メタファー:リファンタジオ日記 その2 死人使い討伐作戦クリアまで
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この記事を読む前に
以下記事にて、プレイヤーのアトラス歴を把握しておくと捗るかもです
主人公名:リンゼイ で進めていますので、文中で「リンゼイ」と出た場合は主人公の事になります。
さて体験版範囲も終わり、自由行動可能になった所からスタートです。
君は大聖堂に行ってもいいし、街を歩き回って己を磨いてもいいし、討伐依頼をこなしてもいいし、しなくてもいい。
賞金稼ぎキャゼリナ
ヒュルケンベルグがアーキタイプを覚醒させたものの、消耗激しく、また死霊使いが「災厄の日」の期限を明言していることから、焦って突撃するよりは腰を据えるべし、という事で、日を改めて大聖堂へやってきました。
正面は塞がれてしまったので、地下納骨堂、いわゆるカタコンベの入り口から侵入してみると、そこにはすでに先客が。
怪我をしているのにこの先へ行くのは無茶では、というストロールに、躍起になって噛みつくパリパスの女性。
意地でも引かない、その理由を聞いてみると「友達が中に閉じ込められた」とのこと。中に入った兵士は出てこないし、このままでは死んでしまうかも、と思った彼女は友人を助けるべく、一人で大聖堂へ侵入したとのこと。
どの道大聖堂を登る道すがらのこと、代わりに捜索を申し出るリンゼイですが反応はこれこの通り。
彼女をこんな風にした世界、憎んでけ。
いや憎む必要はないけど変えていけ。
まあ、実際あるんですよね。こういう「ウラを抱えた上で親切にして、頼った側が後に引けなくなるようにする」という手法。なので彼女の嗅覚はとても正しいのですが、そこにパリパス族という「被差別種族」の経験も乗って倍率ドンと化している。
「一人でやるしかない」「頼るべき時に頼れない」精神状況になった時、人は滅びへ一直線に転がっていくわけで……。
「そう思うのは勝手だが」と前置きした上で、相手に合わせた合理的な感覚で「俺達はもともと大聖堂を登るつもりだったし、怪我の痛みをごまかして登るよりも、俺達に任せたほうがいいんじゃないか?」と言えるストロール、頼れる奴だよ本当に。
死人やスケルトンが蔓延る大聖堂を巡り、人質が閉じ込められている部屋の鍵を居眠り中の衛兵から盗んで人質を解放するも、時既に遅く。
人質が解放されたことを知り、いてもたっても居られなくなったパリパスの女性が部屋へ駆けつけてきました。
この後、女性は自らを「キャゼリナ」と名乗るのですが、それなりに名の知れた賞金稼ぎだった様子。(街の噂で名前が出てきます)
リンゼイたちが助力を申し出たのは、「キャゼリナが稼いだ賞金」をアテにしているんだろう……と思っていたようで、彼女の経歴などまったく知らなかったリンゼイに対してこの反応。
悲しんでいる人をそのままにさせるようなこの世界に対する違和感と怒り、そして「絶対にこの世界を変えたい」という気持ちでリンゼイと通じあうキャゼリナ。
握手を交わした手から、アーキタイプ「格闘家」を受け取るのでした。
なんか、他のゲームだとこのまま仲間になりそうな所なのにならない、「理想像を受け取る」形になるのは面白いな~と思います。まあまだまだ序盤なので、何かの機会で仲間になるかもしれませんが。キャゼリナ、ほぼ全体がピンク色なのに「かわいい」と「かっこいい」のバランスが絶妙なので、あの恵体を存分に動かしたアクションが見たいぜ~~~~!
大聖堂ダンジョン
王の魔法発動前にマリアから「施療師」、キャゼリナから「格闘家」のアーキタイプを貰ったわけで、まあ骨だし死人相手だしここら辺使うんだろうな~と思った通り、ヒーラーをリンゼイ、モンクをヒュルケンベルグ、ストロールはシーカーにしてずんずん進んで行きました。モアから「ヒーラーLv10まで育ててね」とも言われましたしね。
それはそれとして最初のダンジョンで一つ目の象(アトラス系で物理反射の隠喩)が来るとは思わないじゃん!?!?!?難易度ノーマルやぞ!!!!
