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3日でフォロワーが200人増加。インドネシア2.8億人のサッカー市場を考える

こちらの記事はASB(アジアサッカービジネスサロン)のコンテンツ『隔週ちゃんめみ』のサンプル記事となります。
ご興味のある方は https://asia-soccer.biz をご覧ください。

こんにちは!ASB共同オーナーの三宅芽実(@memitech)です。
ASBで一番謎なコンテンツ、『隔週ちゃんめみ』第1回を更新します!

このコーナーの目的は、サッカーを軸とし、三宅の専門分野である『IT』『マーケティング』『コミュニティ構築』にまつわるあれこれを計画、実践(実験)し、報告することです。

手軽に読めて、「なるほどー」となるコンテンツをお届けしていきたいと思っているので、どうぞよろしくお願いいたします!

今回のテーマは、『インドネシアサッカーとSNS』についてです。

それでは、どうぞ!

噂には聞いていたインドネシアのサッカー熱のやばさ

まず前提として、東南アジアはどこもサッカーが人気です。

日本では選手やクラブの知名度は『野球 > サッカー』だと思いますが、東南アジア圏では間違いなく『サッカー > 野球』です。

来月にシンガポールで開催されるAFFスズキカップ(東南アジア選手権)は東南アジアサッカーのオリンピックと言われるほど注目を集める大会でもあり、代表も国内リーグも盛り上がっています。

下の図はJリーガーのインスタグラムのフォロワーランキング(三宅調べ)ですが、タイ出身であるチャナティップ選手、ティーラトン選手は日本の人気選手に大きく差をつけて上位にいます。

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そんな感じで、東南アジア中でまんべんなく人気な「サッカー」と言うスポーツですが、その中でもサポーターの熱量のレベルが違うのがインドネシアです。

以下は、私が調べたり、実際にインドネシアサッカーに関わりのある方々から聞いて「やばいなー」と思ったエピソード一覧です。

・インドネシアの巨大クラブ、PERSIBのインスタフォロワーは492.9万人。ちなみにヴィッセル神戸が27.6万人。
・ダービーマッチに7万人の観客。
・ダービーマッチが危険すぎるのでアウェーの選手は軍用車でスタジアム入りする。
・横断幕に『戦士たちが血塗れの生首を持っている図』が書かれていて普通に怖い

サポーターと交流を図ってみた

...色々なエピソードがありますが、要するに「ヤバい」=「熱い」と言うことですよね。そんなサポーターの熱さを実感するべく、私もアジア1のサポーター数を誇る(と思われる)クラブ、『PERSIB BANDUNG(以下PERSIB)』のTwitterに突撃、もといリプライを送ってみました。

私は日本人で、最近PERSIBを知りました。PERSIBでおすすめの選手はいますか?

実際にはインドネシア語(Google翻訳)で投稿したのですが、この投稿にどんな反応があるかで、インドネシアのサポーターの雰囲気がわかるかなとぼんやり思っていたものの、あまり深くは考えていませんでした。

30分後、改めてTwitterを開くと、通知が25件

Twitterされている方ならご存知かと思いますが、通常「いいね」「リツイート」「フォロー」はそれぞれまとめて1件として通知が来ます。

1件1件カウントされるのは「リプライ」または「引用リツイート」のみです。

つまり、たったの30分で少なくとも20件のコメントが寄せられたことになります。さらに、フォロワーは10人増えていました。ついでにDMもたくさん来ていました。。。

みなさん熱心に色々な選手を教えてくれるので、こちらをお礼も、と思いリプライを返していくのですが、次から次へとコメントが増えていくため全然追いつきません。

結局その日は、通知欄がインドネシア語で埋め尽くされました。いわゆる『プチバズ』状態です。

結果、Twitterのフォロワーが200人増えました

インドネシアの有名なサッカー関係者にRTされたり、コメントに対する私のリプライが2重バズを起こしたりして、なんだかんだで3日でフォロワーが200人増えました

こんなことは初めてで、インドネシアサポーターのサッカーに対する熱さを実感するとともに、普段細々とTwitterをやっている身としてはなんだか落ち着かず、そわそわした日々を過ごしていました。

