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Zoomを率いるエリック・ヤンとは?
ビデオ会議サービス「Zoom」を運営するズーム・ビデオ・コミュニケーションズが好調だ。2020年5~7月期の売上高が前年同期比4.6倍の6億6352万ドル(約700億円)で、オフィスの再開が徐々に進むなかでも2~4月期の2倍超に売り上げを伸ばした。
ところで、そんなZoomのCEOであるエリック・ヤンをご存知だろうか?この男は、中国出身で現在は米国市民権を得ている中国系アメリカ人だ。Zoomビデオコミュニケーションズの創設者であり、その株式の22%を保有している。70億ドルの純資産を持っており、『フォーブス』の世界長者番付で293位に入っているらしい。
◯ヤンの経歴
もともと鉱山技師の子に生まれ、中国の山東省泰安市で育った。1987年、大学1年生のころ、ひょんなことからZoomのアイデアをひらめく。
その当時のことを、彼は過去のインタビューで次のように語っている。
私が最初にZoomを思い描いたのは、私が中国の大学1年生の時で、定期的に10時間の電車に乗ってガールフレンド(現在の妻)を訪ねていた時でした。
それが嫌いだった私は、旅をしないで彼女を訪問する方法を想像していましたが、その白昼夢がZoomの基礎となりました。
そして、山東科技大学で応用数学の学士を取得し、中国鉱業大学で鉱山工学の修士号を取得した。その後、スタンフォード大学のエグゼクティブプログラムにも参加することになる。
卒業後は日本で4月間働いた。1994年に日本で講演を行ったビル・ゲイツに触発され、「インターネットが未来の波だ」と思った。(中国ではまだ流行していなかった。)そして、シリコンバレーに渡りテックブームに加わった。
最初にアメリカのビザを申請したときには却下されました。2年間何度も何度も申請を繰り返し、9回目でようやくビザを取得しました。
1997年にシリコンバレーに到着した私は、当時、従業員数十人ほどのリアルタイムコラボレーション企業であったWebExに入社しました。
この会社は急速に成長し、私が到着してから数年で株式を公開しました。
2007年にWebExはCiscoに買収され、私はCiscoのコーポレート・バイス・オブ・エンジニアリングに就任し、コラボレーション・ソフトウェアを担当しました。
そんな時、顧客との会話の中で、WebEx を含む現在のコラボレーション ソリューションに満足していないことを知りました。2011年6月、シスコの経営陣に対してスマートフォンで使いやすい新たなビデオ会議システムを提案したが、このアイデアは却下された。私は、お客様に喜んでいただけるプラットフォームを開発できると確信していたので、ビデオコミュニケーションソリューションを実現する時が来たと決意しました。40人以上の仲間のエンジニアが私の新しいベンチャーについてきてくれました。私たちは2012年にZoomプラットフォームを立ち上げました。
◯まとめ
なんと彼は、WebEx出身だったんですね。知りませんでした。そして、エンジニアとしても優秀だった彼はCiscoでも開発部門をひっぱり、部下からの信頼もあつかった。その証拠に、独立してZoomを立ち上げる時には、40名もCiscoからついてきてくれるほどだったというのだから驚きです。Ciscoと言えば、ネットワークの世界では超巨大です。エンジニアがそこからベンチャーへ40人も移るというのは並大抵のことではありません。
エンジニアリングの事が良くわかり、人望もあるヤン率いるZoomがこれからどれだけ成長するか?とても楽しみだ。
Zoomのプロダクトとしての魅力は、WebEXやTEAMSなどよりも圧倒的に使いやすいということに尽きる。安定性、反応の早さ、直感的な操作性。ローンチ当時のLINEのように、余計な機能がなく、必要十分といっていい機能の充足感。要はユーザのニーズが理解できており、欲張っていないのだ。さらに仮想背景や資料の共有など細かく設定できる点も評価できる。
今のところZoomに勝るオンライン会議システムは無いだろう。