あとホモ・フルキロくんも物理反射のスペクトと同じフロアに2体配置されてて、流石にデカ目の声が出ました。直前に「備えろ」って言ったからってお前ェ!!!
ダンジョンアタック、自分は3回目でクリアできました。
マグラの穴はあくまで中間地点であり、HPやMPの回復はできないというのがミソなんだろうか……。
死霊使いゾルバ
さて、王の葬儀をめちゃくちゃにしたルイに遣わされたCV杉田の死霊使い。
王笏を手に入れるために、大聖堂に立てこもって封印の構造を解いているようです。ここら辺は現実世界のセキュリティに対応している気がするな。
こう言う状況なので、ルイ派の国軍兵士も、惺教の信徒たちも等しく動く屍体となっています。
生者の人心を障害としか見なさず、殺して「物」にした上で従わせる。古今東西の死霊使いが忌み嫌われる理由の一つですね。(あくまでいち側面であり、コミュニティにおいて尊敬を集める死霊使いがいることを否定する意図はありません)
(こういうタイプの死霊使いもいるわけで)
昇降機の先にある「王家の画廊」にてヒュルケンベルグが言うには、死霊使いの名は「ゾルバ」であるということ。ヒュルケンベルグが騎士になった頃、「物を動かす魔法」が巧かったために工兵として働いていたが、貧農の生まれで、ムツタリ族(額に第三の目がある)との混血だったため軍上層部に好かれず、ルイだけがゾルバの力を評価した、という事でした。
いや……そりゃそうだよ……正直私だったら
「えっゾルバ君すごいじゃ~ん!物を動かせるの!?重さは?大きさは?力の射程距離は?力使うと疲れちゃう?生き物は動かせる?鍛えてもっと大きなもの動かせそうな感じする?」
って褒めまくって根掘り葉掘り聞き出すね……。工兵だとしたら重い大砲とか、ぬかるんだ道で馬車とか運んでもらうもん……。
と思うんですけど、この世界のメイン火力は魔道器なので、多分大砲そのものが存在してないか、ヒラの工兵には扱えないレベルで数が少ないのかもしれない。何にせよ、「ものを動かす魔法」は価値が低いんだろうなぁ……。
そういえば大聖堂には現代のフォークリフトで運べそうなパレットが積まれていたな……ここのごちゃっとした所もゾルバの仕業なのかな。
ただ死霊魔術は「物を動かす」だけでは説明が付かないし、あとから勉強したんだろうな……。
正直ここは大爆笑した。よもや「せや!!!ネコちゃんを盾にくくりつけて、ネコちゃん大好きエジプト人が攻撃できんようにしたろ!!!」というローマ兵ムーブを真面目にやるとは思わないじゃないですか……。
しかしコレ、ルイ陣営が非道をやってるから笑えてるわけで、このシーンだけ切り取ると「他人の信仰を踏みつけにする」ということでもあるからちょっと頭抱えるよな。
それはそれとして、ゾルバ君は側面から攻撃するとかしてもいいと思う。
リンゼイも自分の村を焼かれているし、大手を振って街を歩くことは難しいから「わかる」けど、同時に「国の王子が、国教により被差別民扱いされている自分を対等に扱う」という体験もしており、王子殿下の優しさと理想に触れている身としては「わかりたくない」んじゃないかな……というシーンですね。リンゼイ自身も「こうなる可能性」は十二分にあったわけで。
この後ゾルバは最後のあがきとして溜め込んだマグラを爆発させ、あまつさえとんでもない置き土産を遺して大聖堂から飛び降り、退場(死亡扱い)となるのでした。結局ゾルバはルイに「有用性」を求められていたわけで、ここでしくじって生きてルイの戻ったとしてもまあ……うん……。
正直キャラクターとして結構好きなので……その……記憶喪失にでもなって遠い街でひょっこり出てきてくれてもええんやで……。
ニンゲン「ホモ・アヴァデス」
ゾルバの最後の置き土産、それは「ルイが大聖堂に落とした巨大なニンゲンを、自身の能力と人々の不安により集まったマグラで復活・暴走させる」というとんでもないものでした。
直前のヒュルケンベルグとストロールでめちゃくちゃ燃えゲージが上がってるのと、「アッ!!!!快楽の園で見たやつだ!!!」という進研ゼミ的興奮と、太陽の塔を目の当たりにした「でっっっけえ!!!!遠近感狂う!!!」という興奮と心臓を乗せた皿の上でぐるぐる回ってる奴らの妙な可愛さで情緒が……感情が……めちゃくちゃ!!
