二人展《ひとと ひとと ひとの あい間 ゆ間にすむ》のコンセプト
画家のairi maeyamaさんと二人展を行っています。
そのコンセプトをこちらのnoteに引用します。
展示の概要は以下です。
「ひとと ひとと ひとの あい間 ゆ間にすむ」
3月18日(水)~3月23日(月)
開廊時間:12:00~20:00
場所:イロリムラ cref(〒530-0016 大阪市北区中崎1丁目4番15号)
画家・airi maeyamaと詩人・葦田不見は、異なる12種類の紙にそれぞれが絵と詩を描き/書き、そこから神経衰弱のようにして12ペアを作りました。それは、偶然性の入り込む余地をあえて設けるということです。線とは、何かを隔てるものである一方で、何かを結びつけるものでもあります。私たちが常識として扱っているものも、はじめは偶然結ばれたものであって、何度もなぞり直しているうちに、それが「当然のもの」になってきたのでしょう。人が通ったところから土が踏み固められていって「道」になるのです。夜空に浮かぶ星座たちも、かつてはただの白点の集合でした。
では、そんな常識をもう一度、偶然の渦の中に放り込んでみてはどうだろうか。いつもとは違う点と点を結んでみてはどうだろうか。そんな思いで、私たちはあえてテーマも決めず、12枚の絵と詩を突き合わせました。そこには、いかにも似つかわしいような照応関係を見出だせるものもあれば、歪に見えるものもあるでしょう。でも、そこに何かしらの関係、あるいは非関係をあなたが見出だしてくれたこと、それがとても貴いことだと思うのです。ただの白点を結び、それをオリオン座と呼んだひとがたしかにこの地にいたのです。
「ひとと ひとと ひとの あい間 ゆ間にすむ」。「わたし」というひとがいる。「あなた」というひとがいる。そして、そのあいまに棲まうひとがいる。「わたし」は乾いて固まった一つの塊ではない。「わたし」は私でありながら、私ならざるものでもあり、でも、私ならざるものでしかないのでもない。「わたし」はあいまにいる。「あなた」が見出だしてくれた「あいま」、そこはおそらく「わたし」が刹那の偶然にすぎないことを、でもだからこそ切なくいとおしいものだということを知ることのできる地点ではないでしょうか。必然、とは、確と掴みなおされた偶然の謂いではないでしょうか。
お暇な方は是非ともお越しください。お待ちしております。
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