ケンタッキーで大騒ぎする。
ケンタッキーのビスケットが大好きだ。
ホクッとしてるとこ。地層みたいになっててパクッと分かれるとこ。いい感じのキツネ色なとこ。
そしてなんといってもあの!メープル風味のソースの輝き具合。
全体的にみて、ケンタッキーのビスケットには「大きな森の小さな家」感がある。古き良きアメリカ、みたいな。
私は特にアメリカ好きなわけではないけど、素朴で優しくて温かい空気は大歓迎だ。そんな空気を醸し出してくれるビスケットbyケンタッキーはもちろん大歓迎なのだ。
※「大きな森の小さな家」は「大草原の小さな家」のひとつ前の話。
さて先日、久しぶりにケンタッキーに行った。ダンナとふたりの自宅ランチ用に、チキンとビスケットのセットを買いに行ったのだ。
店にはひとりで入った。
スマホのクーポンを見せて「このセットを2つ下さい」と頼んだ。
「○○番のクーポンですね」と答えてくれた。
支払い時には「チキンが2つとビスケットが2つでお間違いないですか?」と確認された。
「はい」と言った。
商品の入ったビニール袋を渡されて店を出た。
…どこもおかしくない。誰も間違ってない。
帰宅してビニール袋の中を見ると、紙袋は2つ入っていた。
セットを2つ注文したから当然だ。
(ホントウにそうデスカ?)
片方の紙袋にはチキンが2つ、仲良く寄り添って入っていた。
微笑ましい風景だ。チャーミーグリーンだ。
(ホントウにそーデスカ?)
わりとすぐ我に返った。
お皿に取り出すこと前提なのか!?
職場で食べるとかだったらどうやって分けあえばいいのさ。
こういう時に限ってペーパーナプキンも節約されてるみたいだし。
わーわー騒いでいたら、ダンナに「ひとりで2セット食べると思われたんじゃないの?」と言われた。
まさか…。
持ち帰りで、来店していない人の分を買うのは、よくある話でしょ?
いずれにせよ、我らは自宅で食べるのだ。
皿も箸も使い放題!心配御無用!!
もうひとつの紙袋も開けた。
ビスケットも2つ入っていた。
当たり前だ。
1つだったら電話しちゃう!
しかし問題はそこじゃない。
いつもビスケットと一緒に入ってる、あの温かみのある黄色い細長いやつがないのだ。
メープル風味のソースゥゥゥ!!
入れ忘れるなんて許せないぃぃぃ!!
ソースのないビスケットなんて、「ケンタッキーのビスケット」じゃないんだぁぁぁぁぁ!!
これはもう絶体に電話するしかない!!
でも結局は取りに行かないと手に入らないよね。めんどくさい。もうビスケット食べる気、失せた!!
…とぎゃあぎゃあ騒いだら、ダンナがやってきて、紙袋をひっくり返した。
私の死角に、それはあった。
まさか紙袋の外側にセロテープで止めるとは!
私のケンタッキー史上、初めての経験だ。
しゅるしゅるしゅる~。
興奮度MAXだった私も一気に鎮静化した。
久しぶりのケンタッキーのビスケットに興奮して、ひとりで大騒ぎしてしまったというお話。