見出し画像

4か月では足りない!留学期間延長へ

帰国後、すぐに実家から京都の大学へ向かい、単位移行の書類を提出しました。単位認定には少し時間がかかるようですが、これでおそらく3年次は無事に修了できるでしょう。

さらに、もう一つ重要な手続きとして、休学届も提出しました。
家族と相談の結果、留学をさらに1年延長することに決めました。行き先は再び南京です。

上海は就職に関する情報が豊富で、インターンシップの機会も多く、非常に魅力的です。また、四川などの内陸部で異なる文化圏から中国文化への理解を深めるのも面白いでしょう。しかし、私が選んだ南京には、独自の魅力があります。

京都は平安京が築かれてから1200年以上の歴史を持つ古都で、その歴史と文化が現在の街並みや生活に色濃く根付いています。

南京もまた、古都としての歴史が息づく街であり、人々の生活に息づく文化の豊かさや公共の場での比較的穏やかな気質から、蓄積された文化の深さを感じることができます。

南京(古称:金陵)が首都であった期間
1. 呉(222年 - 280年):呉の首都として約58年間。
2. 東晋(317年 - 420年):東晋の首都として約103年間。
3. 南朝(420年 - 589年):南朝の宋、斉、梁、陳の各朝で、合計約170年間。
4. 明朝(1368年 - 1644年):明朝の初期に約70年間。

 

そして何より面白いのが、上海を中心とした沿岸部の急速な発展が、少しずつ南京の街にも変化をもたらしていることです。たった4ヶ月ちょっとの滞在でさえ、その変化は顕著でした。

南京は長江デルタ地帯の一部として、中国経済の急成長を支える重要なエリアです。江蘇省、浙江省、そして上海を中心とするデルタ地帯は、製造業や貿易、技術革新のハブとして発展しており、その影響が南京にも及んでいます。歴史ある街並みがつくり変えられ、人々の「日常の当たり前」が、大きな波に飲み込まれて変化する只中にある、そんな感覚が、この地で余所者である私にもしっかりと感じられるのです。そんな変化を目の当たりにできるチャンスなんて、人生でそうそう巡ってくるものではない気がします。

これからの1年間、この地域ならではの魅力と、今しか見られないものをしっかり目に焼き付け、自分なりに掘り下げていきたいと思います。

2004年1月25日

いいなと思ったら応援しよう!