いや~~~でも今回もめちゃくちゃ「良い」んですよ本当に……。
心臓が乗った皿の上で色々ぐるぐるしてるの、いい……振り向いているから「前を見られない」というのも……。
あんまりデカいので、殻を割って体勢を崩して無防備状態にするギミックとかがあります。
殻の中から伏兵出てきてアタックとか、翼のように生えた手が殻を再生しちゃうとか……全てが良い……ヒエロニムス・ボスのデザインから「こういう事をしてくるかも」という開発チームの想像の翼がめちゃくちゃ羽ばたいており、最高の風が吹いている。
あと今回もガリカが手伝ってくれるんですけど、2回目からは断りました。だってアレ……かなり危なくありません……???
恐化結晶・不安とマグラ
ダンジョンの中で赤く輝いてスケルトンを無限に召喚したり、昇降機を塞ぐギミックに利用されてきたこの禍々しいオーブのようなもの。
ゾルバによればこれは「恐化結晶」であり、結晶の「核」になる物を置けば自然と生成される代物だそうです。また「恐化」というのもな~取り返しが付かなそうっていうか……。
マグラ、要するに画面に飛んでる三角形の欠片みたいなものなんですけど、ダンジョンに入るとロード画面で六角形のものもあるんですよね。まあ対応している「現実」は間違いなく化学の構造式だよな……。
それらが集まってマグラの流れが暴走すると、「生き物は凶暴化して何でも敵だと思うようになる」。つまり「影響を受けた本人も、周りも恐怖に支配される」という……事……!?
これ、多分野生の動物のように「常に警戒していないといけない疑心暗鬼状態」になるから、マズローの欲求5段階における「安全欲求(食事・睡眠・排泄といった生命の根幹欲求)」が脅かされるということであり、それはつまり「地獄」なので、なるほど災厄の日だね……。
この後に来るのがホモ・アヴァデス(ルイ以外に倒せないと民は思っている)なのを考えると、「災厄」は王都の破壊と「現在の権力地盤が崩れたらどうなるのか」という権力者の不安がそのまま現実になるという事だったんだろうな……。
選挙魔法の裁量
さて、発動した王の魔法による「民の信託を集めたものが王になれる」というルール。しかしその魔法によって暗殺者ことグライアスが拘束された以上、「信託を集めるために何でもしていい訳ではない」ということを察し始めた各陣営は、ルールの把握に動いていました。
元老院面子、王の魔法について「余計な事を」というムードが流れている。まあそりゃそうである。
そんな話をしていると、呪いを解くことに長けた娘、イシュキア族の女性が呼ばれ……カワイイ!!!!!
