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インタビュー原稿の作成はAIと相性が良い

ポッドキャスト「アシカガCAST」第764回の要約記事です。


音声を文字起こしして対話型AIで文章にまとめるワークフローに可能性を感じる

インタビュー原稿の作成において、AIを活用する新しいワークフローに大きな可能性を感じています。わたしは、以下のようなワークフローを実践して、かなり時間短縮に繋がっている実感があります。

  1. インタビューを録音する

  2. 録音した音声データをAIツールで自動文字起こしする

  3. 文字起こしされたテキストを対話型AIを使って原稿の叩き台を作る

たとえば、このワークフローは、商品やサービスの導入事例、お客様の声のようなコンテンツ作成の効率化、時間短縮につながるはずです。

まずインタビュー形式で話を聞いて、それを録音したものをNottaなどのツールで文字起こしして、ChatGPTやClaudeなどで原稿を作ります。それを最後に人間が手直しするというワークフローで行えば、かなり速いスピード感でコンテンツを作れると思います。

クオリティを求めるのなら、ちゃんと文章を書けるプロがリライトするべきだと思うんですが、それなりのクオリティで良ければ、社内で内製できてしまうんじゃないかなと考えています。

また、インタビューを動画で撮影しておき、動画コンテンツとして発表する展開も考えられますね。

音声文字起こしと文章生成に使っているツール

わたしが現在使用している具体的なツールを紹介します。音声文字起こしはNottaというサービスを有料プランで使っています。

そして、文字起こしの文章をもとに原稿の叩き台を作るのに使う対話型AIは、ClaudeというChatGPTのライバル的なサービスを、これも有料版で使っています。

インタビューからの原稿作成はAIの得意分野かも

さいきん、ライター仕事として取材して導入事例の文章を書くなどの仕事で、まさにこのワークフローを使っているんですが、かなり便利だと実感しています。

取材を受けた人が喋っているような文章を作るわけですが、人の喋りをそのまま忠実に文章にした場合、文章として成り立たなかったり、おかしかったりすることがほとんどです。なので、削ったり補足したりして文章として成り立つように調整する必要があります。

この辺の調整作業が、AIの得意分野と合ってるんだと思います。AIはそれっぽい文章を作るのが得意なので、それがうまくはまるんでしょうね。

発言していない内容をAIが作文するのに注意

AIを使う上で注意しないといけないのは、インタビューを受けた人が発言していない内容をAIが勝手に作文してしまうことです。発言してない内容は入れないようにと指示をしてもちょいちょい入れてしまうんですね。

なのでその辺の確認はもちろん必要なんですが、そこで役立つのが音声文字起こしツールのNottaの検索機能です。

こういうことを言ってたかなと思った部分に対してキーワードで検索すると、その部分をテキスト検索で探せます。そして、そこの音声を聞き直すことができるので、ちゃんと元の喋ってる音声に戻って確認できるわけです。

なお、LINEが提供しているCLOVA Noteも同様の機能を持っており、テキスト検索と音声での確認が可能です。CLOVA Noteは無料で利用できます。

実際にClaudeにどう指示しているのか

Claudeに指示を出す際のプロンプトの例を紹介します。

まず、全体の構成を決めるために以下のように指示します。

このテキストは〇〇様に〇〇の導入事例の取材をしたときのものです。これを元に導入事例の記事を作る手助けをお願いします。
まず全体の構成を決めたいと思います。大見出しを5つくらい考えてください。
なお、音声ファイルを文字起こししたものなので、誤認識や誤字があると思うので、それは修正してください。それ以外は話していない内容は極力入れないようにお願いします。

そして、見出しを決めたら各章の原稿の叩き台を書いてもらいます。その際には以下のように指示しました。

インタビュー記事ですが、〇〇様の一人喋りの形式でまとめてください。
元の原稿になるべく忠実にしつつ、書き言葉として読みやすいように語尾などを調整してください。
まずは第一章「〇〇」の原稿をお願いします。文字数は500文字前後でお願いします。

そのあと、第二章、第三章と順を追って文章を作ってもらいます。

文章は校正段階で削って削ってギュッとした方がいい文章になると思うので、ちょっと長めに文章を作っておいてもらった方がいいと思います。

だいたい文章は長めに作っておいて、それを削って削ってギュッとした方がいい文章になると思うので、ちょっと長めに文章を作ってもらった方がいいと思います。

バラバラに話していたことをうまくまとめてくれる

ここについては触れておきたいなという部分は、ピンポイントで「〇〇の内容について文章を作ってください」と指示することもあります。たとえば、「この商品が時間短縮につながることについて話していたことについてまとめてください」といった指示です。

インタビューでは話が行ったり来たりすることも多いので、同じ話題に関して何度か話すケースがあります。それを人の手で拾っていくのは、文字起こしのテキストになっていたとしても、なかなか手間がかかる作業です。

そこをAIに指示することによって、バラバラに話していたことをうまくまとめてくれることが期待できます。わたしが使ってみての感覚的には、結構ちゃんと複数箇所から拾ってまとめてくれるように感じています。

この用途では倫理的な問題を気にせずAIを使える

AIに文章を作ってもらっているわけではありますが、基本的には取材で話している内容なので、AIを使うことでの倫理的な問題を気にする必要はないかなとわたしは思っています。

ネットの集合知的なものに、フリーライド(ただ乗り)しているわけじゃないですし、著作権的なことを気にする必要もないと考えています。

原稿を書くときに取材時のメモを見ることが少なくなってきた

このワークフローを採用してから、取材時の手書きメモを見ることが減りました。そのため、メモの取り方を変える必要があるかもしれません。

発言内容ではなく、現場で感じたことやアイデアなど、音声には残らない情報を書き留めるように意識を変えるべきなのかなと思っています。

録音を失敗しないように注意したい

このワークフローは録音データがないと始まらないので、録音の失敗は致命的です。そのため、複数の機器で録音するなど、保険をかけておいたほうがいいと思い始めました。

今はICレコーダーで録音してるのですが、取材メモを書いているiPadでも録音すればいいのでしょう。

なお、NottaはスマホやiPadのアプリで録音しながらリアルタイムで文字起こしができます。しかし、わたしがそれを使っていない理由は、Nottaの文字起こしにはネット接続が必須なので、いわゆるギガ使い放題のプランではないわたしには通信費が気になってしまうからです。

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