![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/155932286/rectangle_large_type_2_aec7fd68963cd737807a430ca2d8fe71.jpeg?width=1200)
あせっとびるだーず 今月の投資レポート(2024.9.30)
米国は、利下げへ。
《9月は、FRBの動向に左右される展開に?》
9月の株式市場は、米国の中央銀行ともいえるFRBによる、金利引き下げの動向に左右されたという印象でした。利下げが行われるのは間違いなさそうだと多くの人が見ていて、相場では利下げが行われるかどうかよりも、どの程度の下げ幅になるのかというところで、相場が行ったり来たりしているような感じも受けました。
結果的には、0.5%の引き下げと、多くの市場関係者が予想していた利下げ幅と同じになったようで、今回のニュースで相場が大きく動くようなインパクトはなかったかのように感じます。
それでも、利下げが発表されてからは、株価は上昇トレンドに入った様子で、じわじわと上げていく展開が続いています。
《基本シナリオは上昇トレンド?》
利下げが行われると、株価には上昇の追い風になると言われています。
政策金利が下がることで、市場金利も下がり、企業や投資家などがお金を借りやすくなり、経済が活性化するというのが、一般的な経済の説明となっています。
しかし、実際の金利と株価の推移をたどると、現実的にはそのような関係にはなっておらず、金利が上がると株価が上がり、金利が下がると株価も下がるという関係性の方がよく見られるとも言われています。
現に今まで米国の金利が上がる中、株価は下がるどころか、逆に上がっていき、今でも最高値を更新しそうな勢いを感じます。対して、リーマンショック前からその後にかけては、株価が急激に下がる中、米国の金利は、4、5%からゼロまで下がることとなりました。
経済の勉強をしていると、金利が上がると景気は悪くなり、金利が下がると景気は良くなる、と教わることが多いものですが、現実の世界ではそうとも言えないことが起こっているようです。
では、「今後金利が下がるようになるという事は、株価も下がるのか?」と言うと、それも結論を急ぎ過ぎなのかもしれません。
世間では最近『ゴルディロックス』という言葉を聞くようになってきました。日本語的には『適温相場』という意味ですが、景気が過熱もせず、また冷やしすぎもしない、まさに適温の状態に戻るという予想です。
一般的な予想では、今後の米国経済は『ソフトランディング』だと考えられています。
つまり、米国景気はそんなに悪くならないという予想です。株価と景気には、強い相関性があると考えられるので、米国の株価の基本シナリオは、『上昇』というのが一般的な予想になってきているようです。
《債券に強気のスタンス?》
今月の当社の投資の動向としては、債券に強気という感じになってきています。
株価は上昇するという基本スタンスは理解しつつも、若干債券に投資資金を振り分けるようなポートフォリオになってきました。
米国の金利が下がるようになるという事は、米国債券の価格は、上昇することになります。FRBが金利を下げれば、ほぼ間違いなく市場金利も下がるだろうと考えると、今は長期の債券に投資をする最後のチャンスかもしれないと思いました。
為替の影響も考えなければならないので、単純に米国の債券をとは言えないかもしれませんが、ドル建てではあるけれど、元本がほぼ守られていて、年利が4%以上もある投資先なんて、今時滅多にであえるものではないと思っています。
また金利が下がれば、債券の価格は上昇するので、4%のインカムゲイン(利息)だけでなく、キャピタルゲイン(値上り)というところでも魅力的なのではないかと考えています。
つまり、比較的安全に資産を増やすことができるだろうと考えられる、債券という投資先にバリューを感じたため、債券を買ったという事です。具体的には、為替ヘッジのある高格付けの社債に投資をするETFや、為替ヘッジなしの米国債券や、超長期の米国債券(投資信託)に投資をするなど、いくつかのアプローチで債券に投資をしてみました。
さまざまな債券タイプに投資をしてみた結果、今のところ、高格付け社債の投資(ETF)に良い印象を感じています。今後は、感じの良かった一部の銘柄に投資を集中させていくことを検討してみるのもいいかもしれないと思っています。