【毎日ひとつの非日常】 No.027-033 良い味噌を買う
毎日ひとつ緩い制約を課して、日常を縛りプレイする試みを続けています。5週目のおしながきはこちら。
No.027 コインランドリーに置かれた本を読む
そそくさと職場を後にし、発作的に錦糸町でアナ雪2を鑑賞。前作にも増して氷使いがキレキレになったエルサと精霊たちのスタンドバトルの見応えがすごい。話としては前作と短編でじゅうぶん完結していたように思えたけど、オラフが動くたびに笑う子供たちの声を聞いたら何も言えまい。
日曜日に行きそびれたコインランドリーへ。いつもは空の本棚に書籍が並んでいる。
内容にとやかく言うつもりはないけれど、確実に何かしらの「色」が出ている。コインランドリーという個性の出にくい場所で、急に店主の顔が見えるのは妙な気分だった。迷ったあげく与沢翼の漫画を読んだが、虚無だった。
(追記)次の日曜に再訪したら結構はけていたので、宣教師だとしたら好成績だ。与沢翼は残っていた。
No.028 二郎系を無理して食べる
キャンパスに用があると出退勤だけでヘトヘトになってしまう。連日の寒さにやられたのか、どうにも身体の調子がおかしい。具体的には、食欲が落ち着かない。こういうときには量を食べてイヤというほど腹を満たすことにしている。
秋葉原駅近くのラーメンイエロー、並豚野菜マシマシニンニクアブラ。どう見ても二郎インスパイアで、豚はちょっと劣るかもしれないが、必要十分の美味しさ。
もやしをやっつけたあたりで満足しかけたが、最後までしっかり完食。量というよりもアブラがしんどかったが、これが衰えだろうか。
家に帰って横になったらそのままガッツリ寝てしまった。休息が足りてなかったのかもしれない。
No.029 良い味噌を買う
週末に取材が入っているので水曜を休みにあてる。昼前に起きて掃除やアイロンを済ませ、フラフラとランチを探しに行く。目当ての中華屋はガス工事でまさかの休業だったが、別で手頃なお店を見つけたので満足。
近所に「おかず横丁」という魅力的な名前の通りがある。インドカレーや佃煮、和菓子屋などが集う小寂れた雰囲気ある場所で、この日は郡司味噌漬物店で良い味噌を購入した。
理由はこのnoteを読んだから。単純明快である。手持ちの現金が少なかったので店主イチオシのものは買えなかったけど、麦味噌をGET。
翌朝お弁当に入りきらなかったおかずと鰹節で作った味噌汁は、つい「旨いな!なんだこれ」と声に出るほどの味わいだった。最近独り言が多い。
No.030 家計簿をつける
仕事でExcelなりSpreadsheetなりを使いこなす必要性を感じている。処理するデータがなければ手は動かないので、年明けからちびちびと付けていた出納帳をシートで整理した。
カテゴリ別の出費や「これいる?」みたいな項目を見つめ、半笑いで反省する。年末年始のハッスルやノリ課金、勢いで買った装備品等がかさみ、単月の結果はまさかの赤字!ヒリヒリする!のび太ママの気持ちが初めて分かりました。
No.031 炊き込みご飯を作る
大量のひじきが消費できていない。冷蔵庫の中身も少なく、おかずのかさましにも限界があると悩んでいたら天啓が降りた。
お米ドン!ひじきドン!出汁と醤油とみりんと酒ドバーでそれっぽいものが完成。ネットのレシピにあった油揚げやニンジンは足せなかったが、しっかり味わえるご飯になった。炊き込みご飯は探索しがいがありそうだ。
No.032 合コンに参加する
正確には去年12月のこと。この日はその第二弾みたいな感じなのだが、兎にも角にも「男もすなる合コンといふものを私もしてみむとするなり」という気概である。
自分には縁のない話かと思っていたが、サークルの同期から急にお声がかかったのだ。いわゆる数合わせ説はよぎったが、仮にそうだとしてクサクサしてもしょうがない。ええい!ままよ!!精神で、時間が押した前の現場から急いで駆けつけた。
仔細はここに書けるわけもないが、「僕はああいう場でも意外と喋れる」というポジティブな発見があった。カッコつけずに言うと、普通に楽しかった(笑)。
ただし、それでもお金は減っていく。アクティブさを保つためには軍資金が必要なのだ。中学時代に読んだ『人間失格』の名台詞が頭をよぎる。
これはまぎれもない真実だなぁ。髪を切るのにも、服を買うのにも、Tinderに課金するのにも先立つものが要る。数は力だ、力は金だ。
No.033 無銭飲食しかける(事故)
※これは意図的に起こした非日常ではありません。。
前日がハードだったので完全にオフ。昼過ぎまで寝て、アメ横あたりでウロウロしながら入ったとんかつ屋で事件は起きた。いや、事件にはなっていないんだけど。
それはもう人気のお店で、15くらいのカウンター席はギッチリ埋まり、外にも常に人が並ぶような盛況ぶり。15分ほど待って席につき、ロースカツ定食とアジフライを堪能した。とんかつDJアゲ太郎実写化のニュースを見て高まったとんかつ欲が満ち、大満足で店を後にした。
・・・・・・。
そう、店を後にしてしまったのだ。次の買い物をする前に財布の中を確認したら、思ったよりも減っていない。いや、どう考えても帳尻が合わない!混み合っていたので早く出ねばという意識が働いたのか、カウンター式の店といえば食券制という固定観念が身体に馴染んでいたのか。理由ははっきりしないが、思いがけず無銭飲食、ハッキリ言えば食い逃げの状況になっている。これはマズい。
いくら書いても信じてもらいようはないが、本当に悪気はなかったのだ。ご飯を食べたので邪魔にならないうちに帰りますね、美味しかったですまた来ます、という思いに満ちていながら、金だけは払わない。そんなマジモンのサイコパスのようになった自分に驚き焦りの二人三脚。
幸いなことに店を出て数分後に気付いたため、慌てて来た道を戻る。店に入って店員さんに「すみませんお金を払い忘れました」と正直に伝える。店員さんは驚いたような顔をし、周囲のお客さんは心なしかザワザワしている。一瞬の静寂がつらい。カウンターの中の人に伝えるよう促され、頼んだメニューを伝えてお金を渡す。責められも咎められもしなかったのが救いである。本当にごめんなさい。必要あれば罪にも問われよう……。
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