<マーケティング> 「映え」の終焉〜これからはストーリージェニック〜
最近注目のマーケティングの手法だ。どんな方法かというと、
画像や動画の見栄えではなく、そこに写っているものの中身(ストーリー)に重きを置く
という考え方だ。
これまで、インスタなどのSNSに投稿する写真や動画は、「映える」ものが注目を集めていた。しかし、その映えを競うがために、インスタントに作られた画像や動画の投稿が横行し、多くのユーザーがこれに疲弊してしまった。
そこで、最近では映えより「ストーリー」に注目するユーザーが増えつつあるのだ。
この傾向がすすんでいくと、人気の食べ物、場所、ポーズで画一的な画像より、そこに映らない特有のストーリーがある画像のほうが拡散されることになる。
例えば、「漁師が履き込んだデニム」を販売している企業がある。新品のデニムを様々なリアルワーカー(漁師、農家、大工など)に1年間履いてもらい、そのエイジングを付加価値として商品を販売する。すると、定価2万2千円のデニムが4万8千円になるという。それぞれの職業によって、おそらく色落ちや状態は異なってくるのだろう。それがその商品のストーリーとなって顧客の欲しがるものになっていくのだ。
このデニムは世の中に1つしか存在しないストーリーを持っている。まさにストーリージェニックな一品だ。
マーケティングの世界では、フォトジェニックからストーリージェニックへ流れが変わってきているのだ。