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クリスマスの朝に、子育て終了について知らされる。
クリスマスの朝、普段どおりの時間に目が覚めた。
枕元にはダンナがセットしたプレゼントが置いてある。
よし!
息子はプレゼントが楽しみすぎて、もう起きてることだろう。
我が家のクリスマスプレゼントは1年かけて集めた、ささやかで面白いモノたちの詰め合わせだ。
きっと中身を広げてあれこれ堪能してるに違いない。
今年はどれが一番ウケてるのかな。
自分で中身を用意しラッピングしてダンナが枕元に置てくれた、自分用のプレゼントを持って寝室を出ると家中がシーンとしていた。
息子は起きていない。
プレゼント、あんまり気に入らなくて二度寝を決め込んだのかな?
まさかプレゼントのこと忘れてるわけもないしな。
息子の部屋をそーっと覗いてみると、どちらかというと「まさか寄り」だった。
プレゼントは開けた形跡のない状態で枕元に置かれ、本人は真っ暗な中でスースーと熟睡していた。
私は息子の部屋のドアをそーっと閉めた。
自分用のプレゼントの包みをリビングに置く。
台所に行ってお湯を沸かす。
いつもより丁寧にミルクティを淹れてみる。
濃い目に入れたアッサムティ。
冷蔵庫から出したての牛乳はレンジで温める。
熱々のミルクティを持ってリビングに向かい、そこでようやく自分のプレゼントの包みを開けてみた。
うん。知ってる。
昨夜自分が袋に入れたモノたちの確認作業だ。
テーブルの上に並べてみた。
使うのを指折り数えて楽しみにしていたストール。
大好きなお菓子。
なぜかつまらない。
昨年まではクリスマスの朝はもっと楽しくてワクワクしてたのに。
元からお手頃価格なのに、さらに割引セールで買ったアクセサリーも。
スーパーで買ったお菓子も。
みんな輝いてた。
なんでワクワクしないんだろ?
息子がワクワクしてないから。
理由はそれに尽きる。
息子はもうサンタクロースにワクワクして、深夜に何度も目を覚ますようなことからは卒業したのだ。
一緒に寝ていた幼児の頃。
彼はむくりと起き上がって「たいへん!はやくぷれぜんと、あけよう!」と私たちを起こした。
個室になった小学生の頃。
プレゼントの袋を持って私たちの寝室に乱入し、一緒に開封した。
高学年の頃。
開封した中身を持って、私たちの寝室に見せに来た。
さらに大きくなって。
明け方目を覚ましてひとりで開封し、堪能したのち、二度寝するようになった。
そして・・・。
今朝はもう明け方に目を覚ますこともなくなった。
これを書いているあいだに息子が起きた気配がするが、部屋からは一向に出てこない。
プレゼントを確かめたら、起こされるまで二度寝をきめこむつもりなのかもしれない。
もう、私たちが役割分担してサンタクロースを演じる時代は、終わった。
もう少しで18歳になる息子よ。
18回もサンタクロース役を演じさせてくれてありがとう。
喜ぶ顔を想像して1年かけてプレゼントを集めるから、ついつい集めすぎててんこ盛りになったっけ。
ささやか過ぎるものばかり集めて、メインになるものがないなぁと悩んだこともあった。
サンタ役を演じることはとても楽しかった。
そうそう。
息子がサンタクロースの正体にいつ気づいたのか知らないけど、ずっと付き合ってくれて感謝だな。
おかげで楽しいサンタ役をやる機会が長くなったから。
これにて。
我が家のサンタクロース劇場は、終演となります。
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