俺の音感では早見沙織の兼役なのか能登麻美子なのか判別がつかねえ!!!……のは置いといて、レラが状況を報告することには
・ルイのように、民から信託を得ているものが殺されそうな状況を、王の魔法が防ぐということが他の地域でも報告されている。
よって「信託を得た者の暗殺は不可」なのは確実
・ただし、「決闘」として闘った場合は発動しない
いや~~~~でも実際この世界における「ゆるやかな変化」って動物でも植物でも起きてるもんなのかなって話だしな……マジで惺教の創世神話が知りたい。ただ、今回の記事範囲ではないんですけど「すごい古代文明」の存在は示唆されてるんですよね……。そこら辺の発掘家とかいそうなもんなんだよな。一応私は古代に「逆バベルの塔」があった見解です。詳しくは以下。
失われたもの・遺されたもの
今回の件に関して沈んでいるのがストロールで、村を焼かれた経験のフラッシュバックもそうですが、やはり「もう誰にも傷ついて欲しくない」という思いと、「思いと行動の成果が釣り合っていない自分」の落差で自分を責めてしまう傾向が強いんだろうなぁという印象です。
国葬の翌朝には「グライアスと死んだ父親を重ねていたのかも」という心境を吐露してくれるのですが、そう考えるとグライアス(父)に頭を撫でられるマリア(子)の図は、ストロールにとって「二度と戻らない瞬間」なわけです。
故にマリアを自分と同じ境遇――すなわち、「親を失った子」にしてしまった」という事に、忸怩たる思いがあるのでしょう。
そんな彼を引き戻してくれるのは、ヒュルケンベルグでした。
自身の傷の痛みから視野狭窄に入っているストロールに「失うだけではなかった」「無駄ではなかった」と異なる視点を示すヒュルケンベルグ、推せる騎士である。
アーキタイプ覚醒に「このままでは死ねない」という強い思いが関わっている以上、それを人生のどこかで発現しなかったグライアスは「道半ばで命を落とす」という事についてある程度の納得と覚悟はしていたという事でもあるんだろうし……。
こういう「最悪は防げたけど被害が多すぎる」ものに対しての向き合い方、その人の「人生」が出ますよね。そしてその全てが間違いでもない……。
何やら惺教府から「王の魔法」についてお触れを出すということで、その日まで冒頭でコソコソする羽目になった砂漠の怪物をボコりにいったり、ストロールのプライベートに首を突っ込んだりしつつ、お触れの日当日。
やだーッ!!!マリアーッ!!!!!
マリアが向かうなら大聖堂だろう、ということで大聖堂へ向かってみるも、入り口あたりに姿はなし。
しかし大聖堂前の兵士に呼び止められ、話を聞けばマリアが大聖堂の中に入っていったとのこと。
父にはもう会えないのだと心の底でわかっていても、過去に起きた一度きりの偶然に「一度はお祈りが届いたから」と縋るマリア。
俺……この世界のこと、嫌いだな
ガキが声を殺して泣かないといけないような世界、ガキが大声で泣いて感情を爆発させることもできない世界、マジで死ぬほど嫌いだな~~~!!!!
このマリアの自罰感情、プレイヤー的にはまったく筋が通ってないのですが、マリアには「なぜ父親が死んだのか」という因果関係がまったく理解できておらず、なんとか理由を見つけようとした帰結としての「自分のせい」なんですよね。
間違いなく父には愛されていたとはいえ、むしろ愛されていたからこそ、そんな父がいなくなったという理不尽さ、不合理に理由を見つけなければ耐えられないのです。それが「自分のせい」という形だったとしても。
これは、「悪を行う者には相応の罰が降りかかる」という価値観、いわゆる公平世界仮説が逆転した形と言えます。
「自分がこれほどのつらい目に遭うのは、自分が罪を犯したからだ」――というわけです。
この少女が「マリア」という、キリスト教の聖母と同じ名を与えられているのは、「施療師」のアーキタイプを持つ程の慈しみを持つのと同時に、「肉親を失う」運命にあるからなのかもしれません。知らんけど。(ここら辺はマジで変なギアが効いてる自覚があるので、個人の見解という意味でおちゃらけておきます)
そうかもしれない。
しかし願ってみても、これからの闘いが平和的に済むはずもない。
それでもやるしかない、決意を固めるリンゼイ達なのでした。
さて、時を遡ってお触れの日の朝。
な、何だァてめえ~~~~~~~~~!?!?!?
次回、エルダのガキから王になれ!!選挙バトル開催ッッッ!!!
©ATLUS. ©SEGA.
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