2021年シネマランキング ベスト10

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 劇場で鑑賞した映画作品の中から面白かったものを10作選ぶこの企画、今年で3回目となります。早いものですね。
 候補作は全71本。
 昨年は順位をつけずに選出したのですが、やはり日和っていた感が否めません。
 なので今年はちゃんと順位をつけていこうと思います。
 記事を書いている時の気分という説もありますが気にせずに。


第10位

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』

 アニメ作品としてだけでなく、ガンダム映画としても文句のつけようのないクオリティ。
 ストーリーはPSゲーム『GジェネレーションF』で知っているのですが、ガンダムはメディアによって含め知って結末が変わることも多いので、ひょっとしたらあの悲劇は起こらないのではないかという希望を抱きつつ続編を待っています。


第9位

『燃えよ剣』

 ご存知、司馬遼太郎原作の新選組の物語。
 2018年公開の『散り椿』と同じく、武術家岡田准一の殺陣を観るため劇場に足を運びました。
 ちょっとした所作の隅々にまで気力が漲っていて、見ていて飽きることがないです。
 史実を知っていることがほぼ前提となる作品ですが、土方歳三と沖田総司の関係に絞っても愉しめると思います。
 近年では珍しく、徳川慶喜が暗愚に描かれている作品。


第8位

『Mr.ノーバディ』

 妻子とともに地味に暮らすおじさんが、実は凄腕の殺し屋でしたという話。
 ジョン・ウィックの制作陣が関わるだけあってアクションは折り紙付き。
 ゴキゲンなBGMとともに疾走するクライマックスは最高にアガります。


第7位

『スワロウ』

 今年最初に観た作品。
 変態性欲を眺めるのが趣味ということで選んだのですが、至ってシリアスなフェムニズム映画でもあります。
 夫の両親を交えた会食シーン等、静かなのに心が削られていくかのようなシーンが幾つもあり、しんどいんだけどお見事。


第6位

『JUNK HEAD』

 監督の堀貴秀が独力で創りあげたストップモーションアニメ。
 人類が生殖能力を失った遠い未来、地下世界を探索する調査員の物語。
 言うなればユーモラスな『BLAME!』
 アニメや映画の根源的な歓びを思い出させてくれる作品でもあります。


第5位

『映画大好きポンポさん』

 舞台は架空の映画都市ニャリウッド。
 敏腕プロデューサー、ポンポさんの下、初めての映画製作に挑む若者のお話。
 アニメーションの快楽が、これでもかと言わんばかりに横溢しており、特にキャラクターの演技に関しては『ハサウェイ』と双璧かも。
 なお、ポンポさんの語る映画論はあくまで「正解のひとつ」に過ぎないので(主人公のジーン君も違う意見だし)誤解なきように。


第4位

『フリーガイ』

 ゲームの世界のモブキャラが、ある日突然自分の意思を獲得。好きなあのコの気を引くためにあれこれ奮闘するうちに、なんやかんやあって(ゲームの)世界や、それを奪われたヒロインたちをも救う話。
 ギャグの愉しさ、結末の優しさ等、万人向けという意味で、これ以上の作品はなかなかないのでは。


第3位

『ジェントルメン』

 麻薬王の突然の引退。彼の遺した利権を受け継ぐべく、群がってくる本物の紳士(ワル)たち。
 騙し、裏切り、奪い合う。
 華麗にして痛快無比な群像劇。
 観終わった後の満足度では今年1、2を争うかも。


第2位

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』

 一時代を築いた庵野秀明の私小説。
 それがついに完結したということで、2021年は長く人々の記憶に残る年となるでしょう。
 ありがとう。おめでとう。そして、さようならという気持ちを込めて。

 過去記事『アスカ派の私がアヤナミレイ(仮称)に惹かれたワケ』


第1位

『騙し絵の牙』

 廃刊の危機にある雑誌の編集長の奮闘を通し、出版界の権力闘争を描く。
 暴力的でこそないものの『ジェントルメン』同様、騙し合いに主眼を置いた群像劇であり、二転三転する展開が、主演・大泉洋の台詞を借りるなら「めちゃくちゃ面白い」。
 吉田大八監督作品としては、群を抜いてメジャー寄りでもあります。

 以上10本。
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