Viola
Cocoaのドッグフードを買いに、ペットショップへ。
そこで不安そうな目で震えていたのがこの子だった。
アフガンハウンドって、赤ちゃんの時はこんな風なんだ。
って、ちょっと意外と言うか、驚いた。
写真でしっていた犬とは似ても似つかなかったから。
妻は、動物を飼ったことが無かった。
しかもネコ好き。
Cocoaが我が家に来て、間も無い。
さて、どうやって妻を納得させようか?
そう、アフガンの子を我が家に迎えるための納得。
「一緒にCocoaの散歩に行こうか」
妻を誘ってみた。
近場に真っ黒な大型犬を飼っているお宅がある。
散歩の途中でそのお家を通るルートを頭の中でシュミレートする。
真っ黒な大きな犬が僕たちに吠え掛かる。
「どう?」
と僕は聞く。
「うん、怖いね」
と妻は答える。
怖いか・・・まだまだ遠いな。
翌日も散歩に誘った。
違うルートをシュミレートしてやはり最後は例のお家を通過する。
「どう?」
「うん、カッコいいね」
お、少し変化が生まれたね。
更に翌日も散歩に誘う。
「どう?」
「うん、かわいいね」
家に帰ってから妻が言った。
「もう一度あの子、見て来ても良いかな?」
「いいよ、行っておいで」
帰って来た妻に僕は言う。
「Cocoaのフードを買いに行こう」
ペットショップで例のアフガンの子がいるか確認する。
店員さんが近寄ってくる。
「抱っこしてみますか?」
妻が困惑の表情を浮かべる。
「抱っこだけさせてもらったら?」
と僕は促す。
震えてるね。怖いのかな。今まで怖い思いして来たのかな。
そんな言葉を残して僕らはペットショップを後にした。
「あのね、話があるんだけど」
「あの子、飼いたいんでしょ?」
はい、そのとおりです・・・。
ちゃんと面倒みてあげてね。
そして、Violaは我が家に迎えられた。
が、大型犬なので躾のために、トレーナーさんに3ヶ月預けることとした。
週に一度の面会。やはりちょっと寂しかったな。
でも、大事なことでもあるから。