに参加するとtwitter(現X)で告知していたことでした。

当時、pixivなどで二次創作に触れてはいたものの、いわゆる『ROM専』状態。
そのイベントに一般参加することに決めたのも、半ばフォロワーさんへの義理立てのようなものでした。

ですが、はじめて知り合いがつくった本を手にしたことで、私の中で新しい感情が芽生えました。

本って、誰でも作っていいんだ!

それまで、同人誌を含み、本というのは限られたひと握りの人間が作るものという先入観があったんですよね。
それこそ、プロ級の人じゃないと作っちゃダメ、のような。

そのハードルが、ぐんと下がった。

さらにそのあとも、今度は別のフォロワーさんがいわゆる巨ジャン(巨大ジャンル)で同人誌を出すということが続き、どんどん下がるハードル。

さすがにこの時点では、私にもできるんじゃ? などとは思いませんでしたが、好きな作品で楽しそうに同人活動をしている姿は本当にきらきらと輝いて見えました。

ちなみに、この頃に購入したフォロワーさんの本はどれもとても素敵な御本でした。
残念ながらなんとなく交流は途絶えてしまいましたが、今でもとても大切にしています。

はじめての二次創作

このあと、はじめて熱狂とも呼べるほどとあるジャンルにはまった私は、これまた狂ったように字を書き始めました。

新しくアカウントをつくり、書いたものをコツコツtwitterやpixivに掲載し、気づけば少しずつフォロワーも増えていました。

私がアカウントを作成した時期はジャンルの規模が非常に小さく、一言で言えば平和だったのだと思います。
もちろん、あまり交流を好まない方や、新規の参入を喜ばしく思わない方も一定いましたが、大体が好意的な反応でした。

この当時、オタクたちの間でよく使われていたmocri(もくり)というサービスがあります。
こちらは作業通話に特化した無料アプリで、SNS上の知り合いと話したり、チャットしたりということができる、超簡易版LINEのようなサービスでした。

普段は文章でしかやりとりできない相手との接点を増やせるということで、「作業するので無言でもくり開いてます」といったストイックなお誘いから、「もくり開いたら誰か来てくれるかなぁ……」というかまちょツイートまで、様々な交流に使われていました。

……が、そのほとんどを私はスルーしていました。

理由はたった1つ。

人と話すのが苦手だったから。

幸いにも、狭い界隈は偏屈な新人にも優しく、交流を無理強いされるようなことはありませんでした。
……と、いいように解釈してみましたが、正確には交流をしたがるタイプの人間とそうじゃないタイプの人間、どちらにとってもちょうど都合の良い存在で放置されたというのが真実な気がしています。

思えば、ひたすらにSSをアップしては次の作品にとりかかる、というこの頃が、私の思い描いていた、きらきらとした同人活動に一番近かった気がします。

そんなことを続け、短い作品もそこそこ溜まってきた頃に、ふと。
昔の夢か何かを思い出したかのように、私は思い立ちました。

――本を作りたい。

へとへとになるまで先は長いですが、次回ははじめて本を作った話について書きたいと思います。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!