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【はじめてのボリビア①】海外初心者、ロスバケに遭う(前編)
帰りたい。もう帰らせてくれ。
異国の地で、私はわりと大きな声で、そう呟いていた。
ポロポロと涙がこぼれてくる。
歩き疲れた。汗もドバドバかいている。
泣いている私をチラリと横目に見る外国人の視線なんてどうでもよかった。
なんで私、こんなところにいるんだっけ。
海外に来てこんなネガティブな気持ちになるなんて、日本を出国する前までは、全く想像もしていなかった。
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今年の1月、私はボリビアに2週間ほど行ってきた。夫が青年海外協力隊でボリビアにいるので、いる内に会いにいきたかったから。
滞在期間中に隊員の家族がボリビアに行ける制度があるので「旅費交通費を出してもらえるなら、そりゃあ行きたい!」と、海外初心者だけど行くことを決めた。
雑誌や写真でしか見たことがないウユニ塩湖に行ける!標高4000メートルの首都・ラパスに行ける!と浮足立っていた私。
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ただ、不安材料はあった。ボリビアまではアメリカやチリを数回経由しなければならない。
乗り継ぎがスムーズに出来るかどうか、入国審査でしっかり受け答えができるかどうか(英語はほぼ話せない)・・・何かしらトラブルがあったらどうしよう。
なんせ、一人で海外に行くのは初めて。
ボリビアに行くまでに乗り継ぎや待ち時間を含めると35時間以上かかると聞いていたので、それにもビビっていた。
(職場の研修で台湾に一度行ったことはあるけれど、他の職員や海外ガイドもいたし、時差は約1時間というイージーな国しか行ったことがなかった)
まぁでも何とかなるやろ、と、最終的にはポジティブシンキング、もとい、楽観主義な私。
ただ夫からLINEで「ロストバゲージに遭う可能性もあるから、念のためスマートタグを入れていた方がいいよ」とアドバイスされたので、Amazonでポチッと購入しスーツケースの中に入れておいた。
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それがまさか、現実になるなんて。
私はロストバゲージに遭った。
ロストバゲージとは、空港カウンターで預けた荷物が、目的地の空港で見つからないトラブルを指す。
羽田→ダラス(アメリカ)の乗り継ぎまでは順調だった。自動販売機で水が買える行為すら楽しかった。
(実は日本を出国する前にもトラブルはあって。ESTA申請がうまくできておらず、保安検査10分前くらいでギリギリ間に合ったという・・・。本当は3日前までに済ませておかなければならないやつです。よい子はちゃんとESTA申請を済ませておこう)
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ダラス(アメリカ)→マイアミ(アメリカ)に乗り継ぎをした際に、受取レーンで預け入れたスーツケースを待つが一向に来ない。待てども待てども来ず。20分ほど経過したあたりで「まさか・・・」と不安になり、悪い予感は見事的中。
スマートタグでスーツケースの位置情報を確認してみると、さっきの空港にそのまま置き去りになっている模様。悲しすぎる。
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私以外にも10組ほど「荷物がなんで来ないの!」と嘆いている人たちがいたので、あっ私だけじゃないんだな、とほんのちょっとだけ安心。
しかし地獄なのはここから。
とりあえずロストバゲージした旨を、カスタマー窓口まで行き伝えると、男性の担当者がぶっきらぼうに「荷物証明書を提示して」と言う。
翻訳アプリを介しての会話だったので、荷物証明書ってどれのこと???とプチパニックになり、分からないと答えると「なら対応はできない」とバッサリ断られる。えーー。
じゃあ仕方ない。次の乗り継ぎ便まで時間もないし、ロストバゲージの件は後回しにして、次の便の搭乗口まで向かう。
でもどうしてもロストバゲージのことが気にかかり、どう対応すればいいんだろ・・・と調べ物をしているうちに、ふと顔を上げると搭乗口に誰も人がいない。
なんと、乗るはずの便を、乗り逃がしてしまったのだ。
後編へつづく。
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