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炎上で見かけるズルい言い回し

アシカガコウジ | デジタル活用ポッドキャスト

ポッドキャスト「アシカガCAST」の要約記事です。

〇〇はいいけど××に問題があるという言い回し

ネット上、特にX（旧Twitter）で炎上が起きている際によく見かける、わたしがずるいと感じている言い回しがあります。それは「〇〇はいいけど××に問題がある」という指摘の仕方です。

例えば、夏の高校野球で優勝した高校の校歌が韓国語だったことが批判された際に、「校歌がハングルなのはまだ良いとして、東海（トンへ）という歌詞を使っているのが問題だ」という声がありました。

韓国では日本海のことを東海（トンへ）と呼ぶんですが、国際的にもトンへと呼ぶよう主張しているので、そういう政治的な思想が歌詞に入っているのはよくないと、もっともらしい理屈を言ってるんですね。

で、一つそういう理屈があれば、ただ感情的に嫌と思っていたり、なんとなく嫌だなぁと思っていたような人も、そういう理由があるのならと炎上に加担しやすくなると思うんです。論点が絞られて叩きやすくなる、 叩いていいよというお墨付きを与える、ずるい言い回しじゃないかと私は感じています。

ある架空の炎上の例

これは架空の例として聞いて欲しいんですが、女性アイドルグループの新メンバーのSNSの裏垢が見つかり大騒ぎになったとします。

その時に過去に男性とお付き合いをしていた時の写真が流出したとして、そこを責める人ももちろんいっぱいいるはずです。でもそこで、裏垢の過去の投稿からちょっとした若気の至りと言えるような差別発言を引っ張り出して「過去に男性と付き合いをしてたことはまあしょうがないとして、この差別発言は許せない」みたいな声が出てくると、ほかの人もそれに乗っかって炎上に加担しやすくなるはずです。

まあ、ケースバイケースだとは思いますが、炎上に加担する意味での「〇〇はいいけど××に問題がある」という言い回しは嫌だなぁという話でした。

失望した上でそれでもXを使っている

今回の高校野球のハングル校歌に対するヘイトの多さを見て思ったのは、やっぱりツイッターってこういう場所だよなという諦めです。

とくにオリンピックなどスポーツの国際的な試合や大会のときに、中国や韓国へのヘイトを目にすることが増える印象です。わたしはオリンピックのたびにツイッターには失望してきているので、もはやもう諦めています。失望しきった上でそれでもXを使っています。

なので、Xが多少変な仕様変更をしようと、「嫌いボタン」が採用されようと、それだけで「じゃあXをやめます」みたいな考えにはなりません。

Xの「嫌いボタン」はコメントにだけ付く予定

ここでせっかくなので、Xに採用されると話題になった「嫌いボタン」について触れておきましょう。英語では「dislike」ボタンなので、「いいね」の対と考えると「よくないね」の方がしっくりきます。

この機能は、投稿そのものではなく、投稿へのコメントにのみ付けられる予定です。絵師とかクリエイターの人が自分の作品をアップしたときに、それにダイレクトに「dislike／よくないね」がつくわけではないんですね。

なので、コメントの質を測るために使われるんだと思いますが、インプレゾンビ対策としては あんまり有効ではないと思います。コメントは、関連性／最新／いいねの3種類で並べ替えられるようになりましたが、これもインプレゾンビ対策としては弱いですよね。

夏の甲子園で優勝した京都国際高校について

最後に、韓国語の校歌で話題になった京都国際高校の話をしたいと思います。スポーツ系の雑誌としておなじみの「Number」のオンライン記事に、京都国際高校のスカウトの人のインタビュー記事があって、それを読んでわたしも京都国際高校についていろいろ知ることができました。その後、優勝したあとでの監督へのインタビュー記事も載っていました。

その2つの記事によると、スカウトの人も監督も韓国語の校歌は変えたいとはっきりと言っていました。野球部のベンチ入りメンバーの中で韓国籍を持つ選手は1人だけだそうです。その人も日本生まれの日本育ちで韓国語はよくわからないそうです。

京都国際の前身は1947年に創立した京都朝鮮中学校なんですが、2000年代に入って経営難に陥り、2004年に現在の校名に変更して日本人も受け入れるようになったそうです。韓国の歴史を学ぶ授業はあるけども反日教育をしているわけではなく、 理事長は在日だけどそこまで偏った人じゃなく、校歌も歌いたくなかったら歌わなくていいよという感じの学校らしいです。

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