ロックバンド「チューリップ」の・・・。
もう5年以上も前のことですが、財津さんが「がん」と公表され、もうチューリップは本当の本当に終わってしまうのかもしれないと・・・、この世の終わりが来るかのような気持ちになってしまったことを記憶している。
このことが新聞記事になり、朝日新聞にはこのように掲載された。
ちなみに、中止になったのは4公演となっていますが、実はこの発表前に予定されていた郡山公演も中止になっています。
私が観に行くはずだった郡山公演。
見てください!
なんと、最前列です!!
チューリップのコンサート、37年目にして初めて最前列で観られる!!と胸を躍らせていたのも束の間、あえなく中止に。
私の最前列でのTULIPは、幻となりました。
まかり間違っても、こんなコロナ禍に、もう観に行くことはないので、本当に幻と消えたのです。
本題「チューリップは、ロックバンド!!」
「J-POP」なんて括りが、この日本に誕生してからは、その中に放り込まれることが多いけど、そこは曖昧にせず、チューリップを、きちんと「ロックバンド」と書いたのは、記者として褒め称えたいと思った。
音楽的にというか、一聴すると、軟弱な、優しいと言えばやさしいが、恋とか愛とかのラヴソングが多いし、ファンの多くは女の子(今はババァ)で、アイドル的な要素もあり、今で言うスピッツみたいな感じだが、きちんと音楽を聴いたり、バイオグラフィーを確かめると、まさしく、間違いなく「ロックバンド」と言えるでしょう。そこは、スピッツなんかとも同じでしょう。
長いこと活動していると、いろいろあるから、その一部分しか見ないであれこれ言う輩がいるけど、そんな輩はほっといて、きちんと彼らに向き合えば、はっぴいえんどに限らない、まさしく「日本のロックバンド」と言えるのです!私は、そんなところが好きなのかもしれない。
確かに、「引退(解散)ビジネス」のようなことを何度もしてきてしまったのも確か。
1989年の解散、1997年の再結成、再結成の繰り返し、2007年の活動休止宣言、「ひとつの九州」での一夜限りの復活、40周年ツアー、45周年での安部さん追悼ツアー、2018年のリベンジツアー、「最後」と銘打った50周年のラストツアー、こんなにも引退ビジネスを繰り返しているバンドは稀に見るほどであろうが、しかし、それは結果としてであり、デビッド・ボウイが「昔の曲はもう歌わない」と1990年に宣言して行った「サウンド+ヴィジョン」ツアー以後も、実はその「歌わない」と言った曲たちを歌ったように、その時はいつも最後だったわけで、毎回「完全燃焼」している証拠でもあるんだよ。
それだから、「ぜひもう一度!」という周囲の声も高まり、できるなら、できそうならもう一度やろう!となるんじゃないの?
私の人生でも、そんな挫折、復帰の繰り返しである。
それだからこそ、「ロックバンド」なんじゃないか?!
もっと言えば、もうメジャーとは関係ないところで、自分たちがやりたいように、「自由」にやっているところ。
レコード会社も、大手事務所も、広告代理店も、宣伝媒体も要らない。
「あ、なんかいいじゃん、いいじゃん!」って言ってくれる、関心をもって近寄ってきてくれる、そんなお客さんがそこにいればいいんじゃないのかな?
この「自由」こそが、ロックなんだと思うけどな。