菩提山正暦寺の菩提酛

清酒誕生の原点とも言える菩提酛の仕込みを見てきました!と言っても、スケジュールの都合上蒸しあがる前に離れてしまったのですが、、、。

室町期から成立したと言われている酒母の技術『菩提酛』は一時期日本中から亡くなってしまっていました。
それを復活させようと取り組まれているのが奈良県の酒蔵8社、今年で20年目を迎える「菩提酛研究会」の皆さんです。出来上がった菩提酛を各酒蔵が蔵に持ち帰り、その酒母で純米酒をそれぞれで醸します。

生酛や山廃、速醸などの酒母と菩提酛の一番の違いは「生米」を使うという事らしいです。

お酒を仕込む際には悪い微生物を繁殖させずに清酒酵母のみを育成させる為に酒母の中を酸性の環境にしてあげなければいけないのですが、菩提山から引っ張ってきたお水(30℃位にキープしたタンクに貯めてる)に生米をつけておくと正暦寺に存在している乳酸菌の力によってなんと2日程で酸性に変えれるらしいです。早!

ちなみに30℃位でお水をキープしてるのは、元々菩提酛は今の清酒造りの様に冬場ではなく7月8月などの暑い夏場に造られていた酒母だからだそうで、そこから冬場にお酒を造るように移行したのは、江戸時代に江戸幕府が『お米の価格の安定化』を目的として、新米が取れて収穫量が分かってから各酒蔵にお触れを出すようにしたからだそうです。&微生物も冬場の方がコントロールしやすいからという理由もあります。その他にもいっぱいありそう!、、夏は海行ったりお金使わんと遊ぶ事出来るけど冬はスノボとかお金かかるから働くようにしたとか勝手に理由作ろかな、。。

話戻しまして、1300年代の終わりに編纂された御酒之日記には、その菩提酛を菩提泉と名乗り、酒母の様な状態で呑んでいたと記載されているそうなので、まさしく清酒の原点ですね!

仕込みを最後まで見ることが出来なくて残念でしたが、菩提山正暦寺の綺麗に澄んだ空気を吸えて一日のスタートが最高に良かったです(o^^o)

出来上がったのを呑むのもたのしみ!!

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