今必要なアンバンドルするチカラ
アンバンドル(unbundle)とは、
一つにまとめられた商品やサービスを細分化して個別の価格を付けて提供・販売すること。
という意味です。新型コロナウィルスの影響で、飲食、タクシー、旅行、教育、ホテル、航空など様々な産業で倒産や減収など経営危機が続いている。本日もカプセルホテルを全国展開する「ファーストキャビン」が破産手続きに入ったと報道がありました。これにより、約400人が解雇されたということです。
◯ファーストキャビン
ファーストキャビンは、これまで「高級感のあるカプセルホテル」として全国で26店舗を展開。男性客だけでなく女性客からも人気を集めていました。(私の知り合いも、仕事で高知から東京へ出張する際に利用していました。)しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて外国人観光客が激減し、2020年3月は客室の稼働率が20%以下に落ち込み、4月上旬からはほとんどのホテルが休業していて、資金繰りの見通しが立たなくなったということです。
◯ファーストキャビンのサービスをアンバンドル
カプセルホテル経営をそこまで知り尽くしている訳ではありませんが、「例えばこんなアイデアは?」というレベルで考えてみました。(前例や慣習、法律など一切無視しています)
1.たくさんあるセキュリティが確保された個室→トランクルーム化
人が宿泊できないならば、モノを宿泊させる。しかも、定額でずっとあずかるため、収支は安定してくる。
2.アクセスのよい好立地の個室→ペットのお預かりサービス
ファーストキャビンは、大都市や駅の近くなど比較的好立地にあります。このため、ペットを飼っている人が旅行に行きたい場合、預かってもらうには便利な場所にあります。また、人が寝泊まりできるほどのスペースのため、ペット(犬や猫)がそれほど窮屈な思いをしないですみます。飼い主としては、家族同然のペットを狭い牢屋のような場所に預けるのはとても心苦しいものです。
3.密閉度が高いカプセル→コロナ患者(軽症者)の隔離
やはり、今の状態であれば一番の利用価値としては病室ではないでしょうか?カプセルということで狭く看護はできないと思いますが、軽症者の隔離という意味では、使えるのではないかと思います。(もちろん、ある程度の距離を置いてとかは必要かもしれませんが)普通の病室に比べ、カプセルということで、密閉度が高いのではないかと思います。
◯まとめ
ファーストキャビンの場合、いかに海外からの旅行客を呼び込むか?いかに女性客を呼び込むか?ということを、このコロナがいつ収束するのかわからない時期に考えても無理があります。既存のサービスの延長線上で考えてしまうと、いかに除菌するか?いかに宿泊客を検温するか?顧客サービスとしてマスクを配るか?というような発想になってしまいます。
でもここでカプセルホテルの価値を素因数分解し、その構成要素を細分化してみる。価値を再定義する。そうするといくつかカプセルホテルならではの価値を見出せるのではないかと思う。
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