タミヤ1/48 F-14D 製作のポイント4
飛行機模型の一番楽しくて難しくてやり甲斐があるのが機体の塗装だ。
現用機の塗装について雑誌などで紹介されてる方法として、まずパネルラインに沿って黒など暗色をエアブラシで吹いて、その上から暗色を透かすように機体色を吹くやり方がある。
この方法は私にとっては致命的な欠点が2点あり、採用できない。一つはエアブラシがないこと。スプレーは吹きつけ量のコントロールが出来ないのではなから無理。もう一つはより重要なのだが、パネルラインに沿って暗くすると実機の写真と似ても似つかない。写真資料で細部を見ていくと、パネルラインはあくまでパネルの隙間として細く暗い。その周り=パネルの外周部は補修跡などで複雑な明暗を示すが、大雑把に言えば明るい部分が多い。
前置きが長くなってしまった。私の場合はスプレーなので、スプレーでノッペリと色をつけた後、褪色や汚れを書き込んでいく。その過程を紹介しよう。
ロービジトムの三色迷彩。ライトとダークのゴーストグレイはタミヤエアーモデルスプレーそのまま。一番濃い部分はクレオスだと334グレイッシュブルーだけど、スプレーでぴったりの色がないので、近似色としてAS31オーシャングレイ2を用いる。
モールドが埋まらないように薄めに吹いていく。
クレオスのウェザリングカラーマルチホワイトをパネルライン周辺を意識して乗せていく。筆でなぞってティッシュなどで拭き取る、この繰り返し。パネルラインのモールドに白が流れ込んでいるのが分かる。
ウォークウェイは軟めの溶きパテを薄く塗って乾かし凹凸を出してから、タミヤエナメルで着色する。
機首周辺のアップ。ステップ周辺の黒ずみはタミヤウェザリングマスターを軽くポンポン。リベット周辺の白くなっている部分は白色鉛筆。
褪色、汚し、墨入れを何度も何度も繰り返して全体のバランスを見つつ調整。パネルラインのモールド内にに白が残らないように。もう最初にスプレーを吹いた時の面影はない。なお、塗装中に1回クリアコートしてデカールを貼っている。デカールをつや消しスプレーで保護して、上から褪色や汚れをさらに重ねると、デカールと本体の一体感が出る。
角度を変えたり自然光で見たりして、自分が満足できれば完了だ。
細かいことを2つ。翼端灯などはクリア化するとかっこよさが増す。UVレジンは使いやすかった。
キャノピー破砕ケーブルはデカールだと実感がない。極細のワイヤー状のものを細切りしたセロハンテープで押さえてくっ付ければ本物っぽくなる。
ここまで来たらもう完成だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?