<おすすめの選手教えてください>という書き方をしたせいでエージェントに間違えられ、「うちの選手を連れて行かないで!」というリプライをもらったりとカオスな目にも遭いましたが、大半の方はこんなよくわからない日本人にも優しくしてくれました。

「増えた!びっくり!以上!」だけでは実験結果としては弱いので、ここからはTwitterにいたインドネシアサポーターの大まかな分類と、私の考えるインドネシアサッカー市場の可能性を書いていきたいと思います。

サポーター分類その1:熱烈サポーター
『PERSIBはただのクラブじゃない、文化だ』
『私たちの生き方のようなもの』
こんな感じで熱い思いを伝えてくれるサポーターもいました。

有名なところでいうと、FCバルセロナのスローガンが「クラブ以上の存在」ですが、こういうコメントがサポーターから自発的に出てくるのは、フットボールカルチャーが根付いている証拠ですよね。

サポーター分類その2:サッカー全般が好きな人
すごく詳細におすすめ選手の情報を書いてくれる人や、インドネシアでプレーする日本人選手をTwitterのアカウントまで記載して教えてくれる人もいました。

日本語ができる人もいて、PERSIBがインドネシアでどんな立ち位置なのかや、Jリーグでは〇〇選手が好き、昔インドネシアでプレーしていた日本人の〇〇選手が有名、など日本のサッカーについて知っている人も多くいました。

サポーター分類その3:からかってくる人
正直一番多かったです。笑

ですが、私の投稿がプチバズを起こしたのもこの人たちのおかげだと思います。彼らは私の「おすすめの選手誰?」の質問に対し、ある特定の選手を熱心に勧めてきてくれたのですが、実はその選手は、サポーターから〇〇と思われている選手だったようなんです。

冗談で勧めているのに、私が真面目に「教えてくれてありがとう!調べてみるね!」的な返答をしたためさらに面白がられたようで、そのリプライがまたバズってました。その選手にも失礼なノリを間に受けてしまったというか、私、完全にピエロでした...。

それに対して「冗談だから間に受けないで!」と言ってくれたのもまたサポーターの人でした。

Twitterから見えたインドネシアサッカー市場の可能性

個人ブランディングの可能性
これはインドネシアに限らずですが、人は『自国の文化に興味を持つ外国人』に親しみを覚える傾向があると思います。

例えば、日本のとあるクラブのサポーターとして有名な外国人の方がいますが、彼は日本語でそのクラブについて発信していてTwitterには現在たくさんのフォロワーがいます。TV番組の取材を受けたり、選手からユニフォームをもらったりもしていました。

他にも、ある外国人選手がJリーグクラブに在籍していた際には、現地サポーターが偽物のユニフォームを着ていた事を知り、クラブが本物のユニフォームをその方の住んでいる国まで届けるという事がありました。

上記の2つの出来事はどちらも、『外国人』という立場だからこそ起こった出来事だと思います。思えば私も、無意識にではありますがPERSIBというインドネシアのアカウントに対して、「日本人ですが」と前置きをしていました。

今回私は本当に軽くインドネシアのサポーターに対してメッセージを送っただけですが、例えばPERSIBのユニフォームを着て、サポーターを公言、試合のたびにインドネシア語で呟く日本人、そういう人がいたらかなりのバズが期待できるのではないかと思います。

もちろん本当に好きなことが前提でないと、こういった活動は長続きせず、相手にも見透かされてしまうと思います。私はサポーターの方との交流を機に、頻繁にPERSIBの試合をチェックするようになりました。試合の日になると、フォロワーさんが「今日試合だよ!」と教えてくれたりもします。

今回、この記事では、個人ブランディングの可能性について書いてみましたが、これは企業にも応用できる話かと思います。ただ、色々な可能性を探る中で『熱狂』を企業ブランディングに使用するにはリスクが伴うことも分かってきました。

この辺りのお話は、なかなか多くの人が見る場で公開しづらい部分もあるため、アジアサッカービジネスサロンにて詳しく書いています。

アジア、サッカー、ビジネスの可能性に興味のある方はぜひ、 ご参加いただけると嬉しいです。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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