刀剣コラム 5

刀剣コラム ⑤
あの丸っこいぬいぐるみはなんだろう?

2017年、初めて山姥切が足利で展示され沢山のお客様がご来店

来店する人の多くが料理が到着するとバックからぬいぐるみを出し、手早く写真を撮りまた仕舞う

既に沢山の来店で通常メニューの提供が不可能になっていた為、刀剣メニュー山姥切栃木和牛のローストビーフ丼(当時は山姥切栃木和牛のたたき丼と呼称)のみに提供を絞り、自分は厨房を離れホールを担当していた

「これはもちもちマスコットと言って、この山姥切だけでは買えなくて、なんたらかんたらで」

なんだかよく分からない

今では「もちんば」と言う名前が定着してきたが、当時は、「もちひろ」とか「たや」とか色々と呼ばれていた

他にも、山姥切のねんぷちやラバストと写真を撮る人も沢山いた

ずっと出しておけばいいのに

「もっと良く見せて欲しいな」

ラストオーダーの後、店に残っているお客様から色々と教えてもらった

どうやら、グッズを旅行の友に持ち歩き、食事や景色などと一緒に写真に撮るらしい

そんな楽しみ方もあるのか。

最初の土日でローストビーフ丼の在庫が底をつき、提供が困難に

ローストビーフ丼を提供出来ない変わりに、せめてもの記念にローストビーフ丼の器にお客様が連れてきたぬいぐるみやグッズを入れて写真を撮ってもらおう

器には「歓迎 もちんば様用 もちひろ様用」と書いたカードを入れた

お供の場所がある!

こんなサービスを料理屋さんがしてくれるなんて!

申し訳なさと、お客様に寄り添う気持ちから始めたサービスが、いまでは足利中に広まった

旅の楽しみは美味しい食事と出逢い

そんな風に考えいたので

同席したお客様同士がそれぞれのもちを同じ器に入れ、交流が始まったのは嬉しい誤算

一緒に器に入れて写真を撮ることを、いつの間にか「あいもち」なんて呼ばれるように

写真を撮りたくて来ました!

嬉しくも、料理を楽しみに来たんじゃないのか…とちょっと複雑な心境だったのは内緒のお話

来年2月からの伯仲燦然でも沢山のお店で撮影スポットが用意されることでしょう

足利でしか得られない楽しさと

蝶やでしか得られない栄養がある

2025年、足利でお待ちしております

もちの器

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